小泉首相の任期延長問題を、12日記者会見で首相自らがきっぱり否認した一件について、いろいろな解釈がとびかっている。切りのいい所で退陣してキングメーカーとしての影響力を残す戦術であるとか、いや、党内から任期延長論が湧きあがるのを前提とした高等心理戦術であるとか、そうではない、一年後の引退は本気で、引きぎわの良さという潔さの美学を見せたがっているせいであるとか、まあ、各種各様の解釈が花盛りである。
私は首相が引退したがっているのは本当だと思う。たゞ、私の推理では――ここから先は私の勘にすぎないが――姉の信子さんから「純ちゃん、もうやり過ぎよ、ここいらでやめておいたら」と内輪で言われているためではないかと思う。
彼女は弟が能力以上のことを偶然やってしまったことをハラハラして見ているのではないかと思うからである。あまりやりすぎるとヤバイと姉は知っている。私は伝記作家的な空想を語っているにすぎない。けれども私は病跡学(パトグラフィー)を読み耽ってきたニーチェ研究家でもあることを忘れないで欲しい。
これは心理学的に面白いケースである。と同時に国民には危ういケースでもある。このブログのコメント欄で誰かが書いていたが、ヨーロッパ諸国、ことにイギリスなどでは最高権力者の逸脱を監視し、防止する歯止めが法的に存在する。19世紀には英王室が、20世紀には英国情報部がその役割を担っていたとか。しかし日本の法制度にはそれがない、と。
小泉首相は郵政民営化だけをやり遂げればそれでもう満足で、他に国内経済改革に課題はないのではないか。医療と農協が次のターゲットだといわれているが、ご本人を夢中にとりこにしたテーマは郵政民営化だけなのである。それは政治信条というより、珍しい蝶を追って森林に分け入り、崖によじ登る少年時代の夢を生涯追求しつづける昆虫学者の情熱にむしろ似ている。詳しい分析は『Voice』10月号に譲る。
首相は総合的な政治課題を持っていない。この点は今までの四年間で国民の前にさらけ出されている。最大の課題である郵政民営化が解決されずに残っていたので、幸い今日まで情熱を持続することができた。「殺されてでもやる」という有名な台詞は静かな意志表明ではない、思いつめた切迫感情の表白にほかならない。もう課題が後にないことを、だから首相はいつ辞めてもいいと思っていることを、自民党の森派の幹部は十分に知っているのではないだろうか。
けれども他者を支配する政治家としての欲望は人一倍強い。政治的勘もいい。13日に、83人の新人議員を派閥に入れないことを命令した。小泉派閥をつくるつもりだと新聞は書いたが、私はあゝそうか、とすぐひらめくものがあった。「親衛隊」をつくりたいのである。
これは独裁形成の確かな手続きの一つである。ご本人がどこまで目的を意識しているかどうかは別として、統治を一元的に強めたい指導者は党の内外に目を光らせる親衛隊を欲しがる。勿論最初はご本人にもそんなつもりはないというだろうが、いわゆる「小泉チルドレン」は結果としてだんだんそういう性格を帯びてくるだろう。
もし小泉時代がつづけば、一年も経たないうちに、国民一般の目に異常と思われる政策が、党内を沈黙させ、あれよあれよという間に実行に移される局面が展開される可能性は決して小さくはないだろう。
その際、歴史や伝統に発した真正保守の価値観には決して立脚しないだろう。首相は全学連の世代である。田中真紀子、加藤紘一、山崎拓、羽田孜、福田康夫、鳩山由紀夫、管直人と同じような思想傾向の人である。これも四年間でわれわれにすっかり見抜かれている。だから猪口邦子や片山さつきやホリエモンといった社民党から出たほうがいい人物に好意を寄せるのである。
