近刊『「狂気の首相」で日本は大丈夫か』をめぐって(七)

SAPIO続き

「手袋をはめた全体主義」とは

――では「ポスト小泉」はどうなりますか?

西尾 「ポスト小泉」は「小泉」です。小泉さんの政府内政府=“竹中(平蔵)政府”がやってきた市場原理主義は続くと思う。「規制緩和」とか、今までの弱者切り捨て政策。格差をよしとする成果主義のサラリーマン生活と、それが評価される社会。医療や農業、初等教育にも競争原理が入るでしょう。明治以来の日本は、「公正」「公平」が道徳だった。どんな貧しい家庭の子でも勉強して有利な学校教育を受けることが可能だった。そういうシステムがあった。ところが今は初等教育に地方と中央との落差ができてきている。医療もアメリカの保険会社に有利なようなシステムに切り替わってくる。日本の国民皆保険制度は公平という点で世界最良の部に属すると私は信じていますが、病院に競争原理を導入すれば、保険患者が粗末に扱われる「不公平」と「不公正」が始まり日本のモラルを破壊する。

――国民は、「次の首相は安倍晋三さん」というムードだが、それでも、何も変わらないということになる?

西尾 小泉さんが敷いた手法は残るでしょう。ポスト小泉は誰か分からないが、次の人は、外務省を叩くかもしれない。弱腰外交の外務省に国民の欲求不満がたまっているでしょ。叩いておいて、外務省のなかに自分のための“外務省”を作る。これが小泉型独裁の手法です。

 「手袋をはめた全体主義」という・・・・チェコ共和国のヴァーツラフ・ハヴェル大統領が言い出した言葉ですが・・・・・全体主義は必ずしもハードな軍国主義ではない。ソフトなファシズムがあり得る。高級官僚が事務机であれこれ計算しながらことを決め、国民もものが言えなくしてしまう。

 その傾向は、小泉さんのキャラクターが火をつけたのかもしれないけれど、小泉さんが辞めても、続きますよ。「抵抗勢力」が叩き潰されたときに私たちが戦後得てきた自由主義や民主主義も、一緒に叩き潰されちゃったんじゃないか。

 

.今までの自民党を知る人はこんなはずではなかったとホゾを噛むだろうが、もう後の祭りである。米中の谷間で国家意志をもたない独裁国家、場当たり的に神経反応するだけの強力に閉ざされた統制国家、つまりファシズム国家らしくない非軍事的ファシズム国家が波立つ洋上を漂流し続けるだろう

(了) 
     

「近刊『「狂気の首相」で日本は大丈夫か』をめぐって(七)」への18件のフィードバック

  1. 「『狂気の国会』が閉幕しました」

     投稿場所を間違えましたが、改めて手を加えて、先に投稿した高市早苗さんの国会報告の紹介です。。。(「四期目の国会通信 6月30日、http://rep.sanae.gr.jp/index_kokkaitusin.html)

    ☆======================
    6月18日に第164回通常国会が閉会しました。

     …中略…

     さて、今年の通常国会は、小泉構造改革5年間の総仕上げとなる「行革国会」でした。
     「行革予算」と言われた18年度予算とともに、最重要課題であった「行政改革推進法」が成立しました。これは、人件費の削減や非効率な組織の改編、聖域とされてきた特別会計の抜本改革等、今後10年に渡って徹底して「小さな政府」を作るための法律です。
     この他、金融商品取引法、建築基準法、消費者契約法、入管法など、国民の「安心と安全」を確保するための多くの法案が審議されました。
     成立した法律は98本、承認された条約は14本でした。
    ======================☆

     すべて、「狂気の首相」による、「狂気の国会」ということになるのでしょうか。。。

     詳しい中身を見てみると。。。

    ☆======================
     私は、衆議院予算委員会と衆議院日本国憲法に関する調査特別委員会に所属していますが、まずまず充実した活動を展開できたと満足しています。

     与党議員の悩みは、委員会での質疑時間が滅多に与えられないことです。
     国会議員全員を平等に扱えば、議席の多い自民党には相当な質疑時間が与えられるはずなのですが、法案審議を円滑に進める為に野党議員に自民党議員の質疑時間を譲るのが慣例化しています。

     1国会で1度も発言の機会が廻ってこない自民党議員も多く居る中、今国会は予算委員会で2度の質疑機会を与えていただき、憲法調査特別委でも自由討議時間には度々発言ができましたので、比較的恵まれていたと言えましょう。

