「人権擁護法」という狂気の法案 (その四)

 3月15日朝の法務委員会は打って変って、法案賛成派が出席者の数をにわかに増やし、大挙してまき返しを図り、形勢は反対派に不利になったという情報が入った。

 私が聞いたのはすべて現場にいた人からのまた聞き、たゞし複数の情報である。

 この何日かの間に反対派の議員の切り崩し、党の上からの圧力と法務省の個別の説得があり、反対者に省のメンツをかけての反論がなされたようだ。自民党特有の逆襲である。

 古賀誠氏が威信をかけて多数の賛成派議員を動員した。10日には法案に反対の声と賛成の声は7対3であったが、今朝は4対6に近いそうだ。

 城内、古川両議員は勿論激しく反対を言いつづけた。他にもそういう人はいた。自見庄三郎氏や石破茂氏は国籍条項をしっかり入れて、またメディア規制の第42条の4項を除外すれば賛成していいのではないかという意見だったそうだ。

 この何日かの間に賛成派が集って、部落解放同盟委員長がそこでカツを入れるという一幕もあったらしい。議員の中には、「解同は革命はもうしない。危くない勢力になった」と擁護する人もいたそうである。

 勿論、この法律の「人権」の内容規定が明確で、「部落解放」にだけはっきり限定されるのなら、私――すなわち西尾――も反対する理由がない。規定が曖昧でありすぎる。弱者、被差別者、人権被侵害者の概念は無限に拡大できる。そしてそういうことを歯止めなしに唱える勢力に糾弾権を与え、家宅捜査や出頭要請などの警察の機能を持たせるという反民主主義的な法律であることが由々しいのである。

 法務省が自由も民主主義もまったく分っていないことが恐ろしい。「治安維持法」を再現しようとしているようなものではないか。

 法務省と自民党上層部はひとりひとりを牛蒡抜きで説得し、反対派の疲れるのを待つ戦略であるようだ。いつもやる手で、みんなが疲れて、委員会に出てこなくなると、「じゃあ、その辺で」となる。

 それをさせないために最後まで反対しつづける意思をもつ議員をどう確保するかが勝負の岐れ目である。最後は体力勝負だそうである。

 ここまで自民党がこだわるのは郵政民営化法案を通すためのウラ取引きがあるのだろう。国旗国歌法と引きかえに男女共同参画基本法を採決したのにも似ている。取り返しのつかないことをしているのが分らないのがいまの自民党で、これで自ら墓穴を掘っている。

 中途半端なことを言っている議員をどうたしなめ、考えを改めてもらうか。「自由や民主主義」の分らない頑迷な法案賛成者をどう批判しつづけるか、――それがこのネットを見ている人々へのお願いである。

 それはそうとして、例の「北朝鮮人権法」はどこへ行ってしまったのか。これを押えるための北朝鮮派の目くらましの新戦術なのかもしれない。

========================
 
電話突撃隊出張依頼所65

408 名前:外国人参政権に反対します ◆BJuB7ha/rA [sage] 投稿日:05/03/14 22:09:51 ID:c7MLd3cL
電突の勇士の皆様、こんばんは。3/14 法務省(0 3 3 5 8 0 4 1 1 1)に、人権擁護法案の件で電話しました。
この法案について疑問点がいくつかありましたので、それについて質問しました。要点だけまとめて報告します。

私:人権擁護法案について質問がある。法務省さんに何回か電話して説明してもらったため、法案の概要
  は理解できたが、まだ不明な点が何点かある。それを教えて欲しい。
法:どんなことか?