首相は集団的自衛権を認めるとは決して言わない。憲法九条の廃棄は自分の代ではやらないといつも逃げを打っている。北朝鮮への経済制裁は強い要請があるにも拘らず手をつけようとしない。拉致の被害者家族に会おうともしない。それどころか選挙中に、自民党候補者が拉致の関係の会に顔を出すことを禁じた。
靖国参拝はやるかもしれないが、「心ならずも」戦場に赴いた人々などといって散華した将兵の心を知らない談話を平気で口にした。あの大戦は日本が一方的に悪いことをした侵略戦争だというアメリカの史観を引き摺っている。歴史教科書問題などには何の興味もない。そもそも教育問題には関心がない。人権擁護法はマスコミの政治家批判を押える法、政治家の人権を守るための法だとしか理解していない。外国人参政権の是非に意見は述べていないが、公明党に選挙協力のお礼をするためにあっという間に国会に上程するかもしれない。
それよりも何よりも北朝鮮との国交回復につっ走るかもしれない。アメリカは核の輸出だけ禁じて核の開発を禁じない可能性がある。北朝鮮の「開国」には日本の金が必要といわれれば、核つき国家への巨額援助をあっさり決めてしまうかもしれない。・・・・・・・・
何をしでかすか分らない人である。国家観、歴史観がしっかりしていないから、この国は外交的に、政治的に、軍事的に、国際社会の荒波を右に左に揺れ動く頼りない漂流国家である性格を今以上に露骨に示すようになるだろう。しかも操舵席は暴走気味の人格にハイジャックされている。
今までは政府内に右もいれば、左もいて、自由な発言や提案が飛び交い、首相の意志決定に一定の歯止めがかけられていた。しかしこれからはそうはいかない。首相の鶴の一声ですべてがきまる。党内に意見具申の勢力が結集すれば「親衛隊」に蹴散らされる。
今までの自民党を知る人はこんなはずではなかったとホゾを噛むだろうが、もう後の祭りである。米中の谷間で国家意志をもたない独裁国家、場当たり的に神経反応するだけの強力に閉ざされた統制国家、つまりファシズム国家らしくない非軍事的ファシズム国家が波立つ洋上を漂流しつづけるだろう。
世間はファシズムというとヒットラーやムッソリーニのことを思い出すがそうではない。それだけではない。伝統や歴史から切り離された抽象的理想、外国の理念、郷土を失った機械文明崇拝の未来主義、過度の能率主義と合理主義への信仰、それらを有機的に結びつけるのが伝統や歴史なのだがそこが抜けていて、頭の中の人工的理念をモザイク風に張り合わせたきらびやかで異様な観念が突如として権力の鎧をつけ始めるのである。それがファシズムである。ファシズムは土俗から切り離された超近代思想である。
小泉純一郎首班は過渡期の政権だとよくいわれる。そうだとしたら、この次に出てくるものが一段とファシズムの色を濃くしてくるのは必然だろう。ポスト小泉は「小泉的なもの」をさらに拡大した人物になれば、危険はいっそう強まる。
しかし、前の首相と違うタイプの首相をくり出す自民党の健全な政権交替のルールが行われて、穏やかで、包容的で、安心を与える寛容な人物の手に政権が渡されれば、様相は一変するだろう。自民党の歴史が甦ることを祈るばかりである。
首相は本当はこれから何をしてよいか分らない孤独な人であるように思える。郵政民営化が終った後の時間は真っ白かもしれない。一年たったら首相を辞めたい、とは本心だと私は思う。それに、いつも寄り添っている女性が幼児期からの彼をよく知っている。伝記作家として夢想する私の耳にはあの声、「純ちゃん、もうやり過ぎよ、ここいらでやめておいたら」と囁く声が聞えるようである。
音楽をたった独りで聴いている時間が弟の一番幸せな時間であることを彼女はよく知っている、と私は秘かに信じているからである。
それで安倍晋三だと歴史や伝統は回復されるのですか?
