続・つくる会顛末記 (六)の2

続・つくる会顛末記

 

(六)の2

 コンピュータ関係の専門の会社に依頼したのですが、それが平成13年10月でした。私が1000万円以上かかると聞いたのが平成14年11月頃、会が正式に「総額1728万円、月額(17万円)保守料」の仮契約書を提示されたのが平成15年1月で、つまり依頼が開始されてから金額提示までに1年以上かかっております。

 その間にオペレーターが今まで使っていたファイルメーカーを踏まえた上で、今以上に使い易くレベルアップしてほしいといい、あゝだ、こうだと新しい注文をつけ、時間がかかり、会社側の人件費がかさみ、えらい金額になったというのです。それにしてもおかしい。

 ファイルメーカーを止めさせて完全に新しくするか、ファイルメーカーをその侭使用しつづけるか――二つに一つが常識のはずです。そのことをきちんと教えない会社側も悪い。こちらは素人の集団で、事務局長は何にも分らないのですから、オペレーターの要求に合わせていけば人件費が最後いくらになるとかきちんと予め言うべきです。

 事務局長も問うべきだし、計算を口頭で言い合うのではなく、計算書を交すべきです。大体、複数の企業に依頼して、相見積もりをとって安い方にきめるのが常識ではないですか。クライアントの責任者である宮崎氏は余りにトンチンカンでした。大工を入れて自宅を改造するときだって口頭の約束で工事をすすめるなんてことはありません。これから述べますが、相見積もりをとるチャンス、契約を止めて別の会社に乗り換えるチャンスは他に幾度もあったはずです。

 私が伊藤哲夫氏に、12月1日のあの電話のときですが、「宮崎さんは実務社会で生きた経験がない。奥様の実家が財産家で、自分の印鑑を捺して不動産を買ったりローン契約を結んだりした経験もない。コンピュータ問題でもろに欠点が露呈した。」という意味のことを言ったとき、彼はこういう言い方に激昂したのです。尊重すべき昔の同志が侮辱されたと思ったのでしょう。ですが、日本政策研究センターが同じ目に遭ったら、彼はそれでも尊重しつづけるのでしょうか。

 先日ある人がDELLのデスクトップを使えば、会員管理システムなんか10万円でお釣りがくると言っていました。それはともかく、上等のソフトでも100-300万円程度を越えることはないというのが常識で、そのことを発注前にしらせ、この会社は止めた方がいい、安いのがいくらもあると警告していた人がいるのです。それが会の経理を見ていた公認会計士富樫女史でした。

 平成13年11月にファイルメーカーとまったく別の新しいシステム、高度の内容を盛り込んだSQLシステムを構築する約束で、会社側は自社の見積りを提示しました。最初それが750-900万円で、富樫氏は高額投資になるので他社との相見積りを取ること、執行部ならびに種子島財務担当理事の承認を得ることを進言しました。

 「つくる会」事務局再建委員会の「会員管理システム問題にかかわる調査報告」(平成17.11.12)、遠藤浩一氏が努力なさったので俗にいう「遠藤報告書」によると、種子島氏は口頭でこれを了承、相見積りの件は無視したようです。宮崎氏はともかく慎重にと思い、友人に見積りの妥当性を問うと、「会社との契約であれば安いし、妥当」との回答を得たので、踏み切ったと言います。

 ある人が「普通こういうのは100万までという答えが返ってくると思いますが、1000万の発注をするのに相見積りを取らないでいいのか、安く上げようとする努力が見受けられないではないか」(ブログ Let’s Blow! 毒吐き@てっく「作る会よ(元・現)いい加減にしろ!」参照)と言っていますが、宮崎氏が種子島氏に富樫氏の進言を伝えなかったとしても、実務家の種子島氏が相見積りを取るべきと自らここで立ち止まって考えべきではなかったですか。