私:人権委員、および人権擁護委員は、外国人でもなれるのか?
法:現在、その件については議論中だ。

私:先週、自民党に説明した法案だと?
法:先週の法案では、外国人でもなれる。

私:差別を受けた本人、あるいは差別が行われている状況を見た人が「差別行為を受けた/差別行為があった」
  ことを知らせる場合、どこに通報する?
法:人権擁護委員に知らせることになる。

私:人権擁護委員に通報することができる人の条件は?
  例えば観光ビザで日本に観光に来ている外国人にも、その資格はあるか?
法:ある。

私:実際に差別行為があったかどうかを調査するのは誰?
法:人権擁護委員だ。

私:人権擁護委員は、捜査令状なしで強制捜査ができるのか?
法:現在、その件については議論中だが、先週時点の法案だと令状なしでの捜査は可能だったと思う。

私:その調査結果から差別か否かの判断をするのは誰?
法:人権委員だ。

私:人権委員、人権擁護委員に資格は必要か? 例えば、弁護士なら司法試験に合格するといった国家が認めた
  資格が必要だが、そのような条件はあるのか?
法:必要ない。

私:人権委員会の判断が正しかったかを調査する機関はあるか?
法:それについては、今コメントすることはできない。

私:差別者として対象となるのはどのような人? 天皇陛下等の皇族、議員、省庁の役人も捜査対象となるのか?
法:全員対象になる。

私:皇族も差別者の対象になるのか?
法:対象にはなっているが、実際、皇族が差別をしたとして調査されることは無いと思う。
  過去に、そのようなことは無かった。

私:今までは無かったとしても、これからもそうだとは限らないのではないか?
法:・・・、それは無いと思うが・・・。

私:外国人が人権擁護委員になっていた場合、その外国人が皇居、首相官邸、国会、防衛庁や外務省といった
  国家機関の中に、捜査令状なしで立ち入って捜査する事ができるのか?
法:そのような(皇居、首相官邸、国会、各省庁が捜査対象となる)事はまず無いとは思うが、要請があれば
  捜査することになると思う。

私:人権委員会の行動を監視、抑制する機関は存在するのか?
法:ない。人権委員会は独立している。

私:冤罪であった場合の名誉回復手段は?
法:その人(差別の疑いを受けた人)が、名誉毀損の裁判を起こすことになると思う。

私:人権委員が、マスコミ等を通じて「冤罪でした、ごめんなさい」という謝罪をする事はないのか?
法:無い。

私:私は、この法案で法務省が目ざしているような「人権保護」が達成できるとは思えない。特定の思想を
  持った団体に利用される可能性が高い。これは危険ではないか?
法:実際、そのような意見は非常に多い。国民の意見としてお受けする。

 管理人注:以上は音静庵というトラックバックをたどり見つけた文章です。
 掲載許可について連絡を取ろうとしているところですが、もしご覧になっていて不都合だと思われる場合はお知らせください。

「「人権擁護法」という狂気の法案 (その四)」への15件のフィードバック

  1. >私:人権擁護委員に通報することができる人の条件は?
    >  例えば観光ビザで日本に観光に来ている外国人にも、その資格はあるか?
    >法:ある。

    これはダメでしょう。不平等条約みないなものです。これでは日本人だけ一方的に人権差別と訴えられる状況が出てくる。なんとなれば、日本人が観光に来た外国人を差別で訴えようと思っても、当の本人は本国に帰ってしまえばいいのだから。

    観光に来た外国人の訴えを聞く場合、その外国人の本国にも日本と同じような人権擁護法がある国だけにするとか、厳しい条件をつけなければ。

    こんなこと少し考えれば中学生でもわかることなのに、法務省の役人の頭の構造はどうなっているのでしょうか?(こんなことを書くと差別表現だと指摘されそうですが)

    日本国籍を持たない人を擁護委員に入れたり、観光の外国人の訴えを聞くという場合、対象となる国を選別すべきです。でないと国際関係が著しく不利になります。

  2. すでに部落問題は解決したと関連法が廃止されるなかで、この法案が(形をかえて強引に)その流れに逆行する形で上程されるのは整合性が取れないのでは?と思います。

    東京新聞の報道「人権関連法案突然の再浮上 仕掛けは解放同盟 」
    http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20050213/mng_____kakushin000.shtml
    にもあるとおり、特定の団体がこの法案の下で蠢いているのは想像に難くありません。そもそも部落解放同盟としては、国籍条項があろうがなかろうが関係ないのでは?と思います。

    前回の法務部会では議事録(と思われる文章)の流出があったため、私達も激論の片鱗を窺い知ることができました。亀井議員のおられる広島の惨状も初めて知りました。

    広島の悲劇を繰り返すことは、避けなければなりません。国籍条項の削除という目くらましによって、この危険な法案を通してしまうことは、いま現在を生きている国民にとって子孫に顔向けできない恥となるでしょう。