     衆議院予算委員会は、まずアスベスト被害救済に関する補正予算案を審議。補正予算を可決・成立させた後、平成18年度予算案の審議を開始いたしました。

     連日精力的に委員会が開会され、BSEやライブドア問題、地域経済格差に関する集中審議を経て、一時、民主党議員の偽造メール事件などで混乱もございましたが、最終的に、今年度予算については戦後7番目となるスピード成立を果たすことができました。
    ======================☆

     このような予算も、すべて、「狂気の首相」による「狂気の改革」の成果になるのでしょうか。。。

     ちなみに、高市さんは次のような活躍をしていますね。。。

    ☆======================
     私は、経済産業省所管予算を担当する第7分科会で主査を務め、集中審議の行司役として重責を担わせていただきました。
     産業振興策、通商交渉、特許政策、エネルギー政策など、幅広い分野で活発な議論が展開されました。
    ======================☆

     高市さんも、「狂気の首相」が進める「狂気の改革」の片棒を担いで、全力で改革を推し進めるつもりでおりますね。。。

     さしずめ、「狂気の首相が放った女刺客(奈良2区で対抗馬を撃沈)」とでも呼ぶのでしょうか。。。
     そして、今国会に関わっている与党の国会議員は、すべて「狂気の首相」による「狂気の改革」の協力者として、後世において断罪されることになるのでしょうか?

     高市さんは、最後に、次のような言葉で、今回の国会を総括しています。。。

    ☆======================
     なお、平成18年度予算の全体像は、国と地方の借金体質を改善し、2010年代初頭のプライマリー・バランス(国・地方を合わせた基礎的財政収支黒字化)達成を目指す財政構造改革路線がベースとなっています。
     この方針により、18年度予算は、3年連続でプライマリー・バランスを改善しつつ国債依存度を過去最大幅で引き下げた「行革予算」となりました。
     歳出は全般に渡って厳しく見直されているのが特徴ですが、予算配分の重点化が図られ、社会保障と科学技術振興の分野については増額されることとなりました。

     国家財政の健全化と景気の向上をいかに両立させるかはとても難しい政策課題ですが、常に「納税者」の視点を大切にしながら、「行政の効率化・低コスト化」と「予算配分にメリハリをつけること」によって、両立を図っていきたいと思います。

     暑くなってまいります。皆様、お体をお大事に、良い夏をお過ごし下さいね。
    ======================☆

     とても、有意義で色々と成果のあった国会だったようです。。。

     このような国会報告を聞く限りでは、「狂気」だとか「ファシズム」だとかを感じることは出来ませんでした。。。(--ゞ

    (この予算案のどこかに、「ファシズム」や「狂気」を感じさせる兆候があるのでしょうか。。。)

  2. 西尾さんの「狂気の首相」という言葉に嫌悪感を感じながら、
    検証できないままかなり勝手なことを書きます。

    私は尊野ジョーイさんの「どこがファッシズムなのか」
    とのご意見に感覚的に賛同します。

    バブル崩壊という史上有数の「大怪我」に対し、政府は借金に借金を重ねて
    大怪我を糊塗してきました。ようやく傷は癒えたようですが、結果的に膨大な借金、
    800兆円に達する借金、が残りました。

    小泉改革というのは、端的に言えば、この膨大な借金をどうするか、
    少しでも子孫に「負の遺産」を軽減するにはどうするか、という問題に対する
    解答であろうと思います。

    従来は「持てる人」から「持たざる人」へのカネの移動を財政を通じて
    行ってきました。(もちろんすべてではありません。一例は公共事業です)
    しかしそれもバブルの後始末のための膨大な借金のため困難になってきました。
    つまり、十分な財政的余裕がなくなっています。

    こういうことを考えても、ファッシズムだなどというのは
    全く賛成できません。

  3. 長谷川さん
    緊急のお願い。
    貴女様のブログ「セレブナ奥様・・」にコメントを送りました。
    ちゃんと届いているかどうか見ましたら、メールアドレスも表示されていましたので!!!あわててこのようにお知らせしております。
    メールアドレスを消してほしいのですが、できるのでしょうか?

