2004年08月17日

緊急公告 (一)

——ご存知のかたは質問にお答えください——

 中西輝政氏が『Voice』8月号にお書きになった小泉首相再訪朝時の、金正日との会談における「10分間の空白」を、私はいま大変重大視し、目下その関連の論文を執筆中です。以下に中西氏の『Voice』8月号の論文「小泉首相の退陣を求める」91ページから必要な個所を引用します。

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 報道によれば、ごく最近に明らかになった話として、「5・22訪朝」に同行した外務省の藪中アジア大洋州局長が、昼前後に、突然、うわずった声で東京の細田官房長官に国際電話をかけてきたという。藪中局長は会談が一時間半ほどで打ち切られ、金正日が席を立って出ていったことを伝えた。細田長官が「君たちが同行していながら、何でそんなことをした」と叱責すると、藪中氏は「私たちにも止めることができない状況があったのです」と答えたという。

 中でも問題となったのは、その後の小泉首相の行動である。席を立たれたので慌てて後を追った小泉首相は、金正日から「二人だけなら十分だけ話す」といわれ、別室に二人だけで入っていった。他に入ったのは北朝鮮側の通訳だけで、外務省の人間は同席できなかったと伝えられている。

 もしこの報道が正確なら、この間、両者の間でどのような会話が交わされたのか、話によっては、欧米では「国家への反逆(裏切り)」の嫌疑さえ云々されよう。そこに”空白の十分”が生まれたわけで、まさに「金丸訪朝」と同じパターンである。場合によっては小泉首相に何か個人的な「弱み」があって、それを持ち出された可能性も考えねばならない。これはとうてい、民主主義国の指導者がなすべき外交ではない。

 本来ならば、首相が最後の一線を越えそうなときは、外交官が体を張っても止めるものである。それでも止められなかった場合(いわば「殿、ご乱心」の状態だったのかもしれない)、法的訴追をしたり、告発したりする。イギリスの監視機関もそのためにあり、”空白の十分”をつくってしまった日本は、国家としてのギリギリの安全装置も機軸も失ってしまったのである。


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 中西氏にお尋ねした処、情報の出所は二つあります。一つは外国人の外交筋です。日本がどのくらい情報を知っているかを試す意味と、日本に親切に警告する意味の両方があったように思うと氏は私に語りました。

 もう一つの情報はテレビ朝日の5月24日か、25日か26日かの、ニューススクランブル(正午12:00〜)で自明のこととして語られていたのを中西氏がメモしたのを基礎にしている。従って、氏は「空白の十分間」は誰もが知っている明白な事実と思っていたそうです。

 しかし、何日経ってもこれが重大ニュースになりません。それどころかマスコミの表からはいっさい消えてしまいました。5月25日か26日かを境にまるで雲がかき消えるように消滅してしまったのです。不思議でなりません。私が報道関係筋に聞いても知らぬ存ぜぬです。官邸筋の秘匿意図が働いているのかもしれません。それほど重大な事柄なのでしょう。
 
 以下のことでご存知のかた、至急Commentsに書きこんで下さい。

「10分間の空白」について
 1)テレビで聞いて自分も知っている。
 2)そのときのビデオを持っている。
 3)中西氏以外のなにかで別に読んだ記憶がある。
 4)そのときの関連の活字をもっている。
 5)その他

 ご協力をよろしくおねがいします。
  
Posted by nishio_nitiroku at 13:35TrackBack(1)

2004年08月21日

緊急公告 (二)

——「空白の10分間」をめぐって——

 先に「緊急公告」を掲げ、情報をお寄せ下さるよう広く呼び掛けた。呼び掛けに応じ、40人以上の方の意見がComments欄に寄せられた。厚くお礼を申し上げる。

 有効な情報は6月17日という日付を教えて下さった一件だけだったが、いろいろ反対意見や批判を述べて下さった方々をも含めて、問題提起への関心の高さに対し深謝したい気持ちである。

 『正論』10月号に、「空白の10分間」に冒頭で触れ、約三分の一をこの件に関連させた評論「なぜか理由もなく日朝国交正常化を急ぐあぶない宰相」を書いた。東アジアの国際情勢の不可測性の中での首相の認識の甘さ、子供っぽい冒険主義、またいわゆる小泉改革のイデオロギーの単純さ、虚妄についても言及した。

 当該評論には編集部が文中から表現を拾って作った次のキャッチワードが付いている。「他人の運命にも国家の行方にも根のところでは無関心な人にこれ以上国政を任せる気にならない。」

 ところでCommentsの中のご意見の三分の二が私の小泉批判を快く思わず、私のやり方が左翼的だとか左翼と同じだという罵倒から、私が単にテレビ情報を広く世に求めているだけなのに、あやふやな情報で首相批判をするのはケシカランなどのお叱りに至るまで、感情的反応で占められていた。