    ネット世論はまだまだ日本中に響き渡る大きな声ではありませんが、廃案となるよう声をあげつづけていきたいと思っています。

  3. >小さな声さんへ

    私は広島に住んでいます。解放同盟のとても強い地域です。地元、中国新聞が解放同盟の批判をすることは全くありません。しかし・・・・・教育界では解放同盟の怖さは暗黙のうちに誰でも知っていることです。

    今でこそ、ネットがあるので、怖いものに蓋?がなくなり、思う存分一般の人々が疑問に思っていたことなどを口に出せるようになりました。

    「差別落書き」が学校のトイレに書いてあっただけで、誰が書いたか全くわからなくても、校長先生、教頭先生はぴりぴりし、胃が痛くなるほど神経を使います。同和教育は総ての教育の前提にあり、それは絶対無謬の教育なのです。

    もう、差別問題は解決したのでは?などという考えの人間は管理職にはなれません。広島では・・・・・だから教育委員会も汚染され、教育が最悪になり、非行少年が増えていたのかもしれません。今、やっと広島の教育は同和団体の関与を約束した文書を破棄し立ち直りつつあります。

    差別問題、同和問題で教員が何気なく発言したことが、リンチのような糾弾会になることはしょっちゅうですし、そうやって国旗国歌を何とかやっていこうと思っていた管理職はつる仕上げを喰らい、自殺に追い込まれていくのです。何人・・・・・いったい、何人の人がそういった人権を大切にするという団体の圧力で自殺して行ったのでしょう?

    またしても、それらの団体に大きな権利を与え、大きな大義名分を与えようとしています。

    もちろん、差別をし、人を貶めることはいけません。しかし今まで、「差別反対」を御旗に持ってやってきたことが、どういう結果を生んだのか?

    自殺した石川校長の夫人は、「人権を讃える人たちに主人の人権は奪われました。許すことはできません」と、葬儀に参列した県議会議 員に語っているそうです。

    http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h11_2/jog114.html

  4. 法務省は利権が欲しくてしょうがないんでしょうね。この法案がどんな恐ろしい事態を招くか、考えることはしなかったんでしょうか。

  5. どうも、初めまして。厨房の意見ですが、子供なりに考えたものです。

    >私:人権委員会の行動を監視、抑制する機関は存在するのか?
    >法:ない。人権委員会は独立している。

    それはどう考えてもおかしいと思います。
    それじゃあ、人権委員会は「人権擁護」の名目で簡単に悪い事が出来るではないですか。

    >私:冤罪であった場合の名誉回復手段は?
    >法:その人(差別の疑いを受けた人)が、名誉毀損の裁判を起こすことになると思う。

    裁判を起こすって、そんな簡単なことではないんじゃないですか?お金だとか時間だとか、いっぱい掛かるものでは。
    それに名誉回復って言ってもです。

    裁判に勝った。バンザイ名誉回復だ。

    果たしてそうなるでしょうか?絶対ならないと言う気は毛頭ありませんが、世間の目ってそんな甘いものじゃないと思います。

    >私:人権委員が、マスコミ等を通じて「冤罪でした、ごめんなさい」という謝罪をする事はないのか?
    >法:無い。

    ・・・。どういうことなんでしょうか、これは。
    自分達が間違っていたのなら、謝るのは当然のことではないですか。
    こんな事、大人じゃなくたって分かる事ではないですか。一体何故なんでしょうか、本当に。

    この法案が可決されれば。日本がそういう団体に支配、掌握される「可能性」が少なからず出てくると思います。

    必ずそうなるとは言えませんが、危機感を感じる人が多いのは当然のことだし、そもそも法律にするのであればもっと明確かつ正しい基準を用意しなければ、どんどんいいように解釈されて、悪用できてしまうと思います。