 約1年半たって平成14年11月頃にソフトは完成し、納入されました。しかし約束していた高度なSQLシステム仕様ではなく、サラリーマンのK氏がサイドビジネスで作ったソフトとなんら機能的に変わらないものでした。富樫氏は経理の担当者として、契約書等の提示を求めましたが、一連の取引契約書類が一切なく、すべてが口頭で進められていたことを知り、唖然としました。そのときの代価提示類は、これまた口頭で1000万円程度と聞き、高額なので執行部の承認を求めるよう指示しました。

 私が富樫氏から「大変なことが起こっている」と伝え聞いたのは丁度この時期です。半素人のK氏がつくったのと機能的に大差ない代物がなにゆえにこんなに高額なのか、常識的に考えても納得がいかないので、彼女は早く契約書、見積書、請求書明細などを提出するように指示したのですが、とにかくなんにも揃っていません。

 年が明けて平成15年1月となり、仮契約書類が入手されましたが、「総額1728万円、月額17万円(保守料)」に富樫氏はびっくりし、「これはどうしたことか」と宮崎氏に問うたそうですが、彼は答えられない。

つづく

「続・つくる会顛末記 (六)の2」への8件のフィードバック

  1.  用語的に若干正確ではないところがあるので、補足させていただきます。

     まず、最初にK氏が使ったというファイルメーカーですが、
    これ自体が顧客管理やデータベース管理に使えるソフトウェアです。
    米国アップルコンピューターの子会社が作っています。
    File Maker Pro8:製品概要(標準価格¥38000実売¥35000)
    ですから、K氏自身がなんらのソフトウェアを作ったわけではありません。
    単に、つくる会の会員データを入力するなり、つくる会のロゴが入った
    ひな型シートを決めて、「つくる会データベース」を作成しただけです。
    これはホームページを作るのと同じようなものですから、プログラミングが
    できなくても誰でも作成できます。
    保守管理代28万というのがわかりませんが、新しい会員データを入力することでしょうか?
    これで本当に毎月28万ももらっていたのなら、すごい心臓ですね。
    (私は彼が実際にそんなにもらっていたとは思いませんが)

     次に問題の1000万円のほう。

    >約1年半たって平成14年11月頃にソフトは完成し、納入されました。しかし約束していた高度なSQLシステム仕様ではなく、サラリーマンのK氏がサイドビジネスで作ったソフトとなんら機能的に変わらないものでした。

     本当にその会社はソフトを作成したのでしょうか?
    上記のファイルメーカーですが、一応アップルの子会社のプログラマーが何百人も何年もかかって作成したはずですので、それを超える、あるいは同等のものを新たに作成できる会社がそう簡単にあるとは思えません。(ですから日本語版が出ているわけで)どのような規模の会社か知りませんが腑に落ちません。単にK氏と同じように、出来合いの数千円のソフト(旧版なら)を使って、データを入力して納入しただけではないのでしょうか?

     本当にソフトを作成したとしたなら、おそらくこれより低機能のはずです。
     ・かんたん商人顧客管理2:機能(標準価格¥6000実売¥4500)

     ちなみに、引用中に言われているSQLというのはデータベースウェアの一種で、別に珍しいものでも何でもありません。現にこの西尾ブログもそれを使っています。ここはMTというブログソフトが、SQLにその都度アクセスして西尾先生の各記事を表示しているわけです。だから、K氏がファイルメーカーを使ってやったことは、ここの長谷川管理人が、MTを使って記事データを入力したり、西尾ブログに合うように表紙に画像やリンクをデザイン配置したこととほぼ同じことをやっただけです。
     SQLは私のノートパソコンの上でも動いていますし、ブログをやっている人の大半は同じことを知らずにやっていると思います。

  2. 高木さんへ

    私はあなたのおっしゃっていることに反対はしていません。その通りだと思います。以前,あなたがお書きになった分析にも大変鋭いものがあると敬意を表しています。

    ただ,このブログだけでなく,他のブログも読んでいると,最年少理事の八木さんが会長に選ばれて,西尾,藤岡両先生と他の理事の間でもみくちゃにされて,という姿が浮かんできて,一抹の同情を禁じ得ないと思っただけです。もちろん怪文書,怪ファックスまで認めるつもりはありません。