 これを見て、世の中にはいまだに小泉好きが多いのだと私はあらためて知った。自民党政府を批判する者は左翼だというワンパターンの人も多いのだと分った。ひとつひとつの政策を見ないで、好きな人のやることは何でも全部正しいのだと思いたがっている人が多いことも再認識した。

 しかし、それよりも何よりも、日独伊三国同盟からパールハーバーまで、あれほど情報戦略にもろくも敗れた自国の歴史を知っているはずなのに、いま目の前で起こっている情報戦のひとつといえども見逃すまいとする真剣なまなざしが世の人々に欠けている。国民に真剣さが欠けているから、甘い政府ができあがる。

 「空白の10分間」が本当にあったかどうか分らないという立場で私はこれを書いている。6月17日のテレビ報道の実在はたしかに確認し得たが、私はビデオをまだ見ていない。「緊急公告」をしたから、今後辛うじてひとつのテレビ番組だけは見ることができることになったが、その内容も勿論全面的に信じているわけではないし、さらにここから先の奥はもっと分らない。

 なにもかもあやふやなのである。あやふやなことで物を言うなと私を叱った人によく言っておきたい。ある情報戦略本によると、英公文書館に秘蔵された情報の98パーセントは廃棄され、残された2パーセントが公表されるのだそうである。公表しない旧共産国家の場合は勿論もっと不明である。

 つまり歴史は闇に隠されたまま進行しているのである。「空白の10分間」の小泉=金会談はあったかもしれないし、なかったかもしれない。マスコミと公安警察の力で表面化しなかったら、永遠に「なかった」ことになるだろう。

 このサイトの読者はどうしてそういうことが分らないのか。私はなんらかの確信をもってやっているのではない。探索のすすめを論じているだけである。それは「空白の10分間」があってもなくても、朝鮮総連への首相の好意的急接近と選挙対策としての土下座外交の不自然さをみて、状況証拠は出揃っていると見たからである。

 かつてフィリピン賠償や中国賠償でどんなキックバックがあったか。今また新しい『田中派」が生れつつあることにどうして人は気がつかないのか。
 
 Commentsに書きこんでいる中の一人か二人かは、どうみても朝鮮総連の関係者かそれに近い筋である。ことばの書き方が自己暴露している。

 テレビ録画からはどんな小さな信号でも無視してはならない。近日中に、6月17日11時25分から13時5分までのテレビ朝日系ワイド!スクランブルで、3分20秒間流れた「日朝首脳会談 10分間の怪しい密談が発覚!?」が「中西輝政非公認ファンサイト」に出ると思う。内容がどんなに一見信用しがたい外見を呈していても、現実を経験した人でないと語れないことばとつくり話との間には微妙な違いがあり、識別できるはずである。

 Commentsの書き込み者の方々に言っておきたい。私は保守だが、自民党員ではない。自民党の固定した支持者でもない。自民党議員の8割を私は信用していない。

 社会党左派と組んで村山政権を作った自民党の前科は日本の歴史を傷つけている。謝罪外交も、ジェンダーフリーもこの時代の自民党政権の産物である。保守の中が内乱となるほどの激しい議論と対立を引き起こすことをむしろ必要と考えている。自民党を解党し、保守の本物と贋物を区別し、分類する時期が来なくてはいけない。

 小泉純一郎氏は贋物の側にむしろ近い過渡的役割を果たしているにすぎまい。

 私は保守だが、惰性的保守ではない。『正論』10月号にまもなく出る拙論の冒頭部分を引用して、この項を終ることにしたい。

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 小泉首相は中国に何を言われても靖国参拝をつづけているし、イラク派兵は実行したし、有事法制をともかく一歩でも前進させたではないか。大抵の惰性的な保守型人間はこう言っては、歴代内閣のできなかったことを首相が幾つもやったのは認めてあげなくてはいけない、と当分は権力の座にいつづけそうな存在に寛大であろうとする。そして、小泉という人間を見ようとはしない。

 小渕恵三氏にも、森喜朗氏にもなく、小泉純一郎氏にだけあるもの——それは「あぶなさ」である。私は8月末に評論集『日本がアメリカから見捨てられる日』(徳間書店)を出した。その第一章は「他人の運命にも国家にも無関心なあぶない宰相」である。


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 以上をよく読んで、見当外れにならないCommentsへの書き込みを是非おねがいしたい。ぼんやりした生ぬるい保守感情で自足したい人は私の「インターネット日録」は読まない方がいいのではないか。

(8/21 11:52一部修正)  
Posted by nishio_nitiroku at 09:20TrackBack(0)