    今後の為お教えください。
    コメント欄のしたの[passe secret 管理者だけ表示を許可する。] のところをしなければならないのですね。多分。
    分からないで「投稿」を押してしまいました。

    アドレスの削除をお願いいたします。 その女 ソルベ

  4. >vagabond様

     明確な賛意を示して頂いてありがとう御座います。。。

     まあ、私としては軽い異議申し立てをした程度の投稿だったのですけどね。。。(もっと本格的に丁寧な反論をする用意はある‥けど、病気のせいで気力がない)

     「財政再建」、正確には国の借金の清算ですが、これは本当に喫緊の課題ですよ。。。
     日本は本当に、財政的には破綻寸前なんです。。。

     ここで財政改革して、政府を「スリム化」して出費を減らさないと、財政が破綻してしまいます。。。

     郵政民営化は、政府(肥大化した官僚システム)をスリム化する根本的な改革なんですね。。。
     道路財団の改革なんて、小手先の改革でしかないので、あんなのやっても大して効果がないのです。。。

     ここに西尾先生の大きな誤謬があるのですね。。。

     財布のやりくりをする財政の改革、小手先の改革だけでは、すでに対処出来ないのであり、何も財務省を守っているワケではないのです。。。(郵政民営化という、誰も手を付けられなかった「肥大化した」官僚機構の改革という「根本的な改革」が成功すれば、自ずと財務省の改革も行われますよ)←実際、小泉首相は「郵政民営化は全ての改革(つまり、すべての官僚機構の改革)につながる改革だ」と発言しています

     郵政民営化は、何も「民営化至上主義」ではなくて、国の負担を出来るだけ民間に補ってもらって、財政負担を軽くしようとしているだけなのです。。。
     その証拠にですね、過疎地の郵便局が無くならないように、ここは国が責任を持って財政援助をすることを「法案」で保証していますからね、何もかも全て民間に丸投げしているわけでもない。。。

     小泉首相は「変人」だし、政治手法が荒っぽいので(任侠だった祖父の血を引いているからか?)、一見すると冷徹すぎるし、訳の判らない行動をしているような印象あるのでしょうが、実際は、けっこう人情派だしちゃんと考えて行動しているんですよ、その言動をよく聞くとですね。。。

     まあ、ちょっと「狂気の首相」という表現は、やっぱり的確ではないと思います。。。

    (これまでの政治土壌がむしろちょっと正常ではなかったのであり、小泉首相は(派閥の論理ではなく)「政策」で首相が選ばれる、政治家が選ばれるという「政党政治」の本来あるべき姿に政治を「正常化」しているのです)←やり方がちょっと荒っぽいですけどね。。。(--ゞ

    P.S.
     今月号の「諸君!」に掲載された、西尾先生の八木さんへの反論文を読みました。。。

     「狂気の首相論」には賛同出来ませんが、今回の論考については、完全に西尾先生の方に分があると思います。。。

     八木さんは、人間としての、「男」としての資格がありません。。。(男は言い訳してはいけない)

     その時点でダメですね。。。

    (私は、「弱音」を吐く軟弱者ではありますが、西尾先生に(ある時は理不尽に)詰問されて非難された時も、決して言い訳はしませんでしたし、昔から、男は言い訳した時点で終わりだと思って歯を食いしばって理不尽な仕打ちにも耐えてきました、それだけは自信を持って言えます!)←ちょっとくらいは言い訳がましいことを言ったことはあるかもしれない。。。(--ゝ

  5. 西尾先生がここで言われる「ソフトなファシズム」という言葉で
    ぼくが設計の実務で日ごろ感じることを思いかえしました。

    デザインの仕事をしてて思うことは デザインには決して 答えはないということ

    いいと思って描いたものが出来上がるとそうでもなかったり
    素人臭くてよくないと思ってたものが、出来てみると意外とよかったり。建築なんて環境に寄与することに対するデザインは本当に答えがないものだと 短い実務経験ですが痛感してきました。

    でも だからいいデザインをしようと思うことを投げ出すのじゃなくて 答えはないんだけど でもこうしたい こうあるのがしっくりくるんじゃないか ていう当たり前の感覚と 明確な意思をもって こうしたいという 人の思い ぬきで絵を描いちゃいけないのがこの仕事だと思っています。

    でも現実 実務をしながら感じることは 特に公共の小さな事業では こうしたいという思いもなく 設計が進められたり 何も言おうとしない 根拠だけちゃんとしておけばいいという提案書があったりします。

    そういう良くも悪くもないという一見大人な態度が 国のそういう ソフトなファシズム という態度を助長していると思えてなりません。

    いろんなお仕事のなかで 良くも悪くもない表面上だけでのプロの仕事 そういうのはもうやめていかないといけない 
    そういう不感症みたいな人間が増えれば増えるほど 国は誤った方向に行くんだろうと思います。

