『正論』で長篇連載を始めます。『WiLL』で巻頭論文を出します。
『正論』は今年創刊40周年を迎えるそうで、その記念事業がいろいろ行われるようですが、そのひとつとして私の長篇も位置づけられています。長篇という以上相当長いことになりそうで、約束は一応2年半、30回となり、1回が約30枚ですから計900枚が予定されています。
全集刊行と並行します。果してやれるのかどうか。どちらも終ったとき私が80歳を越えていることは間違いなく、天が私に二つの事業の完結の機会を与えてくれるでしょうか。天命を祈ります。
この達成の第一回目は5月号で、「戦争史観の転換――日本はどのように『侵略』されたのか――」の「第1章 そも、アメリカとは何者か?」の①です。第1章は①~④が予定されています。
『WiLL』5月号の巻頭は山折哲雄氏の話題の「皇太子殿下、ご退位なさいませ」(「新潮45」3月号)に対し、私の考え方をきちんと述べたものです。戦後民主主義を肯定評価する山折氏の「人間天皇宣言」に関する認識の間違い、皇室の危機の本来の理由を書かずに「退位」論のみを唐突に語るこの論文の不可解さを存分に批判したうえで、問題の本質を再論しました。題して「皇太子殿下の無垢なる魂を守れ」です。