2004年08月22日

「緊急公告」のComments欄について

 個人の言論は無力なものである。いつも言っていることだが、個人の言論が政治を動かすことはほとんどない。

 細い糸をたぐるようにして、現実の一端に少しでも触れようとしている私とその協力者たちの必死の努力を頭から理解しようともしていない人々の意見がComments欄の三分の二くらいあるのを知り、いったい何を恐れているのかと怪しんだ。そこに一定の政治的意図も感じたので、これ以上は無意味と考え、Comments欄を閉鎖することにした。

 これら無理解な人々に反論して下さった理解者に感謝する。理解している人は最初から理解しているのである。そして理解者の大半は必ずしも書き込みはしない。

 「緊急公告」(三)は新しい現実を発見し次第、それを報告するために遠からずだされるであろう。そこでもComments欄は予定されていない。  
Posted by nishio_nitiroku at 15:26TrackBack(0)

2004年08月24日

緊急公告 (三)

 緊急公告(一)(二)のComments欄の中になにか説明のできない異様なものを感じ、私はComments欄の閉鎖を実施した。その異様なものの正体がいち早く本日明らかになった。

 Irregular Expression(Google検索で簡単に出せる)に8月19日と20日付けの両日にわたり次の内容が掲載された。Commentsにまぎれこんでいた主張の多くがこのサイトの関係者に由来することは以下で明らかになった。

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August 19, 2004 西尾幹二のソース ロンダリング「空白の10分間」



うちのコメント欄にも2度ほど書き込んであったが、なにやら保守論客の重鎮 西尾幹二氏が小泉総理訪朝の際の大スキャンダルを知り、それに関して読者の情報提供を求めている模様。まずは「西尾幹二のインターネット日録:緊急公告」をご一読下さい。

これを読んですぐ連想されたのは「従軍慰安婦問題」とか「木村愛二のでっち上げ小泉レイプ裁判」。

西尾氏が「10分の空白」のソースとしているのが中西氏のVoiceに掲載された論文、そしてその中西氏の論文のソースになっているのは「外国人の外交筋」と「テレビ朝日のニューススクランブルで語られた事を書き取ったメモ」。以下西尾氏のblogから引用:

従って、氏は「空白の十分間」は誰もが知っている明白な事実と思っていたそうです。
 しかし、何日経ってもこれが重大ニュースになりません。それどころかマスコミの表からはいっさい消えてしまいました。5月25日か26日かを境にまるで雲がかき消えるように消滅してしまったのです。不思議でなりません。私が報道関係筋に聞いても知らぬ存ぜぬです。官邸筋の秘匿意図が働いているのかもしれません。それほど重大な事柄なのでしょう。

 以下のことでご存知のかた、至急Commentsに書きこんで下さい。

「10分間の空白」について
 1)テレビで聞いて自分も知っている。
 2)そのときのビデオを持っている。
 3)中西氏以外のなにかで別に読んだ記憶がある。
 4)そのときの関連の活字をもっている。
 5)その他
中西氏はテレビで見たので明白な事実だと思った
 ↓
でもそれ以降重大ニュースとして取り上げられない
 ↓
報道関係筋に聞いても知らぬ存ぜぬ
 ↓
きっと官邸が情報隠蔽してるに違いない!

凄い論法だな。中西氏が「テレビ朝日の5月24日か、25日か26日かの、ニューススクランブル(正午12:00〜)で自明のこととして語られていた」とまでソースを明示してるんだから、そこに先ず当たったんだろ?西尾氏は朝生とか出演してたんだからテレ朝に知己は多いだろうが。それで情報収集したにも関らず「知らぬ存ぜぬ」だったら、まず可能性として上げられるのは中西氏の記憶違いじゃないの?

それを一足飛びに「官邸筋の秘匿意図が働いているかもしれない」って陰謀論に結びつけるのはちょっと電波きつ過ぎ。で一般読者に「空白の10分」のソース提供を呼びかけているが、その時点で西尾氏は「空白の10分」を既成事実化してるわけ。

そもそも、中西氏のVoiceに掲載された論文自体「『空白の10分』が正確だったら」という非常に曖昧な前提で「小泉首相の個人的な弱みが有ったかもしれない」「それを持ち出されたかもしれない」「殿ご乱心状態だったかもしれない」と次々と妄想を重ねてる。で積み上げられた妄想の結論が「国家としてのギリギリの安全装置も機軸も失ってしまったのである」と断定系。おいおい、前提条件が「だったら」とか「かもしれない」なのに結論は「である」かよ。笑える。

西尾氏がお好きなような陰謀論に乗っ取って読み解けば、西尾の行動は別に「空白の10分」のソースを本気で欲しがってる訳じゃなく、「空白の10分」は有ったはずでそれが隠されている、という前提を「読者にソース探しの作業をさせる」事によって「既成事実化」したいだけ。