安倍晋三のほうが小泉純一郎より遥かに短慮的で愚鈍である、と私には思われますが。
然のこの1月半の郵政解散総選挙嵐の後は、なんともこの国の救いがたさに立ち尽すのみで力が抜け虚無的な心境になります。
民営化、改革、平和、人権、平等といった表面ズラのことばの前で思考停止して、その本来の意味を考察しないで、イメージだけで判断する風潮にヘキヘキしています。
戦後60年の日本の仕組み行き詰まると今までのやり方は、すぐ国外に解答をもとめ、やれ、国際化だ、グローバルスタンダードだと、外来の仕組み、制度を持ち込んでしまう。
それがいままで育んできた伝統文化、制度にどこが問題であるのか、どんな影響を及ぼすことになるのか、その欠陥を冷静にみつめ、問題を解決するのではなく、簡単に外来の制度を移植して旧来の文化、制度を押流してしまうやり方に、危うさを感じたのが、この度の選挙騒動でした。
明治の前島密以来作り上げて来た郵便局のネットワークを簡単に捨て去って行く、伝統を躊躇なく切り捨て新しいものを抵抗なく取り入れる習性は、経済発展に大いに貢献したかもしれませんが、でもいつもそれがすべてがうまく行くとは限らない。
700兆円、1000兆円といわれる借金を作ってしまった現在、もはやこの借金と好まざると否とにかかわらずうまく付き合っていくしか選択の余地がない状況下であるのに、その経済的原理を理解せずに、単にイデオロギーの問題としてしか理解されなかった事に閉塞感を、危機感を強く致しました。
国債の安定的消化機能としての存在でもあった郵政公社の民営化は、国債暴落の引き金を引く確率が高くなり、日本経済、引いては国家存亡の問題を抱えている重大な選択であったのではないかとの予感が強いです。いまとなってはそうでなければと祈るばかりです。
選挙結果は、国民は、古い地盤血縁、談合、利権構造といった負の日本社会の構造に辟易していて、小泉首相の掲げる改革がそれらを一掃してくれると、イメージが先行して縋ってしまったのだと思います。
郵政民営化の経済的側面を一般国民に理解してもらうのは難しい。マスコミや大新聞はいまやワイドショー化した記事に堕落して真実をえぐらない。
抵抗勢力、派閥、特定郵便局の利権構造とかは、すでに破壊され影響力は削がれてしまっているのに、偽政治家は新しい問題に目を向けさせず、そういった国民が周知した事柄に、さもまだ問題であるように叫んで、新しい問題を覆い隠してしまった選挙であったとの感想をもちます。
相場の格言で「知ったらおしまい」というのがあります。国民が周知した時は時すでに問題は終わっているのです。
資本主義市場経済体制は、賢い奴が得をする社会で、これからはますます勝ち組、負け組みの区別の社会がはっきりした構造になっていくのではないでしょうか。
この度の郵政解散選挙について西尾先生のみがイデオロギーの面のみならず経済的側面を加味して郵政の問題点を果敢に分析論考されたお陰で保守論題界は厚みと広がりを持ったのではないでしょうか。そしてまた、一部の心ある人々に郵政民営化法案の危険性が認知されました。
郵政民営化法案の問題提起についての先生の警鐘乱打した言論は今後きっと、当局になんらかの歯止めとなると、今はそこにかすかな光を、希望を抱いております。
>それで安倍晋三だと歴史や伝統は回復されるのですか?
安倍晋三のほうが小泉純一郎より遥かに短慮的で愚鈍である、と私には思われますが。
あなたがそう思っているだけです。
小泉買い被りの信者であることを告白してくれてありがとう。あるいは、保守ではなく、革新派だからそう思うのでしょう。
自民党が崩壊しました。
http://news.goo.ne.jp/news/sankei/seiji/20050914/m20050914006.html?C=PT
西尾先生がおっしゃるとおり、絶望感でいっぱいです。
国民は目の前で繰り広げられた、一人の反対者も許さない、まるで共産党や公明党のような、全体主義政党になりさがった自民党の惨劇の共演者になって、満足しているのでしょうか。
教科書・拉致・靖国…メンバー相次ぐ落選 自民「保守派」思わぬピンチ(産経)
「思わぬ」なんて、まあぬけぬけと言えたものです。こうなることは半ば予想されたことではありまあせんか。その中で改革を止めるな、郵政改革は本丸だと選挙期間中も言い続けたのが、ほかならぬ産経ではないですか。アメリカのポチよろしく尻尾をタケコプターのように振りまくったのはどこのどなた?と言いたいです。
今回、極めて雑な報道し法案反対派の言い分の封殺することに産経も加担したではないですか。産経は靖国、教育、人権擁護法、外国人参政権等の諸問題よりも、アメリカの指令である郵政解体を優先させたのではありませんか。そうかといっても、保守派が発言できるメディアが産経しかないというところが悲しいです。
『マンガ嫌韓流』の読者層と袂を分かつことは出来ないのでしょうか。
恐らく彼ら(多くがWebコミュニティの住人として政策論を好む若い世代と言っていいでしょう)は、先の選挙で大々的に小泉党を支持したはずです。
