平成24年坦々塾忘年会報告・お知らせ

中村敏幸さんの報告です。

 
 12月15日、午後6時より「ホテルグランドヒル市ヶ谷・真珠の間」に於いて、「坦々塾忘年会」が開催され、40名の会員の方が参加されました。

 会は、当日が衆院選投票日の前日ということもあり、西尾先生の「時局展望」に関する御講話から始まりました。

 その中で先生は、中国が福建省に大規模な空軍基地を建設して戦闘機と部隊を移動させたが、今後尖閣をにらんで広範囲な海域で攻撃訓練を展開し、或いは核兵器をちらつかせるかもしれない。そして、習近平がどのような人物かまだよく分かっていないが、胡錦濤ほど抑制が効かず、中国に通じている知人は「冒険主義」に出る可能性があると言っている。わが国は相変わらず核兵器の保持について一切語らないが、石原慎太郎氏は選挙戦で「核武装のせめてシミュレーションでもすぐに始めよう、実行は先の話でもいい」と主張したが、この問題は選挙戦の争点に全くならなかった。彼は国防意識は最も優れている。しかし、とてもその器ではない長男伸晃氏の自民党総裁就任を望む等私心は拭い去れない人物である。それに対し、安倍晋三氏は精神的に弱いところがあり、その点が心配でおるが、一番私心の無い人であると評され、橋下徹氏に対しても「柔軟で実行力に優れた人物である」と評されました。そして、いずれにせよ、この選挙を経て新しい政権による国家運営が始まると結ばれました。

 続いて西尾先生と司会者から、今年文筆出版活動に於いて活躍された会員の紹介が行われました。紹介された方々は以下の通りです。

1.中村敏幸氏:アパグループの第五回「真の近現代史観」懸賞論文に於いて、応募
論文「日米百五十年戦争と我が国再生への道標」が「優秀賞」を受賞
2.渡辺 望氏:著作「国家論・石原慎太郎と江藤淳」を出版、総和社
3.河内隆彌氏:パトリック・ブキャナン著「超大国の自殺」の翻訳を出版、幻冬舎
4.馬渕睦夫氏:著作「感動的な日本の力」を出版、総和社
        著作「国難の正体」を12月末に出版予定、総和社
5,溝口郁夫氏:編著「南京『百人斬り競争』の虚構証明」を出版、朱鳥社
        編著「秘録・ビルマ独立と日本人参謀」を出版、国書刊行会
6.西尾幹二、福地惇、福井雄三、柏原竜一氏の対談「自ら日本を貶める日本人」
        12月中出版予定、徳間書店
7.松木國俊氏:著作「本当は『日韓併合』が韓国を救った」を昨年出版、ワック社
8.伊藤悠可氏:「正論8月号」に論文「田中先生、それを詭弁と言うのです」を投稿
        *女系天皇容認論者の首魁、皇学館大学元学長田中卓氏を論駁
9.佐藤春生氏:総和社の編集者として渡辺、馬渕両氏の著作の編集出版に携わる

 続いて新会員4名の方の紹介があり、また、会員のお一人である林千勝氏が、今回の衆院選に、日本維新の会の公認で千葉7区から立候補されたことも紹介されました。(結果は圧倒的な組織力を誇る自民党の斉藤健氏に当選を譲ることになりましたが、孤軍奮闘、民主、みんな、未来、共産、社民の各候補を押さえて第2位の29,665票を獲得されました)

 続いて島崎隆氏の乾杯の音頭で懇親会に移りましたが、会は大いに盛り上がって談論風発、お開きになった後も、西尾先生を中心に二次会、三次会へと続き、漸く11時過ぎに再度のお開きとなりました。

 西尾先生は、昨年10月から始まった「西尾幹二全集」も予定どおり第五回配本を終えられ、それに伴って合計4回の記念講演を催され、また、各種月刊誌への投稿と単行本の出版をされ会員一同驚嘆するばかりの御健筆を揮っておられますが、多くの会員の皆様も各分野で活躍され、今年は実り多い一年であったのではないでしょうか。

 今回の衆院選では「憲法改正」を選挙公約に掲げる政党が大きく躍進しましたが、これはかつては全く想像も出来なかったことであり、「憲法改正or自主憲法制定」も愈々現実味を帯びてまいりました。来年は、我々会員も更に気合を入れなおし、西尾先生を中心にして、我が国が一日も早く本来の姿を取り戻すべく眦を決して戦う年であると思います。(文責中村敏幸)
 

       西尾幹二全集刊行記念(第5回)講演会のご案内

 西尾幹二先生のご全集の第5回配本「第4巻 ニーチェ」 の刊行を記念して、下記の要領で
講演会が開催されますので、是非ご聴講下さいますようご案内申し上げます。
 
                        記
 
演 題: ニーチェの言葉「神は死せり」 -日本人としてどう考えるかー 

日 時: 平成25年1月19日(土) 開場:午後2時 開演:午後2時15分
            (途中20分の休憩をはさみ、午後5時に終演の予定です。)

会 場: グランドヒル市ヶ谷 3階 「瑠璃の間」 (交通のご案内 別添)

入場料: 1,000円 (事前予約は不要です。)

懇親会: 講演終了後、西尾先生を囲んでの有志懇親会がございます。どなたでもご参加
     いただけます。 (事前予約は不要です。)

     午後5時~午後7時 同 「珊瑚の間」 会費 4,000円 

お問い合わせ 国書刊行会 (営業部)電話 03-5970-7421
FAX 03-5970-7427
E-mail: sales@kokusho.co.jp

「平成24年坦々塾忘年会報告・お知らせ」への1件のフィードバック

  1. 私のお客でもあり友人でもある川田氏が中部圏の国立大学で、後期2単位の授業を持っています。彼は文化革命中の北京大学へ留学し失望した人です。
    近代アジア事情という講義です。毎年1度だけ聴講しに行きます。今回も10月中旬に車で行き帰る時に丁度福建省のことを同じに言っていました。地球の歩き方の中国編を写真提供し編集もした人です。もちろん世界中を取材していますがことにアジア全体およびロシアに強い人です。福建の軍備増強に注意したほうが良いと言っていました。

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