いやー、サヨクっぽいね。やってる事が木村愛二と全く同じ。あの一件も「小泉のレイプ事件は地元市議の間でも周知」とかネットで書きこしまくり、しまいにはアホな民主党議員がYahooの掲示板に書いてあった事をソースに国会で代表質問。こんどは「国会で代表質問までされた小泉レイプ裁判」とデタラメなソースを元にした国会質問が「ソース化」してしまってた。これぞ「ソースのマッチポンプ」。非常に今回の西尾氏の手法と酷似している。

まぁ西尾氏自身、木村愛二のデタラメ裁判(しかも裁判所からはっきりと否定されたこと)をblogでさも信憑性があるかの如く取り上げてまで小泉批判を展開した人だから、きっと根っこは同じなんだろうけどさ。

しかし、侮る無かれ保守論壇。さらに読み解けば西尾氏のソース弄りテクは木村愛二を超えている事が判明!

実は、西尾氏の呼びかけに応じて彼のblogのcomment欄には下記のような2つの情報が寄せられていた

2chからのコピペ

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462 :日出づる処の名無し :04/08/18 08:28 ID:c3fd7cdx
>>445
6/17にワイスクの夕刊キャッチアップで、夕刊フジだか日刊ゲンダイだかの記事を紹介してたよ。
それ一回しか見てない。
実況スレの過去ログチェックもしたけど、5月24-26日にそういうカキコはなし。
5月24-26日というのは勘違いじゃないの?


400 名前:LIVEの名無しさん :04/06/17 13:06 ID:/zH8yZis
夕刊キャッチアップ
日朝会談で「10分間の怪しい密談」(どこの記事か不明)官邸関係者によると
日朝会談当日、平壌の薮中局長から細田官房長官へ電話が入り、会談があっさり打ち切られたことを聞くと官房長官は激昂した。薮中氏は「最後は私達も外された。密談になった。」と話した。
通訳だけで何が話し合われたのか。最初に日本側のカード全部が切られたから会談は終始向こうのペースであった。そんなムードでの密談であり中身は想像に難くない。
援助の要請は1500億円という説もあり〜在日商工人によるミッション派遣構想?もどうたらこうたら
この記事本当?
川豚「この記事よく読むと通訳は両方いるはず〜(何言ってるのかよくわからず)
機密として保存されているから事実としては考えにくい」 ********************************************************
Posted by abc at 2004年08月18日 17:20
 

ようやく見つかりました。
6月17日、テレビ朝日放送系列で確かに放映されていました。
タイトルもずばり
「日朝首脳会談 10分間の怪しい密談が発覚!?」です。
これで、肩の荷もおりました。ほっとしましたよ。
Posted by 無頼 at 2004年08月19日 11:44
また別の掲示板でも下記のような書き込みを発見

万景峰号の入港を阻止する会 掲示板
[16166] 先月の訪朝で小泉と金の間にサシの密談があった? 投稿者:神奈川太郎 投稿日:2004/06/17(Thu) 18:07

今日の日刊ゲンダイでは、先月の訪朝のときの会談で薮中局長などの随行員を排除して、小泉と金正日だけの密談の時間が10分間ほどあったことが記事になっています。
同記事では、首脳会談が終った後に、薮中局長から細田官房長官宛に電話があり、あっさり会談が打ちきられたことを報告。それを受けて『何だって!君たちは一体何をやっていたんだ』と詰め寄る細田官房長官に対して、薮中局長は『最後は私たちも外された。総理と総書記の密談になってしまった』と言い訳をしたとのことでした。
しかし、10分間というわずかな時間に二人は何を話したのでしょうか?
勿論、通訳を介しての会談ですから、実際は5分程度のものでしょうが、小泉のことですから独断でとんでもない約束をしてこなければいいのですが。
何やら、だんだんきな臭いことになってきましたね。

これらの情報を総合すると6月17日付けの「日刊ゲンダイ」の与太記事をテレビ朝日ワイドスクランブル内で夕刊紙の記事を読み上げるだけのコーナー「夕刊キャッチアップ」で紹介して、しかも「事実としては考えにくい」って言ったって事だ。

おいおい、西尾くんよ、アンタがソースとして示した「テレビ朝日の5月24日か、25日か26日かの、ニューススクランブル」って何よ?「自明のこととして語られていた」って何よ?「しかし、何日経ってもこれが重大ニュースになりません。それどころかマスコミの表からはいっさい消えてしまいました。5月25日か26日かを境にまるで雲がかき消えるように消滅してしまったのです。」って何よ?

この妄想電波野郎め!