その一方で彼らは小泉郵政民営化論の中身や、道路公団との比較といった経済問題はおろか、拉致問題の事実上の先送りや村山談話の踏襲などについても殆ど触れておらず、今回の郵政争点に至っては、西尾氏発言を論外視し、既に「反小泉に寝返った」として敵視の向きもあります。
各論の否定だけで全否定にまわる連中に手を貸すことはもう必要ないかと思います。
大きな犠牲を伴うかも知れませんが。
※Security Codeの認証があまり上手く行かないのは仕様でしょうか・・・
選挙結果と今後の展望
大方の選挙結果についての感想はこうだろうと思います。民主党がふるわないので自民党が勝つことは予想できた。ただ、ここまで大勝するとは思わなかった。一方、自民党候補同士の対決が話題となった選挙区では、反対派が意外なほど健闘を見せた。これをどう解釈するかでしょう。
はじめの自民党大勝については、われわれがまだ小選挙区制に慣れていないということだと思います。従来の中選挙区制のような感じでながめていたから、結果を見て驚いた。自民−民主の総得票差は13:10だから、中選挙区ならこれほどの大差にはならなかったはず。歴史的勝利といっても、以前はみんな中選挙区での結果なのです。小選挙区での大勝はけっして珍しくない。この小選挙区制ではつねに第一党でなければならないので、一部の人を納得させるだけでは議席に結びつかない。過半の人を納得させなければならないわけです。このしくみに、組合票に頼りがちな民主党がまだ適応できていないのだと思います。また、誰かが指摘していた、ホリエモンやとらばーゆ女性を用いた小泉戦略が当該の選挙区ではなく、むしろ全国的な浮動票を取り込むのに役立った、というのは当たっていると思います。
これに対し、対立候補との対決が話題となった選挙区では、逆に19/33と反対派が多く勝利したことは、まったく逆の傾向を示しています。ここでは選挙戦が過熱し、選挙民の関心も一段と高かったので、法案への反対理由も比較的よく伝えられた。こういうところでは、都市部−田舎を問わず、反対派が勝利したのです。自民党公認、公明協力がなかったことを考えると、こっちもいわば浮動票を多く取り込んで勝ったわけです。つまり、浮動票や無党派層といえども、ちゃんとした情報が熱意をもって伝えられたところでは、ちゃんとした結果が出たわけです。民主党や反小泉勢力は、この勝った小選挙区でのケース分析をもっとやるべきだと思います。
おそらく、全国的には普段から政党や議員と国民との間のコミュニケーションがほとんどなかったことが問題なんだと思います。だから、急に情報を伝えるためのチャンネルを探しても見つからなかったわけです。
参院旧亀井派が法案賛成へと回ったので、次回特別国会で民主化法案は早期可決という見通しになったようです。なんらかの修正が付されるのかどうかは知りませが、どっちにしろ、一旦成立した法律が修正できないわけではないし、追加法令を新たに制定できないわけでもない。第一ラウンドは小泉劇場が大入り満員でヒットしたわけですが、2007年に施行されるまで、あるいは数年をかけて民営移行するまでには必ずや、この法案の問題点が馬脚してくる、かつて小泉劇場に喝采した国民の誰もが唖然と目を疑うときがくる。それまでに反撃すればいいのだと思います。勝った負けたとそう簡単に結論づけずに、民営化問題には10年くらいのスパンで取り組むべきだと思います。まだ第一ラウンドが終っただけなのです。
今後の政界については、やはり亀井さんをはじめ反対派だった議員や田中真紀子さんは、民主党に移行した方がいいんじゃないですかね。そうしてこの党を強化すべきだと思います。今の民主党はイデオロギーも定見もない烏合の衆といった感じで、顔の見える政治家がいない。小沢一郎さん一人ではどうにもならないし、管・鳩山では軽すぎます。この党は前に亜イデオロギー政党だったときに、その親を切る形で新党合流したから、親のいない子供政党みたいなイメージなんですよね。ここはひとつ強力なリーダーシップのある人たちを迎え入れて、テコ入れをはかるべきじゃないでしょうか。民主党に亀井氏というと、まるで保革が逆転したような印象を受けますが、実際には相も変わらず、資本主義オンリーの自由主義経済に対し、それに一定の歯止めをかけようとする社会主義経済的なものの対立であり、いわば自由民主党の自由と民主の対立なわけです。グローバリズム−国内経済の問題も、都会−田舎の問題も次元は違えど、同じことであります。そして、それらが郵政民営化問題では直結しているのであります。
・亀井静香氏の経済政策
—短信—
・国民新党、新党日本、大地が統一会派へ
うーん。西尾氏信者は西尾氏を批判する人を勝手に
小泉信者と決め付ける傾向があるような・・・。
逆も然り。
ただ、自分の主張どおりのことが民衆が動かなかったという
だけで、「民衆はマインドコントロールされている」といった
亀ちゃん発言や、西尾氏のここでの発言は
やっぱり民衆を馬鹿にしているとしか思えないなー。
ちゃんと考えて投票して自民に入れた人も多数いないと
ここまで大勝はなかったはず。
あとファシズムって簡単に言葉を出す人は信じられないなー
親衛隊だって?