    やっぱりこれを見るに、悪用される可能性は非常に高いんじゃないでしょうか。
    私も廃案を強く希望しています。

  6. こんばんは。法務省の中には某S学会の会員も相当数入り込んでいるのではないでしょうか。あくまで憶測ですが。

  7. 私も人権擁護法には断固反対です。
    自分の国で外国人に脅えて暮らさなければならないとは、こんな馬鹿なことがあるでしょうか。
    しかも相手は敵国の国籍を持つ不法入国者なのです。
    許すわけにはいきません。
    西尾先生、皆様、私の掲示板のアドを後ほどここに書き込みます。
    情報をください。
    私たちの掲示板を使って皆様に提供する情報を集めている方がいらっしゃいますが、まだまだ足りないのです。
    よろしくお願いします。

  8. 西尾先生へ

    掲載は自由だそうです。

    978 :外国人参政権に反対します ◆BJuB7ha/rA :05/03/15 22:46:27 ID:nm56Y+P8
    >>973
    ありがとうございます。

    何回かトライしたのですが、ブログに書きこめない‥。

    西尾様、このスレを見ておられますか?
    とりあえず、このスレで返答させていただきます。

    私の電突報告ですが、ご自由にお使いください。
    少しでも多くの人に、人権擁護法案の危険さを知っていただきたいと思います。

    法務省が急にダンマリになったのは、西尾氏のブログで紹介されたからかも
    しれません。

  9. 小泉首相が靖国神社に参拝した場合、在日朝鮮人や韓国人が、日本の軍国主義を複活
    させるのが目的であり、自分達が日本において、平穏に生活する権利を侵害され且つ、
    不快の念を抱かせ、在日朝鮮人若しくは、韓国人としての人権を著しく侵害された
    として、人権擁護委員に訴たえた場合、どうなるのか、そしてその人権擁護委員が
    バウネットジャパンのような、反日左翼団体の構成員だったらどうなるのか。
    昭和天皇を強姦罪で有罪等と叫ぶ団体の構成員が人権擁護委員にもぐりこんでいたら
    どうなるのか、それが警察権力と同様な法的強制力をもっていたら、この日本は、
    どうなってしまうのか。
    これらの反日左翼団体は実に巧妙に偽装して、この人権擁護委員会に潜入することなどは、比較的容易だろう。このバウネットジャパンという組織は、表向きには、戦争性犯罪から女性を守るという人権擁護団体なっている。しかしその実体は北朝鮮の工作機関であることは、明白な事実です。この構成員が様々な人権擁護団体を設立して、この人権擁護委員に成りすますのは、さほど困難なことではないとおもわれます。そしてやがて、今のフジサンケイグループのように知らない間に、善良な国民が寝首を取られることになる。今回の法案には断固反対します。

  10. 西尾先生、電話突撃スレッドで法務省に電話した方が、
    ぜひ先生のブログに載せてくださいとのコメントを出しています。
    スレッドをご確認ください。
    この件ではじめて先生のblogを拝見させていただき、ファンになりました。
    がんばってください。

  11. 僕の人権擁護法案には反対です。
    だって名前とはまるっきり反対の法律じゃないですか、 人権を守るどころか徹底的に侵害できるようになってる法律ですしね、、

    西尾さんはわかってらっしゃるみたいなんでOKなんですけど、、、  推進派の議員さんたちは、日本をどうしたいんでしょうか、、

    怖いです。

  12. お○○○○さんのブログより転載(リンクは貼りません、自分でググって下さい)

    --------------------------------
    人権擁護法案の自民党法務部会の経過報告について

    3月10日 自民党法務部会 人権擁護法案審議経過
    (出席議員40名強)

    部会長 平沢勝栄議員(推進派・衆・東京14区)

    ○最初に古賀誠議員から、今国会に提出したいという強い思いを込めた挨拶があった。

    次に人権擁護局長より、法案の説明を7点に絞って説明あり。

    ○法務省の外局とすること、現行の法律は廃止すること、人権委員はあらゆる人権救済を行うことや調停したり法廷に訴えたりする作業を行うこと、報道問題については2年内に検討すること、この法案は5年を経過したら見直しを行うこと、