「日刊ゲンダイ」→「テレ朝」→「VOICE中西論文」→「保守論壇の重鎮西尾幹二」→「インターネット」

要するに西尾幹二氏が狙っていたのは、怪しい怪しいイエロージャーナリズムの与太記事を、発信元を複雑化する事によって信憑性を増し、インターネットに大放流して公知の事実にしてしまうって事だったの?すげー!「ソースのマッチポンプ」を越えるね。これってマネーロンダリングならぬ「ソース ロンダリング」だよな。

ネットで流れる「小泉空白の10分間」のソースは「西尾幹二とテレ朝」になるんだろ。そこには「テレ朝は単に日刊ゲンダイの記事を紹介しただけ」って一言も触れられないんだろうな。そうやってデマが既成事実として取り扱われる。。。

すげーーー

木村愛二も西尾幹二のソースロンダリングのテクニックを学んで小泉レイプ裁判起こせばよかったのにね。さすが保守論壇のウチゲバに勝ち抜いて重鎮の座を得ただけのことはあって、西尾幹二くんの策謀は手が込んでて素晴らしいね。

デマだか妄想だかわからん事をネタに保守同士のウチゲバ工作やってるうちに、「在日外国人参政権」を実現しようと民団・総連に民主党やら公明党が着々と準備を進めてるんだぞ。保守論客としてもっとやるべき事が有るんじゃないの?ちゅうか実はあんた国家のことなんてなーんも考えてない?そういう街宣右翼みたいなことばっかやってると英霊達の怒りの天誅喰らうぞ!


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以上はごらんの通りCommentsからの引用で占められている。小泉首相を支持する知識人は周知の通りクライン孝子氏ひとりである。

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在日外国人参政権を阻止する為に、ごめんなさいAugust 20, 2004

昨日のエントリーで書いた西尾幹二氏のソースロンダリング批判についてご立腹の方も多いようだが、ほんとに保守同士で喧嘩してる場合じゃないって。

クライン孝子氏のWEBサイトより(リンク先まで熟読をお勧め)

・・・・・・・・・・中略・・・・・・・・・

正直今の自民党は選挙結果でも分かる通り、単独政権を維持できる議席が無い。構造改革を強烈に進め橋本派の利権を切り崩した結果、支持団体からもそっぽを向かれてる状況。さらに輪をかけてマスゴミの極端に歪んだ民主マンセ報道。で選挙で民主党と公明党をのさばらせた結果がこれだよ。連立政権を組む公明党への譲歩として与党は次の臨時国会で在日外国人参政権を審議しなくちゃならなくなった。

北朝鮮拉致問題は勿論大事な事だ、国家として主権を侵害され国民を危険に晒してしまった事に対しキッチリ落とし前をつける必要がある。その方法論を巡っての議論は大いに戦わせれば良いが、ウチゲバ的な誹謗中傷足の引っ張り合いをして仲間内でお互いの体力を消耗させる事によって、今、目の前で進められようとしている主権侵害を見逃す事こそ愚の骨頂。

是々非々、これがとても大事。

西尾氏支持の方、もし昨日のオレの物言いでむかついたらそれは謝る、ごめんなさい。ただしオレの言いたかった事も理解して欲しい。俺等は身内で死ぬまで殴り合ってちゃいけないんですよ。


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  私はデマを流しているのではない。一つでも証拠がほしいから「緊急公告」で情報を求め、そして成功したのである。何とかその日の新聞も入手したいものと考えている。

 テレビの6月17日ワイド・スクランブルで分った通り、「空白の十分間」の情報源は外務省事情通と官邸事情通である。外務省にも官邸にも、小泉首相の北朝鮮外交に疑問をもち、批判的な意見をもつ人々は少なくないものと私は思っている。官僚諸君よ!起ち上りたまえ。何も恐れることはない!

 ところで、発売されたばかりの『週刊現代』9月4日号に、「安倍晋三幹事長『派閥結成』へ始動!」の文章がのっている。安倍氏は幹事長を辞し、入閣もことわる気らしい。もしその通りになるなら、意気は壮なり、真の国士の気概ありだ。「安倍勉強会」結成と「若手の会」発足に向けて動き出すらしい。

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安倍がこのタイミングで一連の動きに出た理由は何なのか。安倍周辺の議員はこう解説する。
「一言で言えば、小泉首相に見切りをつけたということです。先の参院選は、明らかな敗北。しかも『人生いろいろ発言』に代表される小泉首相自身のふまじめでいいかげんな態度が国民の反発を買い、頼みの支持率が急降下するなかで負けるべくして負けた。なのに、小泉首相は懲りもせず、選挙後も『いろいろ発言』を連発し、世論の『小泉離れ』に歯止めがかからなくなっている。安倍さんからすれば、このまま一緒に野垂れ死になどとんでもない、抱き合い心中など真っ平ごめんというのが本音でしょう」