先日、同じような事を亀ちゃんが言って、ドイツ本土では大騒ぎですよ。
ユダヤ人協会からも遺憾の意がでたようで。
西尾氏は以前はもっと言葉を選んで書いていたのに
最近は感情が前に出すぎてますね。
自分の思い通りにいかないのは多々あるのはしょうがないですよ。人間それぞれ感情も考える力もあるわけですから。
極論まで言ってしまうと、「次の選挙に新党から出馬するべきでは?」となってしまうわけで。
たぶん当選するんじゃないかな?知名度も高いし。
西尾先生、初めて投稿させていただきます。
山本と申します。
今回の選挙の結果は、色々有るでしょうが。
国民の判断基準は「自分達にとり、
判りやすい=正解、難しい=過ち」
であったように思います。
民主党は、複合的要素をそのまま、難しく伝えたので
多くの国民は、情報や問題を考える前に拒絶した。
自民党は、複合的な要素をすりかえ、OX式の問題で提示したので
多くの国民は、その単純さを受け入れた。
のではないかと感じています。
若者に限らず、社会がデジタル化していて
OX式の選択は、試験問題だけに留まらず
あらゆる所でとても増えてきていることが、残念です。
>うーん。西尾氏信者は西尾氏を批判する人を勝手に
小泉信者と決め付ける傾向があるような・・・。逆も然り。
そうです。小泉信者と西尾先生の信者の一騎打ちですよ。
>ただ、自分の主張どおりのことが民衆が動かなかったという
だけで、「民衆はマインドコントロールされている」といった
亀ちゃん発言や、西尾氏のここでの発言は
やっぱり民衆を馬鹿にしているとしか思えないなー。
あのね。一度、日本のニュース番組を三ヶ月間見ないようにしてください。三ヵ月後、もう一度見ると、いかに下らないことを針小棒大に取り上げ、ある一定の勢力のためにマインドコントロールしているかわかりますよ。わたしは、アメリカ留学から戻ってきたときに気づきました。すぐにスカパーと契約して、日本のニュース版愚民(番組ですが、左の誤変換でも正しいか)は見ないようにしています。産経新聞のWeb番を見れば、知りたいことはわかりますから。
>ちゃんと考えて投票して自民に入れた人も多数いないと、ここまで大勝はなかったはず。
この大勝は、選挙制度が悪いから、得票数が1.3倍なのに二倍以上勝っている。中選挙区制に戻すことが、日本再生につながる。ここ十年間で、改革、改正したことは、ほとんど後から気づくと、改悪ばかり、中選挙区制に戻せ。
>あとファシズムって簡単に言葉を出す人は信じられないなー
親衛隊だって?
先日、同じような事を亀ちゃんが言って、ドイツ本土では大騒ぎですよ。
ユダヤ人協会からも遺憾の意がでたようで。
ネオナチが復活したドイツ人が何を言うか。ドイツに詳しい西尾先生がファッショと言えば、ファッショでしょう。わたしにも、それ以外に見えない。ユダヤ人協会は何でも文句つけてくるからね。
>西尾氏は以前はもっと言葉を選んで書いていたのに
最近は感情が前に出すぎてますね。
そう思うのは実は自分が感情的になっているから、、、
今回の選挙に際し、考えたこと
小泉首相は問題のある人物だし、早くやめるべきだ。しかし、その一方で、郵政法案がおかしいという主張が、国民の大多数に届かなかった理由を考察しておくことも十分に価値のあることだろう。今回の選挙分析を読んでいると、30歳中盤以下のこれまで選挙には関心のなかった層が今回は投票したようだ。どうやら彼らの投票が今回の自民党の破壊的な勝利をもたらしたらしい。若い彼らは、なぜ簡単に小泉の「改革を止めるな」というキャッチフレーズにつられたのか。それはこの15年の彼らの生活のあり方に大いに関係がある。この15年といえば、日本がバブルの時期から平成不況と呼ばれる深刻な経済不振の時期に突入した時期であった。職業柄、大学生たちの絶望的な就職状況はよく耳にした。たとえば日東駒専クラスの大学であれば、ほとんど就職がなく、あっても居酒屋の店員の求人しかなかったそうである。そしてかなりの程度の大学生は、就職活動をやめてしまったそうである。雇用されないという現実に直面し、人生に絶望した学生も多かった。早稲田大学の学生ぐらいでも、就職には相当苦労したという話を聞いている。バブルやそれ以前の好景気の時期を知っている者は、こんな話を聞けば、あまりの違いに愕然とすることだろう。就職もできないので、結婚もできない。少子化が進んだのも、不況が大きな影を落としていたことは間違いない。彼らにしてみれば、「我々の10年を返せ」というのが本音であり、この皮膚感覚が今回の投票行動の一番大きい要因だったのだろう。今回の投票は、若年層の強い不満、絶望感が表明されたものだとするならば、納得もいく。