  3. 日本人を信じる
    小泉首相が排他的であるとの意見には同意します。郵政選挙の折り、マスコミも小泉首相を排他的に狂信的に支援宣伝した。しかし、国民は狂信的には支持しなかった。反小泉票が5割り存在したことから分かります。議席が伸びたのは選挙戦術が功を奏したからです。また、小泉政治を経験したあとのアンケート調査での高い支持率もその第一の理由は他に人がいないからとの消極的支持で狂信的支持ではないのです。日本列島の住民は混血種で文化も多様なものを習合しているから一方に狂信しにくいのです。今度の選挙で土井たか子の党は消滅するかと思われていたがしっかり議席を確保した。日本では少数意見も生き残れるのです。

    現憲法より明治憲法が国民のために良いのは明白で、たとえ明治憲法のままに返っても忌み嫌うべきことではないと思います。明治憲法は日本人が作った憲法で日本人に合っている。また、異常な憲法でもない。日本人は異常な人間ではないからです。言論の自由は日本にはつねに存在した。独裁・言論統制は日本ではほとんど現れない。戦国時代とその直後、今大戦の終盤に顔を出すくらいです。非常時のことで、どの国もそんな事態になれば同じでしょう。自由の教師を自認しているはずのアメリカのGHQ時代が最も言論が統制されていた期間ではないでしょうか。日本では神話の世界でも八百万の神々が高天原に集まって討論する。大化の改新で天皇を中心とした中央集権律令体制を取り入れようとしたが果たせなかった。どの時代も神道・仏教・儒教が混在している。「一教を除かず、一教に拘わらず」

  4. 悩める西尾ファンさんへ。
    どうも恐縮です。テキストだけのやりとりではお互い
    伝わりにくい部分もあると思いますが、
    これからもご投稿いただけると幸いです。

    月28万円は、単にファイルメーカーのお守りだけとすると異常です。
    K氏に好意的に憶測するならば、
    当初はファイルメーカーで自動的に対応できる範囲の作業だったのが、
    「あれもしたい、これもしたい」と無理な注文が追加で寄せられて、
    その対応で過剰な負担がK氏に発生していた、ということはあるかも知れません。
    悪意的に言えば、自動化できるところをわざと手動で残して、運用手数料を発生させていたとか。
    あるいはファイルメーカーとは別に、パソコン関係もろもろの作業について
    K氏が世話をしていたとか、あるいは地方にまで出張して面倒を見ていたとか。
    そのあたりは具体的に確認してみませんと。
    月28万円とだけ聞くと出費のチェック体制が頼りない印象は否めません。

  5. Posted by 松田

     本当にソフトウェアは作成されたか?

     実際にソフトウェアが作成されたのか確かめるには、そのソース(source)を
    要求すればいいと思います。

     ソフトウェアはまずプログラミング言語によって書かれます。これは人間の目にも見える外国語のようなものです。これを一般にソースと言います。ついで、この完成したソースにコンパイルという作業を加えて、機械言語にします。機械言語化されたものはバイナリと呼ばれ、コンピューターの上でダブルクリックして動作するのはこのバイナリ形式のものです。バイナリは人間の目では見ることができません。通常市販されているソフトは、バイナリの形で売られていて、ソースは付属しません。(これでソフトの秘密を守ることができる)実際にその会社がつくる会のためにソフトウェアを自社開発したというのなら、そのソースがあるはずです。そして、その所有権はつくる会にあると思います。
     もし、市販のソフト(FileMakerとかかんたん商人)を用いて、これに単に会員データを入力して、データベース化して納入しただけなら、そのソフトウェア・ソースは存在しないはずです。ソースを要求し、それを再度コンパイルしてみて、納入されたソフトと一致するか確かめればよいのです。