    部会長より以上のような案を15日の閣議に提出したい旨告げられ、議員より発言

    古川禎久議員(反対派・衆・宮崎3区)
    (資料1枚あり)差別はあってはならない。しかし4点ほど、疑義がある。

    ○「人権侵害」という定義があいまい。曖昧なままでは、罰則規定もあるので、表現の自由に抵触する虞あり。

    ○2万人の人権委員の選定過程が不透明。「特定の団体」とされているが、どのような団体を指しているのか分からない。法の下の平等に触れる可能性あり。

    ○出頭要請や立ち入り検査、勧告、公表などをする、とあるが、これは社会的な制裁になる。裁判所を通さずにこれを行使することは、憲法との関係に照らしてどうかと思われる。

    ○法務省の外局に置くとのことで司法権能を持つことになる。わが国には司法制度があるのだから、その拡充をはかればよいではないか。別に作るのは不自然である。三権分立に反しないか?城内 実議員(反対派・衆・静岡7区)
    (2枚資料あり)石川議員が本質をついた質問をされたと思う。

    ○立法趣旨は賛成である。が、疑問がある。
    ○2条に「その他の」とあるが、あらゆることが人権侵害が対象となってしまう。
    ○3条2項には人権侵害の「予防」もできることになっているが、これも疑問である。

    ○人権侵害の基準は当事者によって基準が違う。なんびとも申し出ることができる、となっているが、どういう客観的な基準が考えられるのか。
    ○22条3項について、住民であれば人権委員になれる、となっているが、在日外国人でもなれるということか?また、人権を保護するような団体から選ばれるとあるが、例えば朝鮮総連などはどうなのか?それに入るのか?
    ○84条に公私の団体の緊密な連絡、とあるが、朝鮮総連や従軍慰安婦の裁判などを行った団体などは緊密な連絡を取り合う団体となるのか。
    ○憲法33、34、35条に関連するが、令状無しで立ち入り検査まで行えるのは権限を与えすぎではないか。
    ○訴えられた者が結果的に人権侵害していない、ということになったら、その人はどう救済されるのか?信用回復は難しい。訴えられた者の人権も守られなければならない。
    同和と在日の人が同時に互いを訴えたら、どうするのか?
    ○似非同和などが、人権委員会に訴えるぞ、と脅す可能性も懸念される。

    以上について法務省答弁
    ○人権の定義の曖昧さについて
    定義は人間に備わった権利、として一定にあり明らかである。国際条約などにもあるとおり。
    ○不当な差別の曖昧さについて
    差別の定義は憲法14条にある。
    ○罰則規定について
    行政罰ではないし、直接強制力ではない。民事の罰則だから問題ない。
    ○国籍条項について
    各地の実情に応じて外国人も任命しろと言われて、こういう規定にした。

    外国人が公務員になるというような公権力行使の立場に就くことはできないが、相談に乗るという人権委員にはなってもいいと思う。ただし、立ち入り調査をする権限などは与えられない。

    ○三権分立について
    独立行政法人だから司法制度を補完するものだから問題なし。

    ○特定の団体について
    朝鮮総連などは現行法と同じ扱いである。ただ、人権委員を選ぶとき、議会にかけ、弁護士会などにも相談することになっている。朝鮮総連などが人権団体に該当するかと言われれば一概には言えないが、それが人権に関係する団体かどうか、という基準で決まることである。外国人の多い所などでは、そういう団体から選ばれる可能
    性はあるし、そういう余地は残すべきだと思う。

    佐藤剛男議員(推進派・衆・福島1区)

    ○古賀会長に感謝申し上げている。2002年、自分も部会長をやったが、刑務問題が浮上していたので、やれなかった。

    ○野党は人権委員会を内閣府に置け、とその当時は言っていたが、古賀会長の努力でここまで来れたことを感謝する。各論はあるだろうし、報道機関問題凍結という問題はあるが、今回は国会に提出すべきである。国連にも人権委員会があるし、それを活用して推進すべきである。

    佐田玄一郎議員(不明・衆・北関東)
    ○古賀先生に敬意を表している。

    報道によるプライバシー侵害は、根本的におかしいと思っている。朝日・NHK問題を糾明しているが、きめつけ報道がひどい。メディアの削除を野党は主張しているが、凍結してほしい。