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 これはただの権力闘争ではない。日本の保守が生命力を蘇らせることができるか否かの岐れ目である。

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勉強会の構想の浮上と前後して、安倍は周辺に、小泉批判をぶちまけている。

 「小泉さんはどうしようもない。外交も防衛政策も何も分っていない。前から分っていないと思っていたが、あそこまで分かっていないとは思わなかった。もう限界だ」
 「このままでは自民党は次の参院選で負ける。次の衆院選は自民党政権で行う最後の衆院選になるかもしれない」
 
 なにしろ日ごろの小泉は、「レクチャーに行っても、大概は目をつぶっている。もしかしたら起きていて聞いているのかもしれませんが、ほとんど寝ているんでしょう」(内閣官房幹部)
 
 と役人が呆れるほど、郵政民営化以外は政策にほとんど無関心。その不勉強ぶりは歴代首相の中でも突出していると言われるが、最近の日朝交渉や日本人拉致問題への対応、防衛問題を巡るハチャメチャぶりは、安保・防衛政策と拉致問題解決をライフワークとする安倍にとって我慢の限界を越えたようだ。
 
 ・・・・・・・・・途中略・・・・・・・・・
 
 (首相が)拉致問題を人気取りのパフォーマンスに利用する姿勢についても、ことあるごとに不満を漏らしており、「日朝交渉では他人に言えない秘密のことをやったので、俺は蚊帳の外だった」と、拉致被害者の帰国に当ってカネが動いたといわんばかりの発言もしていた。

 
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 「他人に言えない秘密のこと」という一語がここにも不気味に表現されている。ともかく「なにか」があったのである。それは永遠に分らないかもしれないし、案外簡単にバレるかもしれない。


・・・・・・・・・・・・・・
*管理人注
タイピングミスによる修正を行いました。
西尾先生ならびに、関係の皆様にご迷惑をおかけし、申し訳ございませんでした。

「空白の十分間」の情報源は外務省と官邸である。
     ↓
「空白の十分間」の情報源は外務省事情通と官邸事情通である。


(9/15 11:13 最終削除修正)  
Posted by nishio_nitiroku at 09:41TrackBack(0)

2004年08月26日

緊急公告 (四)

 最初にご報告するのは荒間さんの一文である。荒間さんは私のこの「日録」の最初の総合管理人で、当サイトを熱心に、堅実に運営して下さった方である。

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題:空白の時間は確実に存在した   /氏名:荒間宗太郎 /日:2004/08/23(Mon)
18:33 No.1112

夢空廊漫遊

2004年08月21日

トップ怪談
日朝トップ怪談に関して、今回は例外が多いと思う。
一つは国交のない首脳同士の会談が一方の国を舞台に、つまり我が国の首相が二度も訪問すること自体が例外的なこと。
さらに、二度目の今回は二人っきりの会談が設けられていたらしいという漏れ情報が伝わってきたこと。中曽根首相の時代にロンヤス会談としてつとに有名な「二人っきりの会談」は誇らしげにキチンと公表されていたし、それ以外の首相の時も同様だっ
た。もちろん会談の中身自体は公表されない場合が多いが、会談自体がなかったかのごときに隠蔽されることはなかった。
今回だけは何もなかったかのごときにされている、そこがおかしなところだ。当時現場で取材しているはずのどのメディアも何もなかったかのごときに扱っている。それにしては当時の会談終了の際の混乱はなんだったのだろう。メディアにより会談の終
了時間の確認がそれぞれ異なっていて、だいぶ経ってから「公式発表」により会談終了が決定された。そして会談は一時間ちょいと言うことになっている。テーブルを挟んでの日本側と相手側との会談に時間記録さえしていなかったのか?
最後に二人の首脳同士の会談があり、それの終了時間が確認され得なかったからの混乱だとフツーは推測するんだがなぁ。なぜなら、その場面でなら時間記録をする者が同席していないのだから会談時間を計れないから。通常の会談では会談内容を記録す
る者以外に時間計測をする者も同席する(兼ねている場合も多い)というのが定石だろう、その程度の事は誰にでも判るはずなんだがなあ。
何年何月何日何時に始まり何時に終わったという記録のない会談記録では意味を成さないのは外務省以外の省庁では常識です。


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 これは思いがけない視点であった。全体をじっと冷静に見ている人だから、何かがあると直観したのであろう。新聞に書いてあることだけにしか目がいかないのが常なのに、書かれていないことに目が行く——これは秀でた歴史家が資料を調べるときにいつも意識している態度である。凡庸な歴史家は文献にとらわれ、文字面にこだわる。文字に書かれていない外を見ようとしない。荒間さんは複眼で見ている。