    ちょっと本文に関係のない内容になってしまった気がしますが、「ソフトなファシズム」って言葉にぞっとしたのでコメントさせていただきました。
    失礼しました。

  6. 「狂気の首相」と表現は去年の郵政解散、皇室典範改正でも明らかでしょう。去年の選挙で堀江を担ぎだした時点でこの政権のデタラメぶりが分かった人はまだ少数だった様で自民は選挙で圧勝してしまいました。反対票を投じるまともな政党が無いのがこの国の悲劇で、仕方なく自民に投票したという人も少なからずいましたが・・・
    まぁ、法案の中身よく知らなくて、お題目だけで突っ走るという点で「虚気の首相」の方がピッタリかもしれません。
     郵政が民営化されて不便さが表面化した時に多くの人が騙されたと騒ぎだすのが目に見えています。阿部さんは「保守的」という面で小泉よりはマシかもしれませんが、構造改革という名の従米構造改革を続けるのでしょう・・・
    構造改革には日本の産業界も絡んでいる様で、片足が中国にズッポリと埋まってしまっている経済同友会などは、どさくさにまぎれて中国を利する要求をしている始末です。このようにアメリカによる構造改革はデメリットだらけということを全ての国民が知らなければなりません。ちなみに、財政破綻を避けるために構造改革を〜というお決まりのセリフがありますが、そもそも公共事業などを乱発し無駄使いをして日本が借金漬けになってしまったのも、内需拡大を名目としたアメリカの要求があったからです。しかしここまで来ると日本の官僚や政治家が無能だとしか言いようがありません。

  7. いま思うこと

    私は、今回の「つくる会」問題について、西尾先生から見れば、不愉快で失礼なコメントを西尾、藤岡、新田先生の各ブログに投稿してきました。簡単に言えば、問題はどちらにもあり、互いに相手が悪いという争いは不毛の結果しかもたらさないから、出来るだけ早く矛を収める道を探るべきだ、時の氏神はいないのかと言う趣旨です。

    そして、新田氏の支援者からは、悪いのは100%西尾、藤岡氏側なのだから、おまえのような発言が、本質をごまかす相対主義なのだと反発され続けてきました。私は、その事自体は尤もだと思っております。何故なら、争いには一種の技法も、論法もありますから、私が逆の立場で、かつ支援者だったら、尤も説得力のある、相手にとっての弱点を攻撃する手段を選択するでしょう。有利と確信した側にとって、意気を阻喪させる介入は最も忌むべきものす。

    しかし、どう考えても、今度の経過をどこまで遡っても、西尾先生にも、藤岡先生にも、もちろん新田先生にも、立場はそれぞれ違いますが、尤もだと言うべき点はあると感じます。ただ、気に掛かるのは、新田氏側の主張が通り、西尾、藤岡先生が周囲に厳しく接するタイプであることを利用し、人間失格のように評価し、あたかも正義が勝ったんだという雰囲気ではしゃいでいる事です。

    誤解を恐れず言いますが、私が相対主義だと反発された論法で見ると、西尾、藤岡、新田の各先生は絶対主義で、八木先生は明らかに相対主義です。そして今回の騒動の経過を見れば、相対主義的弱点をそのつど現しているのは、八木先生ではなかったのかと思います。もちろん、相対主義の長所を生かせば、先生は大きな功績を残される可能性を秘めておられると考えております。その前に私が言いたいのは、宗教基盤に立たれる八木先生の周辺の方々は、今回の問題をどう感じられるかと言う事です。特に、私も素晴らしいと思う日本神道系の理念では、勝ち負けより、崇高さや清冽さを尊ぶはずです。その立場で、やましさがなかったか自らに問うて欲しいと思います。新田ブログだけの印象でもそう言いたくなります。これは、産経新聞の記者さんにも言いたい事です。

    それから、もう一つ気にかかる事があります。新田先生側の主張は事実の積み重ねで、西尾、藤岡先生側の主張は嘘、謀略の塊だと言われ続けていることです。私がこのコメントの冒頭で、これまでの投稿の趣旨を説明しようとしていますが、何も見ずに書いております。前のコメントと細密に比較すると、矛盾する表現が一杯あると思います。前はこう言ったのに、次はこういう言い方をした。虚言だと。

    西尾先生に限らず、一つの事象を述べるのに、趣旨は同じでも、その都度幾通りもの表現方法を用います。政治家は常に言質をとられるので、同じ表現を繰り返すように努力しますが、意図的にし過ぎると問題ありますが、能力ある人ほどそれが普通です。また、言葉や文でも、時系列で見て前後に齟齬のない人間こそ異常だと思います。