    大村秀章議員(推進派・衆・愛知13区)
    ○ぜひ成立させてほしい。個人情報保護法案の時もマスコミ規制2法案と言われて、マスコミの問題は落として成立させた。この際、削除しないと成立しないのではないか。

    ○人権委員会を法務省におきたい気持ちは分かるが、解同の人が自分の所にも来るが、彼らも面子があり退かないので、内閣府で通せばよいではないか。亀井郁夫議員(反対派・参・広島)

    ○自分の所に広島から何本も電話が来た。泣くような声で、慎重にやってほしいという電話だった。

    ○差別はいけない。しかし、部落解放の問題は、広島ではひどかった。部落解放からのつるし上げで

    30人も自殺者が出た。同和の予算も莫大についていたが、黙って耐える期間が長かった。

    ○かつては教育県だったのに、日本で最低になり、暴力は一番になった。

    ○3年間でやっとここまで正常化した。

    ○広島の懇談会において「団体との緊密な連携をもって」という言葉が入っていたために、教育に解放同盟が介入した。

    ○今回の法案が通れば、また悪夢がやってくる。

    ○マスコミも警察も部落から脅されつるし上げられたのだ。だから自殺者が出ても報道されなかった。

    「公私の連絡を取って」の「私」などは大変なことになる。

    ○人権擁護局が今あるのに、そこでなぜ人権救済をやれないのか。

    古賀誠議員(人権問題等調査会長)
    ○一部の団体のため、という誤解があるようだ。自分のところにもそういう批判がきている。決してそうではない。大臣の諮問機関で議論されて答申されたものだ。

    ○修正すべきは修正されなければならないだろう。しかし、一部の団体のため、という誤解を解いてもらわねば先には進めない。

    法務局長
    ○広島でのことに自分はかかわった。警察には屈するな、とハッパをかけた。

    衛藤晟一議員(反対派・衆・比例九州)
    ○何もできなかったじゃないか。

    法務局長
    ○いや、だいぶ良くなった。

    柴山昌彦議員(反対派・衆・埼玉8補)
    ○先ほどの説明では外国人は相談に乗るだけ、とのことだったが、それはちゃんと条文に書いてあるのか?

    ○権力が付与されるのだから人選についての透明性をはかってほしい。

    ○法務省外局にするのは現実的だろうが、古川・城内先生の指摘は杞憂ではないと思う。
    法務省
    ○外国人は中央の委員にはしない。一般調査と救済は分けてある。

    早川忠孝議員(反対派・参・北関東[埼玉4区])

    ○富山県庁にいた時代、似非同和にあたった。亀井先生のご指摘どおり、
    ○大変だった。古川・城内さんの指摘は正当である。運用する上で危ないことになると思う。その重大性を分かった上で法案を考えるべきである。渡辺博道議員(推進派・衆・南関東比例)
    ○賛成したい。個人情報保護法にかつてかかわった。マスコミ問題は削除してほしくない。

    谷 公一議員(反対・衆・兵庫5区)
    ○30年前、地元兵庫で八鹿高校事件というのがあり、関わってきた。亀井先生の気持ちが分かる。国は解同に主体性を持ってあたっていない。

    ○法案の趣旨は賛成だが、運用が心配である。城内・古川さんと同じだ。

    佐藤 錬議員(反対派・衆・九州比例)
    ○冒頭で若手の城内・古川さんが資料を配布したが、純粋な気持ちで出したのに、真剣に法務省は答えなかった。文書で答えるべきだ。答弁もなめたような言い方だった。

    ○また「その他」「予防」「おそれがある」と言った文言に懸念がある。ちゃんと我々にも分かるものを提出するべきだ。

    衛藤晟一議員(反対派・衆・九州比例)
    ○趣旨は賛成だが、大分でも解同問題があった。時間をかけて正常化してきた。
    ○人権は葵の御紋になる虞がある。誰も文句がいえないからだ。
    ○しかし、本当にそれで弱い人が救われるのか?逆になりはしないか?
    ○また女性戦犯法廷などの団体なども入ってくるだろう。どうするのか?
    ○自分はこの法案には反対だ。
    ○外国の人は住まいの問題とか今大変な目にあっている。現行法で守ってあげられるはずなのに、それができてない。
    ○今までの(広島や大分や・・の)経緯・歴史から見て、法ができても、その趣旨は守られないだろう。

