次の総理

 『文藝春秋』2011年7月号のアンケート「次の総理はこの人」に私は以下のごとく回答した。7月号はまだ発売前なのでルール違反だが、次の総理が決まってしまってからでは面白味がなくなるので、あえて私の回答をおしらせしておく。

行動で自らを証明した亀井静香氏

 亀井静香

 政治は言葉だけではなく行動で自分を表現する仕事だ。中曽根から小泉に至る「改革」という名の日本を蝕む強迫観念に断固抵抗し、生き残った亀井静香氏は、TPPと尖閣という米国と中国の双方の圧力から日本を守る気概を持つ。連立内閣で裏切られた責任をとり閣僚を辞めた潔さも今の世に貴重だ。解散総選挙が難しい震災後の情勢で、各党から等距離にあり、政界再編の芽ともなり得る。民主党はすでに人材を出し尽くし、自民党は若手にのみホープがいるがいまだしである。石原慎太郎氏は過去何度もの好機を自らの勇気の無さで失ってきて、勇気のある亀井氏が最適任者である。

『文藝春秋』7月号より

「次の総理」への12件のフィードバック

  1.  亀井静香氏は、震災に対処する救国内閣の首班として最適な政治家だと思います。(その能力は勿論、与野党のポジションからいっても。)何故、政界でその声が起きないのか、不思議といえば不思議。。
     民主党は、人材欠乏なのだから、菅総理を引きずり降ろすのなら、亀井氏に白羽の矢を立てれば、見直されるのでしょうに。
     所謂、真正保守の人達が反対するのだろうか。
     亀井氏としては、郵政民営化見直し法の成立は譲れないところでしょうが、(何しろその実現のために少数政党で奮闘しているのですから。)救国政府の首相となるためには、一時でもそれを譲るべきなのか、微妙なところかも知れません。
     問題は自民党。郵政を国営に戻せ、といっているのではないのだから、郵政民営化見直しの要望を容れ、亀井氏をたてて、所謂大連立なる迷妄から醒めて、救国体制を決断することが望ましい。(まあ、夢みたいな話ですが。)

  2. 首相就任予想は、さすが西尾先生ですね!
    そういう雰囲気が高まっています。おもしろい。
    亀井先生といえば警察官僚出身ながら、死刑廃止論者としての側面でも有名です。西尾先生も大病されたおりの出版物で死生観を書かれておられますが、ドストエフスキーの『罪と罰』のような命題にはいかがなお考えをお持ちか、時間のある時にお書き頂ければ幸いです。

  3. 西尾先生の意見と私の意見は、ほとんど合致いたします。しかし一つだけ、しかも大きな問題で意見が分かれます。郵政民営化です。私は積極的に大賛成です。従って亀井氏はアウトです。それに現実の問題としてテレビで見る亀井の顔のむくみは異常です。死相がただよっている感じがします。首相の激務には耐えられないでしょう。

    それでは誰を推薦するか、それがいないので困っているのです。帯に短し、たすきに長しです。できるものなら私がやりたいくらいです。

  4. 亀井静香さんで思い出すのは、やはり小泉さんによる郵政民営化の折り、自民党を離れた時のことです。あの時の自民党は完全に小泉独裁で、誰も意見ができない体制でした。そして、選挙にはあちこちに非情な刺客が送られました。亀井さんはあのホリエモンを刺客に送られ、雨の降りしきる中、ぬれそぼりながら戦っている映像が目に浮かびますが、なんとか当選されました。

    そして、民主党の閣僚の一員になったとき、外国人参政権の問題など、一人で抵抗してくれたことも有難いと思いました。

    今回の震災時、ある情報では亀井さんの動きは素早く、かつ具体的でとても有難いとのこと。

    そういったことを思うにつけ、私も西尾先生のように、そして前原発言でもあるように、民主党外からの総理大臣の可能性があるとしたら、亀井さんがいいと思います。

  5. ☆賛成です。
     はじめまして、西尾先生についてはシアターTVで放送されたものすべて鑑賞していますのでよーく先生のことを理解しているものです。チャンネル桜でも先生のお話を聴いています。
    お陰さまでアメリカに対する見方も大変勉強になっています。今の日本は戦後、完全にアメリカから牙を抜かれて嘆かわしく思っていますが、「日本は日本人の手で守る」、そしてアメリカに「ノー」が言える政治家でないと沈没している日本丸を浮上させることはできないと思います。アメリカの金融戦略「郵政民営化」、「TPP」に勇気持って反対してきた亀井静香さんが、私も日本にとって一番いいリーダーだと思っています。