    本質的問題として、事務局の方は有能だったか、採択運動に私心を捨て奔走された方はだれか、浄財を大切に用いたか、「つくる会」の発展のための路線はいかにあるべきか、保守の運動だから、左翼的方法を用いるのはいけないのか、などの論争ならば、私などは一言の発言権利もありません。西尾先生から仕掛けられたと言われる、あからさまなブログ論争に見えますが、私には、自分の夢としてスタートした教科書運動が、自らの思いと違った方向に流れていく先駆者の悲哀のように映ったので心を寄せたくなります。今でもその思いは変わりません。

  8. >尊野ジョーイ氏
    日本が財政破綻していることは、あなたが強調せずとも広く知れ渡った常識です。しかし、不況下で歳出を絞ることは、IMFがアルゼンチンでやったように、離陸しようとする飛行機の推力を絞るのと同様、経済が失速する結果をもたらすだけです。ある程度は財政出動して景気を上昇させねばなりません。本当に好景気になれば、今より歳入がはるかに増えますから倹約して経済を失速させるより遥かにましな政策といえます。10年前には60兆円規模の歳入があった筈です。
    郵政民営化のどこが政府をスリム化する根本的な改革なんです?郵政公社は独立採算で、人件費に税金が投入されていたわけではないじゃありませんか。持株会社日本郵政の株式を外資に押さえられたらどうするんですか。公社のままなら日本の資本が外国に流れる危険はありませんでした。本当に改革するなら、郵政から資金が流れた先の独立法人を廃止するなど財務省の役人の天下り先をどうにかするのが焦眉の急といえます。特別会計に手をつけないで郵政民営化するのは国民資産の運用をGサックスなどに丸投げするだけの話ですよ。既に郵便局の窓口では外資への投資信託が盛んに勧誘されています。日本人として、危険と感じませんか?一知半解のあなたこそ誤謬というべきでは。
    小泉が人情家だというシンパのあなたへ。小泉は「国民がどうか増税して欲しいというまで支出を削れ」といったそうです。障害者が自立するどころか家に引きこもりを余儀なくされる「改革」も、福祉の削減もすべて増税路線を見据えてのこと。大した人情家ですよね。

  9. 「型通りの反論ですね」

    >草枕さん

     だいたい予想していたような反論です。。。

     財政を絞るのではなく、大きな図体した官僚機構を小さく削ろうとしているのでしょう?

     それで、財政負担を軽減しようとする、それが「構造改革」ですよ。。。

     また、財政緊縮をしているのは、不況とはいえ、企業が国に頼ってばかりいて自立していない依存体質(これが業界と政界との癒着構造というヤツか?)を改めようとしているのが目的です。。。

     たとえ不況でも、自分でなんとかしようとは思わないで、すぐに政府の援助に頼ろうとしてくるので、そういう日本の腐った企業の根性を鍛え直すために、絶対に援助はしないようにしているのです。。。

     別に、「節約」のための緊縮財政ではありません。。。

     そして、郵政民営化の最大の焦点は「人件費」の削減です。。。
     郵便局員の数が多すぎるのですよ、金食い虫なんですよ郵政公社というのは。。。

     ものすごい優遇された給与体系(部長クラスで年収が2千万円という話がある)でね、人件費の無駄はスゴイものがありますよ。。。
     
     ここにメスを入れることで、他の「無駄に太った」官僚機構も改革されていくことでしょう。。。

     また、外資の浸食についてですが、郵便貯金には手が出せないように、二重三重のガードがしてありますので、外国に郵貯が流出するような事態は絶対に起こりません。。。

     申し訳ないのですが、草枕さんの方が、一知半解の「評論家」の言葉を鵜呑みにしてしまっているのです。。。

     それと、福祉削減といいますが、具体的には何を指しているのでしょうか?

     今の日本の年金システムは、医療費負担とかを上げないと、いずれ完全に破綻してしまいます。。。
     苦しいのは判りますが、ここで痛みを分け合わないと、将来、誰も年金をもらえない状態だって本当に現出してしまう危険性が高いのです。。。

     そして、毎年、増加の一途を辿っている社会保障費にしても、なんとか抑制しないと、これもいずれ財政を圧迫して、財政破綻を招くでしょう。。。

     福祉切り捨てなんて揶揄しますがね、それでもギリギリのところでなんとか社会保障制度を存続させようと、政府だって必死なんですよ。。。

     最後に付け加えておきますが、小泉首相が「皇室典範」まで改革しようとした行為、この一点だけは「不届き極まりない行為」でした。。。
     というか、下手すると「大逆罪」で死刑になるような大罪ですよ(苦笑)

     この判断ミスは小泉首相の大失態であることは間違いありません。。。

     ただし、西尾先生もしきりにこの失敗を引用しますが、この皇室典範改悪の大失態をもって、他の全ての改革を否定する、さらにはその人格まで全否定するのは誤りです。。。

     織田信長も、自分が天皇の地位を手に入れようとする「不届き極まりない行為」を行いましたが、この一点をもって信長の全てを否定することが出来るでしょうか?

