候補者応援の講演(六)

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 郵政民営化法案は断固廃案にしなくてはなりません。その理由は以上詳しく述べたとおりです。これをノーと言った当地の議員さんは立派なんです。よろしいですか。彼がやった行動は正しいんですよ。彼は守旧派でもなければ、抵抗勢力でもないんですよ。犯罪に与しなかった英雄なんです。

 ですから私たちはこれをこそ、彼の偉大をなすものだと、声をあげて言っていかなくてはなりません。私はこの郵政民営化反対と言った彼の声を、この選挙区で轟かせて欲しいと思います。自民党員としてではなく、一人の人間として、一人の政治家として主張すべきを主張して欲しいと思います。なぜならば、いいですか、彼が自民党員として勝ったとしても、党は彼を除名すると言っているんですよ。そんな党に忠誠を尽くす理由がどこにありますか。明日にでも議員は自民党に党籍を返還すると、堂々と記者会見を開いて公言して欲しい。そして反小泉勢力ということで戦って欲しいと思います。

 そうすれば、どこから票が取れるかというと、民主党から取れるんですよ。自民党の「刺客」はたいして相手になりません。それよりも、民主党が怖いわけですから、民主党から票を取る戦略は、アンチ小泉ですよ。絶対自分のやったことは正しいという態度を貫いてほしい。だって、彼は正しいことを言い続けているんですから。そして、その正しいことは必ず分かるんですよ。胸を張ってやっていればそういう人をみんな信ずるんですよ。何か弁解めかしたことを言ったり、躊躇したら、後ろ暗いと思われるだけですよ。そうしたらば選挙は難しくなります。民主党支持層にファンを増やすことが大切です。
 
 私が言っていることは、今日ここに集っている幹部の、彼を応援しようと思っている自民党県連の方々にとっては、実に困った意見を私が述べていると思っておられるでしょうが、私は今日の講演をしながらずーっと、この話をしなくてはならないと思って、前にも述べたこのテーマに戻ってきたわけです。戦わないではだめなんですよ。特に政治家は戦わなければダメなんです。戦わないでどうして勝てますか。戦う相手は民主党です。

 民主党から票を奪い取るためには、反権力ですよ。民主党は反権力を売り物にしているんですから。ただし、民主党よりもはるかにいいんだと、民主党はだめなんだと、しかし私は反権力なんだと、自民党ではないんだと、第三の立場なんだと、こういうことを強く訴えて、国民の多くの人の心をつかまえるようにしなければいけないんじゃないかと私は思います。

 なお、最後にですね、当地の候補者さんがどんなに素晴らしい人間であるかということを申し上げるためには、私は人権擁護法案について語らなければなりません。まだこれは上程もされていない法案なわけなんですが、古賀誠という議員があやしげな法案を公明党と一緒に組んでふれまわして始めている。

 この人権擁護法案とは何かというと、人権を冠する団体がたくさんありますね。部落解放同盟とか、女性の何とかの会とかがあって、その人たちに警察権を与えるという話なんです。部落解放同盟が中心ですけれども、民団も総連も入るわけですが、その人たちに捜査権を与えるんという法案なんですよ。糾弾権を与えるんです。そして処罰権まで与えると言っているんです。こんなのは憲法違反じゃないですか。しかも、驚くべきことには法務省の外に別枠でこの権力を与える機関を置くと言っている。これは北朝鮮の思想なんです。つまり、全体主義のように、一つの国家の中に「党」を作るようなもの。国家権力の中に国家権力を超えるものを作るということです。ナチスやスターリンがやったことじゃないですか。北朝鮮にその残骸がある。

 この北朝鮮のやり方が、盧武鉉を通じて野中、古賀に流れこんでいる。そして、ずーっと日本の中に浸潤してきているんですよ。それが人権擁護法案なんです。この危険に敏感に反応して、私が昨日応援に行ったお二方も全く同じなんですがこの三人は体を張って、明日法務部会があるというと、なにがあったってテーブルの前に座って、狸親父の古賀がですね、「十分にこれで議論を尽くしましたからあとは私に引き取らしてください」この引き取らせてくれというのが曲者で、ゲームはもうこれで終わりにするという意味なんです。そしたら、ダメだーという怒号が上って、テーブルを叩いて反対した、それが当地の候補者の方なんですよ。後の二人も全く同行動でした。