ではどうしてこうなってしまったのだろう。それは言い古されてきたことだが、日本が冷戦終了時の国際関係の変動に全く対応できていなかったことが原因である。冷戦が終了した段階で、実はその勝者は日本であるということに気がついたアメリカは、手のひらを返したように、日本たたき、日本つぶしに邁進したのである。それが宮沢・クリントンの時に始まるアメリカからの構造要求であった。近隣諸国条項の受け入れといい、こうした構造改革要求の受け入れといい、宮沢喜一という政治家の果たした罪の重さは、前例を作ったという意味で、非常に重いといわねばならないだろう。しかし、より問題なのは、こうした売国的な政治家が首相の座についていたのに、そのことを問題にしたメディア、知識人があまりいなかったことではないか。近隣諸国条項に関しては、保守のサイドから多くの批判が寄せられたが、アメリカからの内政干渉をこのときになるまで十分に批判できなかったというのは、やはり勉強不足だったということにならないだろうか。誰が勉強不足だったかというと、それは我々自身である。だから、少なくとも私にとってみれば、今回の選挙が「洗脳されたものだった」とはいう気になれない。日本人の多くが、冷戦終結以降の変動、特にアメリカ発の経済不況の中で苦しんできたのである。反省すべきことがあったとすれば、そうした人たちに届く言葉がなかったということではないだろうか。「小泉しかない」と思わず思わせてしまう要因は、すでに十二分に存在した。その結果としての民主主義の危機に我々は直面しているのだ。
小泉政権がファシズム政権であるという批判もあるが、少なくとも現状でそうはいえないとしても、ファシズムの牙を剥く可能性は非常に高いのではないだろうか。今回の選挙で公明党との選挙協力はいっそう進んだように見える。自民党も公明党もさらさら別れる気はないだろう。なんといっても、小泉首相がやる気なのである。これではもう止めようがないではないか。自民の中から公明と別れようという声があがっても、今回のような始末の後では、誰も正論を吐こうとしないだろう。ちょっと待てよ。これを、ファシズムというのではないのか(笑)?
冗談はさておき、郵政以外にも問題のある法案はどんどん通過してしまう可能性が高い。人権擁護法も、外国人参政権もである。ちなみにヒトラーが最初に政権についたときでさえ、議席数は共産党と伯仲しており、まだ十分な過半数とは言えないほどであった。このことを考えるだけでも、今回の三分の二という議席数がどれほど大きなものであるかわかるだろう。ファシズムの大きな特徴は、国家の上に党を置こうとする姿勢である。そしてその党の上に指導者を置くのである。議会などは遙か下に置かれる。というか無視される。これは共産主義国家にも共通している。小泉首相は、新人議員に派閥に参加することを禁じている。そして小泉チルドレンたちを囲い込もうとしている。これがファシズムの方法論と二重写しに見えても仕方がないだろう。政策の中身が売国なので、外見上はそうは見えないかもしれないが、これはこれでいわゆる立派な一つのファシズムとなる可能性は高い。西尾氏は、あと一年でやめると予測しておられるが、果たしてそうか?小泉が別の昆虫を見つければ、やはり際限もなく走り出すのではないか?それが日朝国交回復でないと誰が言えようか。もうすこし時間がかかるということになれば、あと一年ぐらいは、と考えるのではないか。なんといっても実績のない首相である。郵政以外にもなにか実績を残して去りたいと考えても不思議ではない。その間にどんどん奇妙な法案が、ベルトコンベアーに乗せられている部品のように、さくさくと可決されていくのである。