    自見庄三郎議員(推進派・衆・福岡10区)
    ○自分は野中さんの下で懇話会のメンバーだった。選挙区田川市の全日本同和会は自民党と友好的な団体である。
    ○解同はかつて共産革命でしか救われないと言ってたが、ソ連の崩壊で方向性を変えた。自民党を支持してくれるようになったのだ。
    ○似非同和と人権を守る団体とは分けて考えるべき。そういう意味で、この法案は進めるべきだ。
    ○メディア規制を公的にしないのは日本だけだ。規制すべき。
    ○城内・古川議員の意見は、初めて聞く理論だった。

    小林興起議員(反対・衆・東京10区)
    ○この法案は反対すべきものではないが、問題として挙げられたことを考えるべき
    ○正常化した広島に、我慢してくれとは、言えないじゃないか。
    ○今の救済措置ではいけないのか?
    ○マスコミの問題と人権救済の話は分けて考えるべき。
    ○今どんな救済をしなくてはならないか、というような具体的な資料を法務省に出してほしい。
    ○人権の名において、宗教裁判のようなことが行われてはならない。
    ○訴えられた側の人権侵害を救えるのか?

    山谷えり子議員(反対派・参・比例)
    ○不安を持っている。人権は愛と慈しみと関係すること。
    ○参画条例では苦情処理委員会などが作られているが、例えば埼玉では男女別校をやめさせたいと動いたが、27万人の反対署名が提出されたりした。区別は差別だと言って、林間学校で男女が一緒に寝たり、トイレの表示の色を同じにして混乱がおきたり、小学生にセックスのやり方を教えるなど、とにかく非常識である。それを東
    京都がチェックして116人の教師が処分されたら、このことで教育の機会が奪われたと言って、8000件の人権救済申し立があった。(こういうことになってしまう)

    ?議員
    ○内閣府に置くべき。人選については、団体というのは懸念があるので、個人ベースにしてほしい。

    荻生田光一議員(反対派・衆・東京24区)
    ○古川・城内議員の意見を精査してほしい。不透明な人選をやめてほしい。
    ○人権団体かどうかの判断は、誰がやるのか?
    ○「当該委員会の意見を聞いて」とあるが、曖昧である。

    森岡正宏議員(反対派・衆・近畿比例)
    ○人権があまりにも広く捉えられている。山谷さんのご指摘のように、悪用されている。

    ○教科書の問題に自分は取り組んでいるが、地元では「人権問題を扱っている教科書は○○だからこれを使え」という圧力がかけられている。
    ○このままこの法案を上にあげることには反対だ。よく吟味してほしい。

    古屋圭司議員(反対派・衆・岐阜5区)
    ○この問題について、かつて真剣に議論してこなかったことを反省している。
    ○具体的な指摘があったのだから、考えるべきではないか。
    ○理想的に運用ができないという指摘があった。納得できる案を出してほしい。
    ○このまま法案を出してほしくない。メディア問題は、本来この問題とは違うことだと思う。

    田中議員
    ○趣旨としては、国家的な救済ルールなのだろうから賛成だが、具体的な事例を挙げて附則すべきだろう。
    ○訴えられて何でもなかった人のことをどうするのかは、大事な問題だと思う。

    衛藤晟一議員
    ○児童虐待や外国人のことなど、各論的に検討してほしい。山谷さんの人権は愛と慈しみと切り離せない、という言葉があったが、愛と慈しみがこの法案からは感じられない。
    ○偉そうに上からやるととんでもないことになる。今の法体系でやれないことを挙げてみるべきだ。

    古屋圭司議員
    ○司法制度で不十分なことをまずやってみてほしい

    亀井郁夫議員
    ○広島は困る。光が見えたのに、本当に困る。自民党は壊滅してしまうだろう。
    ○法案を急がなくてもいいじゃないか。

    法務省
    ○指摘いただいたことを検討する。

    古賀誠議員
    ○たくさんの意見に、法務省は文書で答えてほしい。スケジュール的に今国会で、とやってきた。
    ○先生方にそれを承知してほしい。上にあげて委員会で修正しながら妥協点をみつけたい。