 会談終結時間の記録がないのはあの日の慌てぶりを示している。そして「空白の十分間」の実在を暗示している。

 次に日刊ゲンダイの実物が手に入った。大隅誠治という政治ジャーナリストの署名記事であった。(上)(下)に分かれている。「中西輝政非公認ファンサイト」から転載する。

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北朝鮮亡国土下座外交の真相 上 発覚!!小泉金正日 10分間の怪しい密談

 小泉首相の訪朝から1ヶ月弱−。案の定、曽我ひとみさん問題は進展ゼロだ。
 金正日の忍び笑いが聞こえてきそうだが、そんななか、小泉−金正日の、”怪しい密約説”がささやかれている。たった1時間半で終わった首脳会談に、”10分間ものサシの密談”があったというのだ。

 官邸事情通が言う。
 「首脳会談が終わった直後、外務省の藪中局長から官邸の細田官房長官に報告の電話がかかってきた。藪中局長が首脳会談があっさり打ち切られたことを告げると、細田は顔色を変えて『何だって!君たちは一体何をやっていたんだ』と激高した。これに対し、藪中局長は『最後は私たちも外された。総理と総書記の密談になってしまったんです。』と言い訳していました。」

 新聞は全く報じていないが、首脳会談の金正日総書記と小泉総理は通訳だけを介して向き合っていたのである。一体、何が話し合われたのか。

 「小泉首相は首脳会談の冒頭で、食糧、医薬品支援を約束し、経済制裁を発動しないことも表明した。最初にカードを切ってしまったものだから、あとは終始金正日ペースでした。安否不明の10人の拉致被害者についても『解決済み』という金正日総書記に対して、小泉総理が必死に食い下がり、再調査の口約束を引き出したのが精いっぱい。さっさと席を立とうとする金正日を押しとどめて、密談になったのです。そんなムードだから、密談の中味は想像に難くない。小泉は外務省高官に聞かれたくない譲歩や支援のカードを切ったんでしょう」(外務省事情通)

 金正日が欲していた経済援助は1500億円規模だったとされる。金正日は政府間交渉の段階から援助の無心を繰り返していた。食糧支援は当初15万トンの予定だったが、小泉の指示で急きょ、10万トン上積みされた。しかし、それでも1500億円には程遠い。その穴埋めの話だったのか。

 北朝鮮の経済支援のために在日商工人による経済ミッション派遣構想もささやかれている。

 亡国の土下座外交だったことが次第に明らかになりつつある。


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 細田氏と薮中氏との対話のような内容は、つくり話では書けない。会談が終って金正日を送りだした小泉首相の放心したような顔が思い出される。よほどの無理難題を吹きかけられた直後だったのだと思う。無理難題を日本が解決しない限り、10人の安否情報は出てこないだろう。「解決スミ」と相手は言っているのだから。

 人をさらっておいて、情報を小出しに出して、そのつど援助を求め、援助額を次第に釣り上げていく。謀略家には方法論があるのに、最初から交渉をしないで、交渉のカードを捨ててしまったわが首相には、なんの方策もない。頭を垂れて、どだい無理な要求を黙って聞くしかなかったのだろう。あるいはそれ以上の、なにかほかのわが国に致命的な密約もあったかもしれない。

 次はつづきの(下)をお読みいただきたい。

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北朝鮮亡国土下座外交の真相 下曽我さん一家仰天再会シナリオ

 曽我ひとみさんと家族の面会場所はスッタモンダの末、インドネシアのバリ島で落ち着きそうだ。政府は二女の誕生日である7月23日までの会談実現を目指し、その後一家は長期滞在し、事態の打開策を探ることになる。

 しかし、小泉首相が再訪朝を焦らなければ、「曽我問題」はとっくに解決していたかもしれない。自民党関係者がこんな内幕を暴露する。

 「外務官僚の一部はカンカンでしょうね。というのも、当初、小泉再訪朝は6月中旬の予定で、曽我さん問題でもウルトラCの解決策を練っていたのです。まず、外務省が米側と交渉、ジェンキンス問題での裏決着を取り付ける。その上で、曽我さん一家をスイスで会わせ、その後、ジェンキンス氏をドイツに移送。同国内の米軍基地には軍判事が常駐しており、そこで軍事法廷にかけ、病気を理由に即釈放させるというシナリオです。米側がこれを了承したかどうかは今となっては分からないが、このプランを詰め切れないうちに、自身の年金問題に焦った首相が再訪朝前倒しをしてしまった。それで予定は狂ってしまったんです。」

 再訪朝前倒しが動き出したのは5月14日だ。夜もまだ明けぬ午前3時過ぎに北朝鮮から「訪朝受け入れ」の連絡が入った。喜び勇んだ飯島勲秘書官は、細田官房長官に電話で政府専用機の用意を迫る。「いきなり無理だ」と渋る細田に飯島が「訪朝の前倒し」を告げると「そんなことは聞いてないぞ」と仰天したという。