もう少し広い視点から、今回の顛末を考えてみよう。この15年というもの、日本は不景気であったが、アメリカでは好景気が続いていた。そして現在バブルのまっただ中である。そのバブルを一生懸命維持しているのが日本からの資金流入である。現在ですらももう何年も日米間の金融・サービス収支は赤字のままなのである。郵政の資金もその一部を構成することになるにすぎない。もし、アメリカへの資金流入をかなりの程度まで阻止するということになるのであれば、現状ではアメリカは大恐慌に再び陥ることだろう。郵政が今回可決されたとしても、日本もそろそろ限界である。ここで、アメリカへの資金流入に反対するというのであれば、日本にもある程度の覚悟は要求されるはずだ。具体的にいえば、アメリカに依存する程度の比較的少ない国際体制を日本が構想し実現する必要がある。経済的には、日本が、たとえば円ブロックのように、独自に資金サイクルを確立しなければならない。しかしそのためには軍事力・情報力の裏打ちが必要である。よって、憲法改正が緊急の課題となる。それと同時に、アメリカの相対的な威信低下も見越した、国防予算の増額といった安全保障政策の見直しは欠かせないだろう。仮に憲法改正を行わないのならば、日本は中国とアメリカの永遠の奴隷と化すことだろう。だから、憲法改正につながるのならば、小泉ファシズム政権も、うまい方向に転ぶ可能性はゼロではない(笑)。とはいえ自分の身の不始末を他人に押しつけて、そこから甘い汁を吸う輩である。これは、あまり期待できないのではないか。アメリカの指示に、公明党の要求に、唯々諾々と従う小泉政権であり続けることだろう。あと4年間は、こうした憂鬱な日々が続く。今回の選挙のツケはつくづく重いといわねばなるまい。
> この大勝は、選挙制度が悪いから、得票数が1.3倍なのに二倍以上勝っている。
得票数が1.3倍なのは小選挙区制と比例代表制を並列で行っている現在の選挙制度の結果です。他の選挙制度で投票を行っていれば、得票数の比はまた変わっていたでしょう。もちろん変わらない可能性もありますが、それは実際にやってみなければ分からないことです。
小選挙区制が良いか悪いかの議論は結構ですが、「他の選挙制度を用いれば結果は違っていた」「今回の自民党の勝利は選挙制度が原因だ」という議論は、確かめる手段が無いために検討するだけ無駄です。
> 小泉信者と西尾先生の信者の一騎打ちですよ
その表現は、ここで西尾先生を支持してる皆様をも馬鹿にするものだと思うのですが・・・。
小泉首相及びその信者に共通する性格。
小泉さんとその信者に共通する傾向がある。何かの決まり、あるいは自分がこうすると決めたことへの、いささか度を越した執着。郵政民営化への執着ぶりは異常だし、官から民へと言う単純なスローガンでさえ、例外の存在を認めないようだ。小泉信者も、赤字になっても、倒産しても、それに介入すべきではない、市場原理だ。資本主義の原則だと言って譲らない新古典派カルト教が多い。その話を聞いている、人間の命よりも、その下らない間違っていることが明らかな、「市場経済の原則」のほうが、大事だと言っているようなものも多い。
赤の他人、弱者の心理をまったく推察できないこと。小泉首相は、人間よりも、自分の思い込んだ原理原則を大事にし、周りの人間をひどい目にあわせることがあるが(造反派など)、彼らがどんな心情になるか、まったく理解していないようである。自分が受けた屈辱に対する復讐心は、ずっと持っているようだが、他人にひどいことをした場合、自分が恨まれ、復讐されると言う事が理解できない。原理原則に沿っているので、自分は正義だとでも言わんばかり。
そのような平坦な冷たい性格のように見えて、一度逆鱗に触れると、そこまで非人情なことをするかというまで。敵とみなした人間を叩いたり、復讐しようとしたりする。
このような性格は、昔の日本人の義理人情、浪花節的心情とは、まったくかけ離れている。わたし、42才の世代が、かつて「新人類世代」と言われ、クールさ、浪花節的社会からの脱皮を、先人から揶揄された。しかし、今の若者や団塊の世代ジュニアは、もっとそういう浪花節的なものから、離れており、新人類世代のわたしと違って、浪花節的社会の存在自体を知らなかった可能性がある。
小泉氏はそういう世代のいわば、先駆けだったのではないか。ホリエモンを代表とする反浪花節的日本人を率いて、いかにも浪花節が似合いそうな亀井さんのような政治家を駆逐していく。浪花節的なもの=日本人の特質であれば、もう彼らは、日本人とはいえない。
