このイギリスの智慧をそっくりアメリカが違った形で継承しました。イギリスは海でしたが、アメリカは海から空へ向かいました。第一次世界大戦以降、アメリカはイギリスとともに日本と海を争いますが、いつのまにかアメリカが制空権を握り、もう一つは金融ドルによる遠隔操作を実現し、第二次世界大戦を経て空から宇宙へと戦略を広げ、そして現在は恐らく情報を握るということで世界帝国を実現しましたが、このやり方は、領土を取るのではなく脱領土的支配であり、イギリスが先鞭を付けている方式をアメリカが継承しました。
英米は、外国領土を外から大きく支配するやり方で世界帝国を築きましたが、スノーデンの事件があり大騒ぎになりましたが、現在でもアメリカが情報を握っており、あれは如何にもアメリカ的な事件であって、またあくまでも基軸通貨を握って世界支配を完成させているのではないかと思います。
さて、そういう16世紀から今に至る大きな流れがあり、これがキリスト教的近代西洋であると思います。それが色々な価値観をばら撒きながら結局は英米が世界を支配するという構造でここまで来ました。
ところが現代はこれが大きな意味で行き詰っているのではないかと思います。ご存知の通り、フロンティアの消滅ということがあります。空間を広げるということはもう出来なくなっている時代に入っています。もし成長というものが近代の価値であるならば、現代は、日本だけではなく世界的にその成長が終わった時代ではないかと思います。
自分の子供の世代は自分よりも良い生活が出来る、或いは孫の世代はより高い教育が受けられる。それが進歩の理念であります。日本の場合は土地神話というものがありました。必ず金利がついて金融財産が増えて行くのと同じように、土地であれば必ず値段が上がって行く、より豊かになる。これが言わばフロンティアがあるということであったと思います。
先程イギリスの海賊の話をしましたが、イギリスは海賊から始まった国で凄まじい勢いで空間を拡大しようとしましたが、そのエネルギーはフロンティアを信じていたということであって、それが段々行き詰って今日にいたっているのではないかと思います。21世紀のここにきて、世界中どこにもフロンティアがなくなってしまいました。
正直言って金利ゼロなんて時代が続くなんてことはあり得ない話で、それどころかとうとうヨーロッパはマイナス金利という異常な事を実行しました。これは資本主義が終わったということを意味するのではないでしょうか。つまり成長を信じていて空間のフロンティアが無くなってしまって、ありとあらゆることを考えた結果、アメリカは終に金融のフロンティアで色々な詐術を使って拡大をしてきました。
つまり、もうフロンティアが無いところで成長を求めようとすると、勝つ人間と負ける人間が出てきて、必ず格差が拡大します。進歩は終わっているのに、経済は成長しなければならないという強迫観念が、皆の頭の中にあり、少しでも景気を良くしなければならないと考えれば、無理をするわけですから、当然特定の所にお金が集中し、奪う者と奪われる者の差が生ずるのは必然なのであって、世界中でそれが起こっているのが、今の時代なのではないかと思っています。
そこで、中国という国が突然飛び出してきましたが、何故中国が我々にとって、或いは地球全体にとって謎であり、重要であり、そしてまた或る意味魅力であり、かつ危険なのかと言いますと、それは余りにも遅れていたからであり、余りにも多くの人口をかかえているからです。ということはあの国にはまだフロンティアが残されていると皆が思い込んでいる訳で、少なくともあの国には需要があるわけです。ドイツの自動車産業が熱に浮かされ、トヨタのトップが自転車の数を見て、これが全部自動車に代わったら凄いことになると言った科白が残っていますが、今はドイツは中国のモータリゼーションに自分たちの将来をかけています。需要があるということはフロンティアがあるということです。そのためそこになけなしのエネルギーを注いででも、何とかしようということでしょう。
つづく
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幹二先生、こんばんは!
難しいなぁ、経済的な規模での伸び代は諸国で尽きかけていると謂う事でしょうか?
けれど、生活に必要なアイテムや少しのお金。
心の豊かさは、まだまだ良い方向へ向かう!_と、俺は想っています。
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PC・パソコン・マシーンで、今まで独りだった奴が、同好の趣味を持った仲間と出会えたり。
Online Gameでも良いさ、部屋でスル事が無く、寂しかった奴が。
「お前とGameして遊んでると楽しいよ!!遊ぼうぜ!!」_、実際に会ったりして仲良くなる。
「暇なら、俺とバイトをしなか?」_とか、更に便利なツールを得るお金を手にしたり。
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人は、実際に会う事で理解し合えるから、寂しかった奴が元気に成れるならば、
経済以上の豊かさを心に得られると信じています。
俺だって、もっと金は欲しい!けれど、必要以上に何に使うんだ??
「金!金!!うるせぇーーンだよッ!」_と、俺はタマにキレています。
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17.07.22、01:08 .
子路。
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幹二先生、こんばんは!!
CombatDancingInlrq _を、YouTubeで観ましたか?