    衛藤晟一議員
    ○部会の中で検討しなきゃおかしい。

    古賀誠議員
    ○議論してるじゃないか。

    部会長
    ○委員会の審議で行えばよい。

    多数の議員
    ○それはおかしいじゃないか。

    部会長
    ○法案として出させてほしい。

    古屋圭司議員
    ○3月中旬をこえても出したケースもあるのだから、出すのは先でもいいじゃないか。

    ○異論のある中で出すべきではない。真摯な議論をすれば野党も納得するだろう。

    古賀誠議員
    ○是非提出させて下さい。

    部会長
    ○手続きとしては出させてほしいという古賀さんの意見だがどうでしょうか。

    大勢の議員
    ○平場でこれだけの意見がでてるんだから。

    部会長
    ○政審の場に出させてほしい。

    大勢
    ○だめだ。

    城内 実議員
    ○(法務省に向かって)「曖昧とはいかがなものか」といっただろう!人権侵害だ!(と机を叩く)

    笹川 尭議員(推進派・群馬)
    ○これで総務会にもって行かれても困る。金曜日か火曜日に部会を持ったらどうか。

    部会長
    ○では、今日、政審にもっていくのはやめる。散会。

    まとめ

    【推進派】
    古賀 誠(衆・福岡7区) 人権問題等調査会会長 http://www.kogamakoto.gr.jp
    平沢勝栄(衆・東京14区) 法務部会会長 http://www.hirasawa.net
    佐藤剛男(衆・福島1区) http://www.satotatsuo.jp
    大村秀章(衆・愛知13区) http://www.ohmura.ne.jp
    渡辺博道(衆・南関東比例) http://www.hiromichi21.com
    自見庄三郎(衆・福岡10区) http://www.jimisun.com
    笹川 尭(衆・群馬2区) http://www.e-sasagawa.com

    【反対派】
    古川禎久(衆・宮崎3区) http://www.furukawa-yoshihisa.com
    城内 実(衆・静岡7区) http://www.m-kiuchi.com
    亀井郁夫(参・広島) http://www.kamei.com
    衛藤晟一(衆・比例九州) http://eto-seiichi.jp
    柴山昌彦(衆・埼玉8補) http://www.shibamasa.net
    谷 公一(衆・兵庫5区) http://www.tanikouichi.jp
    佐藤 錬(衆・九州比例) http://www5.ocn.ne.jp/~satoren
    小林興起(衆・東京10区) http://www.kobachan.jp
    山谷えり子(参・比例) http://www.yamatani-eriko.com
    荻生田光一(衆・東京24区) http://www.ko-1.jp
    早川忠孝(反対派・参・北関東[埼玉4区])http://www.hayakawa-chuko.com/profile/index.html
    森岡正宏(衆・近畿比例) http://www.m-morioka.com
    古屋圭司(衆・岐阜5区) http://www.furuya-keiji.jp

    【不明】
    佐田玄一郎(衆・北関東比例) http://www.sata-genichiro.jp
    この議事録をまとめた方によると反対派となっていますが、どうやらニュアンスが違うような気もします。
    (推進派と勘違いして送られてきた抗議のメールが百科事典並みの厚さになったと又聞きで伝え聞いています。聞くところによると法案反対派だそうですが、私なりに引き続き調べてみます)
    (以上は出席議員40名強のうち判明分のみ)

    「八鹿高校解放研事件」
    http://www.marino.ne.jp/~rendaico/burakumondaico/yokazikenco.htm

  13. 西尾先生、皆様、三度お邪魔します。
    私の掲示板に島根県が条例化を進めている竹島の日の制定記念石碑を有志の募金で建立しようという企画下のようなスレッドが立っていますが、人権擁護法案が通ればこれも差別として糾弾されてしまいます。
    自由を、ひいてはわが国の領土を守るためにも、人権擁護法案廃案への応援をよろしくお願いします。

    竹島の日制定記念石碑建立企画を語るスレ
    http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/5312/1110903490/

ゆうじ へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です