 飯島がかくも訪朝を急いだのは、翌週の週刊誌に小泉の年金未納問題が報じられることが分かっていたからだ。つまり、再訪朝は疑惑隠しだった。別の政界関係者は述懐する。
 「官邸が気にしていたのは総理の国民年金未納問題だけではない。実は勤務実態のない企業に厚生年金を肩代わりさせていた問題の方がはるかに深刻だった。似たような議員が党内には大勢いるからね。これは形を変えた献金だ。うっかりミスでは済まない。幽霊社員の問題に火がつけば、内閣が持たないと官邸は再訪朝を焦ったんだ」

 再訪朝の結果を見たある外務官僚は「外交ルートを無視したんだ。あとは小泉と飯島が勝手にやればいい」と吐き捨てた。外交を疑惑隠しに利用し、悪びれもしない亡国首相は断罪されてしかるべきだ。

(政治ジャーナリスト・大隈誠治)日刊ゲンダイ6月18日・19日の記事より


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 日刊ゲンダイはもともと左のジャーナリズムである。最初にここに漏れたのが、情報が拡大しなかった原因かもしれない。保守系のマスコミは日刊ゲンダイをひごろ信用せず、採用したがらないからだ。他方、左翼系のマスコミは、朝鮮総連に不利になるこのネタは広げたくない。小泉首相の総連への梃入れを守っていきたいのが、テレビ朝日を含む左の論調であった。田原聡一郎氏が小泉首相の北との交渉を賞賛し、弁解にこれつとめたのは記憶に新しい。

 産経新聞が出所は日刊ゲンダイだからといってバカにせずに、いち早く真面目に追及していたら、事態は多分変わっていただろう。

 情報は日刊ゲンダイ以外にあったのかもしれない。

 私と「中西輝政非公認ファンサイト」のこの協同の追及劇は、すでに明らかにしてきた通り、次のような手順を踏んだ。


1)中西氏がテレビ朝日24日、25日、26日のいずれかのテレビ朝日昼のニュース番組と教えてくれたので、この3日間の約4時間30分を、テレビ局から独立した録画保存会社から買い取った。代価は5万8590円であった。保存は約3ヶ月だそうで、5月末はぎりぎりだった。テレビ会社は、一般視聴者には原則として自局の過去録を提供しない。

2)4時間30分に当該内容は存在しなかった。中西氏の日付の記憶違いであったとわかった。人間にはよく起こる間違いである。

3)そこで、調査する日付を一日さかのぼって23日からとし、NHKと在京主要民放の報道番組を全てピックアップして、見出し調査を依頼した。しかし中西さんの記憶にあう内容は見いだされなかった。

4)日付の範囲を試みにさらに広げて、23日から29日までとし、同様にNHKと在京主要民放の報道番組の内容・見出しの検索を依頼した。キーワードは、小泉と拉致であった。しかし、これをしても当該内容は見つらなかった。3)4)の調査は合わせて2万1千円を要した。

5)そこで当「日録」の「緊急公告」(一)で広い範囲に呼びかけて、何か覚えている人がいないかを尋ねることにした。その結果、6月17日という日付とワイドスクランブルという番組名が明確になった。

6)再び録画保存会社に問い合わせ、6月17日のワイドスクランブルに検索対象を特定し、「密談」をキーワードに検索を依頼したところ、11時25分から13時05分の中の3分20秒「日朝首脳会談 10分間の怪しい密談が発覚!?」がついに発見された。早速3分20秒のビデオを取り寄せた。これは調査料とビデオ代金で合わせて1万2705円を要した。

7)ビデオが夕刊の内容紹介であることも分かり、日刊ゲンダイが出所であると判明した。かくて日刊ゲンダイ社におもむき、6月18日付、19日付(発売は17・18日)の新聞のオリジナルを購入した。

 以上の通り、大変に時間と人手と経費のかかる作業であった。関係各位の努力に感謝する。

 私の「応援掲示板」を見ると、この手続きにまだ疑問を持ってごたごた言っている人がいるので、以上順序を追ってできるだけ詳しく明らかにした。個人が近い過去のテレビの記録を手に入れようとしても、闇夜に落とした貨幣を拾うごとく容易ならざる作業であることも人はわからないのであろうか。素人がやればこれが精一杯である。我々はここまで明らかにしたので、ここから先はマスコミと公安警察の仕事である。

 近く出る『正論』10月号の拙文もご一読たまわりたい。 


誤字修正(9/1 9:50)  
Posted by nishio_nitiroku at 10:09TrackBack(1)