 だめだ、許せない、そんなものは通せない、民主主義がなくなる、終わっちゃうこの国は、真っ暗になる・・・そういうことをガンガン言った。そういう男なんですよ、彼は。素晴らしい男なんです。そういう勇気と正義感を持って生きる男は、後ろめたいような姿をみせちゃいけない。選挙に負けそうだとかぐらいで、よろよろしちゃいけない。ちょっと気弱そうな、なんとなく自分も道を間違えたというような、何かちょっと若気のいたりをしたようなことを口の端にでもしたら、敗北ですよ。しかも、郵政民営化法案は人権擁護法と同じくらいの悪法ですから。

 私はですね、今度の小泉さんの一連の行動と、人権擁護法りの強権的なやり方とは同じ方向だと思う。人を統制しようとするやり方、一遍に民主主義を壊そうとするやり方、それが右と左の両方から出てきています。同じ時代の、同じ精神の表れというふうに思えてならないのですよ。そういうものに、敏感に反応した彼は、民主主義を知り、自由を知り、本当に未来を切り開く政治家なんです。だからこそ、彼はえらいんですよ。

 そういう人物だと私は信じております、だから、どうか後ろを向かないで、迷わないで、断固自分の正しいと思ったことをきちんと言い続ければ、まだ日にちはあるんですから、至誠は通じると、私はそう信じています。私自身そういう生き方をしてきたから、人にもそれをしろというのは面映いものもあるのですが、政治の世界は違うよとか、学者の考えていることとは違うよとか、現地には現地の事情があるとか、多分きっと腹の中で思っている方が、皆様の中にもおられると思いますけれども、しかし私はそうは思わない。

 特に選挙はまっすぐでなければいけない。だってそうじゃないですか、小泉さんは嘘でもなんでもとにかく、おれの言ってることは正しい、これは改革か改革でないかの違いだと言って、単純極まりない、ばかばかしいようなパフォーマンスをやることによって、人を納得させようとしているじゃないですか。聴衆はついて行っているじゃないですか。同じことを何故してはいけないか。彼は小泉は間違っている、俺は正しいと言うことによって、民衆の心を動かしたらいいじゃないですか。それが政治というものじゃないでしょうか。

 どうか、民主党の票を取る、そのためには民主党に心が傾くような反体制でうずうずしているような人たち、反権力感情なんですよ、結局は。反権力、反官僚、そして反役人、大体の心理はそこにあるんですよ。ですからそれをうまく捕まえるんです。現に彼がやってきたことは、反権力だったんだから、その道を真っ直ぐ、だけども民主党とは違うよと、社会主義じゃない、自分は自由主義なんだということで戦いとっていただければ、彼の人気はうぁーっと盛り上がってですね、民主党の票を大量にかっさらって、トップ当選するのではないかと、私は信じるのであります。

 いずれにしても、心ならずも郵政法案に反対したとか、本当は賛成していたんだとか、そんなことだけは絶対に言わないようにしていただきたい。胸を張っていくのが得策だと思います。

 どうか皆さん、彼を支持してください。明日から本格的な選挙運動に入ります。本日お集まりの支援者の方々に、時代に対するすっきりした彼の姿勢を守って、再び議会の場で活動できるように協力して下さい。切にお願いします。

報道特番
西尾幹二が郵政改革を斬る!!


郵政改革が最大の焦点とされている今回の衆議院選挙。
本格的な選挙戦がスタートした今、郵政民営化についてかねてから批判してきた西尾幹二氏(評論家/電気通信大学名誉教授)を迎え、金融行政における怠慢の実態など、改革の裏に隠された郵政民営化の“正体”について、率直な見解を伺います。
聞き手:水島総
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(56分45秒)


チャンネル桜放映予告(当日録でもストリーミングが見られるようにします)

闘論!倒論!討論!2005

「選挙直前、どうなる日本」

平成17年9月10日(土) 21:00~24:00

パネリスト(敬称略・五十音順)
井尻千男(拓殖大学日本文化研究所所長)
伊藤哲夫(日本政策研究センター所長)
小山和伸(神奈川大学教授)
西尾幹二(電気通信大学名誉教授)
花岡信昭(ジャーナリスト)
藤井厳喜(拓殖大学客員教授)
宮崎正弘(評論家)
米田建三(帝京平成大学教授)
司会 水島総

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