     あるいはソースが存在しても、それはその会社が開発したのものではなく、一般にフリーソフトとしてソース公開されているものを、自分が開発したと偽って納入したのかもしれません。この場合は、市場で実際にデータベース関係のソフトを開発している他の会社に調査を依頼すれば、真偽はすぐにわかると思います。ちゃんとしたプログラマーなら、ああこれは○○というフリーソフトのソースですよと簡単に見極められるはずです。(この場合、自称コンピュターに詳しい、Windowsが使えるだけの人に調査を任せてはいけません)

     だいたい、その会社は本当にソフトウェア開発会社なのでしょうか?権利関係や仕様の複雑なソフト開発受注に際して、契約書も作っていないなどおかしすぎます。1000万円のデータベース・ソフトウェアを作れる実力と契約書を作らないという行動が合っていません。単なる個人がやっているホームページデザイン会社あたりではないでしょうか?(SQLなんて言っているところもおかしいです)過去に大規模なソフトウェアをいくつも開発した実績があるのでしょうか?

     ソフトウェアを実際には作成していない、あるいは他人のフリーソフトを勝手に自社が作ったものとして販売したのなら、明らかな著作権法違反ですし、詐欺罪が成立すると思います。この場合1000万円の返金も要求できるでしょう。つくる会内部的には、横領、背任が疑われますが、いずれにせよ、この不正支出に事件性があった場合、最低6人程度の逮捕者がでることになるかもしれません。4人組も知っていて隠蔽しようとしたというのなら、共犯になるかもしれません。もちろん、事は民事ではなく刑事であります。

  6. 高木様

    Kさんの報酬について疑問をもたれるのは当然のことかと思いますが
    当時を知るものとして書かせていただきます。Kさんの報酬については、あれだけ正義感を持って鋭く追求された公認会計士で監事のT先生も、通常時、監査時も一度も疑問を呈されたことはございませんでした。細かいことは書きませんがそれにはそれなりの理由があったからです。高木様のコメントと合わせていただくと、だいたいの事が判ると思います。
    発足当時の事務局は無償のボランティアでK氏も会にパソコンを提供して仕事をしていました。その後、ボランティア全員が800円の時給になりましたが、当時の草野事務局長が、ボランティアの仕事の質からあまりに気の毒だとK氏に5万円の技術料、ボランティア全員に1200円の時給という事になりました。K氏の報酬が28万円だったのはそれなりの理由があった、一時期だけだったはずです。
    ブログを含め、あまりにも過去を知らない推測が横行しているのはいかがなものかと思います。

  7. 発足当時のわずかな期間を知っていますが、Kさんに毎月28万円払っていたなんて何かの間違いでしょう。最初は、皆無償のボランティアで、あとから時給になったはずです。
    それよりも1700万円のシステムを導入していたとは驚きです。
    私はコンピュータには全くの素人ですが、つくる会に会員名簿の管理以上の高度なシステムなど必要ないはずです。会員8千人の名前・住所、会費の納入状況、入会退会の把握、封筒の宛名書きくらいしか思いつきません。
    市販ソフトを使ってアルバイトに毎日4,5時間入力してもらえればすむことではないですか。素人のKさんがやっていられたのもそのためです。
    なぜ1700万円ものシステムが必要ですか。
    争いを起こしたくはないが、やはりこの辺の追求は避けられないかもしれません。
    友人の2チャンネラーたちにコンピュータ関係者が幾らでもいますから、調べさせてもらえればその不当性はすぐ分かるはずです。

  8. >古くを知ものさま
    Kさんの報酬のことは問題ないと思います。きっと、それまでほとんど無報酬でやられてきたことを、少し余裕が出て来て評価されたのでしょう。

    そういった方がおられたからこそ、つくる会は始動していたんだなと、一会員として、感謝しています。

    >古きを知る元会員さま
    上記の古くを知るものさまと同一人物でいらっしゃいますか?もし違うのなら、紛らわしいHNなので、次回より新しいHNでお願いします。

    昔を知っている方々は、出発時のつくる会の仮普請をご存知なんですね。どうか、今一度協力お願いいたします。

天の安川 にコメントする コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です