村山秀太郎の選んだ西尾幹二のアフォリズム(第十四回)

71)日本人は自分がよくなるためには、社会や国家がよくならなければ駄目だと考えている最後の民族だという。

72)現代は知力はあっても、知性がない時代だ。現代の知性には節度と倫理性と想像力が欠けているのである。

73)なぜ明治以来、日本ではキリスト教は知識階級の愛玩物以上のものになりえないのか。(中略)キリスト教的な因襲や風俗の生きてないところに信仰は可能かだろうか。人間はさほどに純粋なものだろうか。さほどに抽象的に強いものだろうか

74)(ヨーロッパ)過去の文化遺産へのしつこさには・・・・・しだいに鬱陶しくもなってくる。

75)人間の弱さ、みじめさを知っているキリスト教が、したがってその弱さ、みじめさのために、かえってあのような過剰装飾、生きている人間の権勢欲念の表現に赴くのはなんという逆説であろうか。

出展 全集第一巻 ヨーロッパの個人主義
71) P362下段より
72) P369下段より
73) P432下段より 掌篇留学生活から
74) P488下段より 掌篇ヨーロッパ放浪
75) P499下段より 掌篇ヨーロッパ放浪

「村山秀太郎の選んだ西尾幹二のアフォリズム(第十四回)」への2件のフィードバック

  1. (先日の安倍首相の慰安婦同情声明に堪忍袋の尾がきれました。自民党に下記の意見を送りました。)

    首相の慰安婦への同情声明。大変失望しました。これが何回目の声明ですか。数えたことはありますか?不幸な韓国人慰安婦へ痛切な同情を感じるのは自由ですが、国の代表者が慰安婦騒動を政治的に利用しようとする勢力に有利な声明をだすことは許されません。世界中で慰安婦問題に便乗して行われている日本への誹謗中傷と闘っている日本人の胸中を察してください。慰安婦問題は他のいかなる事項、たとえば日米関係、北朝鮮問題などとも決して交換がきかない、交換条件に応じてはならない特殊な問題です。私の祖父の兄弟は数名が日本兵として戦死しました。彼らは将来を誓った女性もいましたが女性と手を握ったこともないという典型的な日本男児と子どものころから聞かされております。あなたが守らなければならないのは韓国人でも米国人でもなく日本人です。日本人として最低限の誇りをもってください。韓国の横暴と闘ってください。米国の偽善に屈さないでください。なぜ韓国軍のベトナムでの残虐極まりない女性大量虐殺、そして現韓国大統領の父親の慰安婦制度への関与、韓国人慰安婦の米軍への告発などを訴えて反撃しないのですか?拡張高く立派な発表をするのは皇室にまかせなさい。首相は泥まみれになってでも日本を守ってください。日本をおとしめてきた驚くべきモンスターである朝日新聞と闘った安倍晋三はいったいどこへ行ったのですか。

  2. 71)日本人は自分がよくなるためには、社会や国家がよくならなければ駄目だと考えている最後の民族だという。
    —–

    オルテガが、自己とは自己とその環境である、と言う。
    それに一番近い感覚を持ってるのが日本族なのかもしれない。
    オルテガは一方で、おぎゃあ~っと人が生まれて、はぃはぃして、最初に
    ぶつかるのが机の脚だったりする。ゴツンと頭をやられる。外は敵だらけ、
    とゆぅのを最初に経験する、これが人間だと。
     西洋人は、初対面で人に会うとき、まづ敵だという感覚らしい。
    一方、日本人は、人を見たらど泥棒と思え、よりも、渡る世間に鬼はなし、
    ってのが最初の感覚だ。
     共同体の再生が言われるが、その実現に最も近い位置にいるのが日本族
    ではないだろうか。

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