俺は、今日見ました。
米帝の退役軍人(?)と、ONLINEGAMEで遊んでいて紹介されました。
最初は、Gameの録画動画だと思って検索をしたらイラクの占領後の映像でした。
_米帝は、こう言う國かと理解した。
子供達の笑顔に偽りは無い。
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AMAZON・一帯一路、大きく輸送線を築き、大きく商売をする・金を得る。
覇権だ何だと、違うと思う。
最前線に立つ者が仕組みを敷くのは当然の事、とても公平。
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最近、俺はサバイバルゲームに興味が或ります。
弾丸が着弾する瞬間に爆発する玉、相手を吹き飛ばす銃。
何でもあり!!
全力で闘って、負けたら頭を下げればいい事だ。
俺は、そう思う。
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17.07.25 22:15
子路。
まずは自分のコメントを発する前に子路さんに何かを語らなければならないと思う。
そして悩むのはここでどうそれを言うべきなのかだ。
私はスルーしたくない。今までもなるべくそうしてきた。彼に何かを通じたいし、ここに書く気持ちを大切にしてあげたい。
私みたいな未熟な人間がそれを為すことをお許し願いたい。
子路さん。そう呼び合うのは初めてだと思う。
実は前からあなたのことは気になっていました。
あなたがどういう方なのかよく存じ上げていないため、なかなかお声をかけるチャンスがなく、この度思い切ってレスすることにしました。
子路さんが感じた世界が、西尾先生にどうやって届くかは別として、貴殿が何かをここに書き込もうというその行為は、私は大変ほほえましく思っています。ただし、この場所がどれだけすごい数の方々が見ているかもできればここで少し考えてくれたら、もう少し私は貴殿の投稿に参加する意識が高まるかもしれない。
どこか、自分の世界を表現しすぎる感じが私にはぬぐえません。
もし貴殿がそれを感じてくれたなら、次回はぜひ、もう一つの目線を意識して投稿していただきたい。
難しい注文かもしれないが、感じたままの中でそれを意識するだけで良いと思う。普段通りの書き込みに、変化を求めているのではなく、自分だけの世界で語る文章にならないように、工夫してくれたら、立派な文章に出来上がっていくと私は思う。
そこで、今回の先生のご文章に私はこう書きたいと思っています。
もし関心があったらご高覧ください。
できれば、コメントなんかをいただけると、すごくうれしいです。
では先生へのコメントを書きますね。
「日本人は何に躓いていたのだろうか」という作品があります。
そこには『勝つ国家の7つの条件』というサブタイトルもあります。2004年11月15日初版の作品です。
この作品をまず引用します。
・・・・・<引用開始>・・・・
16ページから
『不平体質からの脱却』
ひと昔前、「生活が豊かになったか」どうかがあちらこちらで話題になりました。しかし、今の日本では、生活に豊かさの実感があるとかないとかというような議論を聞かなくなりました。
むしろ、日本全体が豊かになり過ぎたために色々新しい問題が発生し、そして近年少し貧しくなりかかっているように感じられるー今はそんな状況ではないでしょうか。衣食住の心配がなくなっただけでなく、たしかに贅沢な生活を送れているはずなのに、皆何となくよゆうがなくなり、気持ちの上で少し焦っている。この日本の問題の原因は経済的原因だけではないのではないかと私は考えています。
私は日本という国は根源的にある種の貧しさを基本条件にしている国だと思っています。日本は世界一、二を誇る経済大国であると言われて久しいのですが(まさに世界一の債権国でもあるのですが)、ご存知の通り、確固たる経済力が」ないために、外国からの圧力や微妙な力関係のバランスが崩れると、すぐに不安定な立場に立たされてしまいます。
ある時は極端な円高かと覆うと、今度は世界の金融パワーの抑え込みの必要から好き勝手に円安に振られたりして、現在の日本という国の巨大な経済の停滞が、遠因をたどれば、よその国の政治課題に翻弄されてきた当然の結果のように見えるのであります。問題はそれだけではありません。
日本は経済大国であっても、世界政治の情報発信の中心ではない、過去もなかったし、今もない。
・・・・<引用終了>・・・・
2004年のご発言です。しかも、かなり経済の根本と最先端を端的に批判されています。そしてご指摘の通りの今の日本であります。
つまり、この頃の懸念は、今も持続していると思うべきなのかもしれない。中には若干改善された部分もあるでしょう。
しかし懸念ばかりしているわけにはいきません。
良い点も確認すべきです。
この2004年のころと今の大きな違いは、保守層の変化が著しいと感じます。
ガチガチの保守論争を交わすのではなく、一般的な国民感情も表面化しゃすくなったネット環境。
この大きな役割を担ったのは「スマホ文化」でしょう。
なんと、今の若者はテレビも必要ないという人間が増え始めているそうです。スマホがあれば、情報はすべてキャッチできるという感覚で、テレビは不必要だという若者がちらほらいます。
今や中国人の旅行者はすべての自治体の根幹的な問題対策です。
西尾先生が不思議に思うくらい、中国人の経済的余裕は、なかなか終わらないのが現状で、かえって徐々に質を高めて押し寄せている感もあります。
結局日本という立地条件は、世界レベルでは利用される場所の一部でしかなく、けして世界を牛耳るような素因は存在していないことを、先生はこのネット社会人に対して断言したいんだと思います。
先生は10年以上前からそれを断言していたという話題です。