>『マンガ嫌韓流』の読者層と袂を分かつことは出来ないのでしょうか。
言われるように、大きな犠牲を伴います。
恐らく、ジジババしか残らず、日本の保守は全滅するでしょう。
決して諦めず、粘り強く「分かりやすく」啓蒙を続けるしかありません。
>若者に限らず、社会がデジタル化していて
>OX式の選択は、試験問題だけに留まらず
全く、仰るとおりです。
ですが今は、与えられた状況の上で戦うしかありません。
受け手の存在を無視して、難解な長文などを突きつけても、逆効果です。
元々、西尾先生の長所の一つは、難しいことを平易な文章で伝えることです。
一般市民に噛み砕けるように、分かりやすく伝えることも、賢者の義務です。
管理人様
当方、昨晩トラックバックさせて頂きました。
何ゆえに当方のTBが全て削除されているのか、皆目検討が付きません。
内容的にも、貴ブログのエントリーのテーマ・内容に沿う記事に対してTBいたしました。
また、当方のタイトルに関しましても、英文の新聞記事を原文を曲げずに直訳したものであり、同時に当方のトラックバックさせて頂きました記事内容に対応しているものであります。
当方はアダルトサイト・出会い系サイト・その他、ランキングアップを目指したTBをするなどの行為は一度もしたことがございません。そもそもランキング登録さえしていません。
また、連日連夜、多重TBを繰返したというような事実もございません。
当方の記事の和訳に際しては、原文の英文を見ていただければ分かるとは思いますが、「超訳」などという行為で刺激的に翻訳した覚えもございません。
原文に忠実に訳しています。
トラックバックさせていただいた記事内容と対応しており、なおかつ妨害・嫌がらせ・その他不快にさせることが目的ではありません。
また、おふざけな過剰な表現など一切存在せず、新聞記事のままです。
もし、一晩に2個のTBした行為が問題なのであれば、私の直前にも一晩に2個のTBをされているブログがございます。加えて同じ日付です。
以前から疑問なのですが、いったい如何なる基準に於いて貴殿は削除されていらっしゃるのでしょうか?
無名ブログという基準でしょうか?
また、当方のTBが「嫌がらせ」「迷惑」と貴殿がお感じになったとした場合、如何なる点に於いて「問題」をお感じになられたのでしょうか?
当方におきましては、全く理解できません。
また、以前よりコメントは削除して無いと表明されておりますが、私のコメントが反映されることは稀です。
罵倒・中傷・嫌がらせ・宣伝・記事と関係の無いおしゃべり・質問のフリをした攻撃・その他迷惑行為などのコメントなら削除されようとも納得がいきます。
しかし、私はそのような行為をした覚えがございません。
正直「またか」という気持ちです。
当方はアダルトサイトでもなく、連日TBを繰返したなどという事実さえも無く、あたかも「出会い系サイトのTB」と同様に全て削除されていることが理解できません。
コメントについても同様です。
(コメントの場合は削除というより、そもそも反映されないのですが)
貴殿の削除理由につき御教示いただければと存じます。
よろしくお願いいたします。
>北さまへ
おかしいですね。トラックバック削除はしていないはずです。
ただ、最近アクセス数が大変多く、サーバーに過度の負担がかかり、なんらかの理由で反映されないのかもしれません。
調べてみます。
大辞泉などの辞書を見ると親衛隊には下の三つの意味があげられています。親衛隊の一般的な意味は1.です。2.は1.の比喩的な拡張です。3.は、類で種をあらわす、提喩的用法です。この文章での親衛隊は、一般的な1.の意味で、歴史に造詣の深い著者のことですから、イワン雷帝の親衛隊など、多く歴史的事例を踏まえての発言だと解釈すべきでしょう。これを3.の意味にとるのは意図的な曲解、あるいは、背景的知識を欠いた短絡ということになるかと思います。
1. 国王や国家元首などの身辺を護衛する部隊。
2. 常にある人に付き従って行動する人々。特に、芸能人をとりまく熱心なファン。
3. ナチスの準軍事組織。一九二五年、ヒトラー護衛のために設立され、二九年以後はヒムラーのもとで警察権を掌握。占領地行政や強制収容所の管理などを行った。