  6. 昨日は、亀井静香推薦の辞をを読んで、前々からそう思っていたのですが、その声がどこからも聞かれないので、思わず、夢のよう、といっしまった。しかし、考えなおしてみると、この非常時の乗り切りには、亀井氏の登板以外にあり得ない。この際、亀井待望の世論を起こすことが、その実現に繋がるかも知れない。
    えんだんじさんによれば、亀井さんの顔色が悪いとのことですが、彼の心労の大きさの現れではないだろうか。(小生テレビを見ていないのでわかりませんが、)外野のバックアップによって元気づければ、回復するのではなかろうか。
    亀井氏の最大の利点は、積極財政論。災害対策に増税論で臨むという、最も馬鹿げた現行の行き方を粉砕できることです。デフレ下、日本経済そのものの衰弱よりも、国庫の財政収支の赤字の方が大問題、と考える財務官僚の影響を断ち切らないと、災害復旧もありえない。震災復旧国債(日銀引き受け)50兆円、カネのことは心配するな、という政府のメッセージが何よりも必要です。
    郵政民営化に賛成の人も、とりあえず郵貯簡保の300兆余が、外資の餌食になる危険を一時的にもくい止めることには同意して頂きたい。
    その後のことは、災害復旧の目処がついてから、亀井さんの下で、総選挙。日本の将来に希望が出てきます。――またまた、夢見たいなことか?

  7. 自衛隊 特亜に新技術盗まれるな 屋内を自由自在に飛行する球体偵察機を開発 空飛ぶ球体

    ・自衛隊が偵察任務用に開発した無人の小型偵察飛行機です。世界初となる球体の 形状で屋内外を自由に飛行。小回りもききます。カメラも搭載可能。しかも回転しながら 着陸でき、そのまま回転して移動も可能。ただ自動制御や遠隔操作機能に課題が 残り開発を進めています。
    http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/wbs/trend_tamago/post_2124/
    ※速度は60km/hまで。 動画あり。

  8. ”中曽根から小泉に至る「改革」という名の日本を蝕む強迫観念に断固抵抗し”のくだりは白眉ですね。
    我が身治まらずして国家治まらず。私はこの30年間、我が身治まらずそれ故、名を成すことも避けてきました。(もっとも今は別の理由で名を成すことを控えていますが。)
    世に言う「改革」とは我が身が治まって後に唱道すべきではないでしょうか。この30年間の「改革」劇は果たして十分に我が身の治まった君子によって率いられたものだったでしょうか。
    亀井氏は良い意味での古い政治家と拝察致します。財政政策だけには疑問を呈したいところですが。

  9. えんだんじさんは、亀井さんに死相ありとおつしやり、私も、なにやら元気なしといふ感じを受けますが、郵政民営化に大賛成のえんだんじさんは、あの騒動の際の小泉さんの顔をどう御覧になつたのでせうか。
    私は、あのふやけたしたり顔に吐き気を催し、これぞ「狂気の首相」と目をそむけましたが、えんだんじさんには断乎たる決断をした凛々しき表情とうつつたのでせうか。
    もう一つ。「改革の本丸は郵政」とのことでしたが、郵政改革で何か一つでも、我ら国民にいいことはあつたのでせうか。これは、えんだんじさんだけでなく、小泉さんにワーッとついて行つた人達に訊いてみたいところです。これまで何人かに同じ質問をしましたが、まともな答には未だ接してゐませんので、よろしくお教へのほどを。

  10. 先生、お久し振りです。自分も先生に同感です。
    MR.YAMANAKAさんご指摘の様に、特に我々が受けた戦後教育、己を修める、を無視して来ました。其の害が全ての方面から噴出している状況です。
    修身、並の事では成りません、目標を掲げ日々の精進以外有りません。
    立本生道、根本が確立して行く道が生じる、特に各界の指導者となる人にとって無くては成らぬ物でしょう。亀井さんは、是を実践されている人だと思います。

  11. 山田正英氏より責任ある記名の反応をいただき嬉しく思いました。
    自記の「我が身治まらずして」のおさまるは修の方が正統でしたね。
    儒教の言葉で政論ができることは嬉しい限りです。
    亀井氏を通しての次期総理論が一部政界、言論界を賑わせているようです。
    私もいささか辛辣な批判をしましたが、世に言う政党政治に関わる方には、以下の孔子の言葉を明記されたい。
    子曰く、人の過や各々其の党に於いてす。過を観て斯に仁を知る。
    私の解釈では、孔子の言った党とは現在の政党の意味にも採っています。
    私は、果たして仁者は政党に加わるであろうかと、時として真剣に考えています。この問題は一観念論ではなく現実の政治界に深く潜在する問題です。
    明治時代の藩閥官僚政府と自由民権政党の対立。戦後でも一時期の自民党内での政党人と官僚派の確執など。
    長く成りましたが、党派争いが国家の進展を妨げることは避けていただきたい所です。震災復興にとどまらず国家百年の大計に関わる問題は山積です。
    又国家百年の大計とは強迫観念ではありません。
    山田正英さん、私Akira Yamanakaとは、山中 彰と申す者です。よろしく。

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