     それと同じです。。。

  10. あの・・・郵便局の人の給料って税金で支払われているとでも・・・

    あんまり絡みたくないんで、他の誤謬には触れない

    というか、間違いを正してくれるのは親切

    私はそんな親切心は限定的にしか持ち合わせてないもんで

    で、偉そうにモノ言うのは、自分がきちんと働いて、まずは自分の人生が何とかなってからにした方がいいかと

    私にゃ、こういう人の言葉の方が響く

    http://rogerlegaldepartment.cocolog-nifty.com/rogerlegal1/2006/07/post_d922.html

    http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=sports&d=20060704&a=20060704-00000109-nks-spo

    これはレアケースにしても、地に足のついた生き方というのは美しい

    あなたが何を言っても説得力ってもんがないから、人の心を打たないよ、多分

    オレ様化する子どもたち

    http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4121501713/250-5313318-4170648

  11. 「まあ、『アラシ』だな」

    >てっくさん

     少し誤謬があったかもしれないが、やはり郵政改革は必要でしょ?(しかし、ちょっとした「失点」をあげつらうのが好きだな(苦笑))

     それに、お決まりの揶揄に「ちゃんと働け」って、耳にたこができるくらいに言われているよ?

     じゃあ、大学院生の言葉には一切の説得力がないのか?

     そして、汚い稼ぎをしている人間でも、働いているだけで説得力があるのか?

     働いているかどうかなんて、社会的な信用以外には大して意味はない。。。(その道のプロフェッショナルになっているかどうかは重要だが)

     じゃあ、ちょっとお聞きしますよ?

     坂本龍馬は、浪人で、全く自己収入が無く、実家からの仕送りで生活していましたよ、海援隊が出来るまでは?

     それでは、海援隊を作る前までの「ニート状態(?)」であった坂本龍馬の発言には全く説得力がないのですか?

     なんてね、こうなると売り言葉に買い言葉だから、ここまでにしておこう。。。

     一言言っておくが、こちらは「学者」という飯のタネにならない稼業を目指しているんだから、働くかどうかなんて大して意味がないんだよ?
     それよりも、どれだけ学問の研鑽をしているかどうかが大事なの!

     これでも、社会学修士号を持っているんだから、大学教員になる資格は十分にあるし、地方大学で探せば、非常勤講師の口だってあるんですよ?(割に合わないからやらないけど)

     そうしたら、私は「研究者」の端くれになるんじゃないんですか?

     ただ、不運にも大学にポストが得られないだけで、並の大学教授以上の実力はあると自負しているよ、自分の専門領域ではね。。。

    (むしろ、実力がありすぎて、逆に疎んじられて不遇な状態にあったりもする。。。(-皿-))

  12. とりあえず、反論コメントが来る前に

    ●博士が100人いるむらの話

     このパロディは専門家の卵の大半が、その長期に及ぶ専門的訓練を実にすることなく、いたずらに人生時間を浪費していることを指摘していて辛らつなものがある。文部科学省が毎年公表する『学校基本調査』でもほぼこの比率は妥当していて、単なる寓話とはいえない

    ちょっと、きついかな?

    人生、タイミングが肝心です

    天の時は地の利に如かず 地の利は人の和に如かず

    ま、これは続きがある

    道を得る者は助け多く、

    道を失ふ者は助け寡なし。

    助け寡なきの至りは、親戚も之に畔き、

    助け多きの至りは、天下も之に順ふ。

    他人様に対して失礼な物言いだ、と、感じる人もいるかもしれないけれど、

    多分、誰も言ってくれなかったか、馬耳東風で本人が聞く耳を持たなかったか・・・

    あのね、プライドなんてものは、心のうちに秘めてりゃいい

    それを口に出すからおかしくなる

    自分程度の人間なんて、掃いて捨てるほどいるって実感するくらいの人間にめぐり会うことができないのも、これまた自らの不徳のなすところ

    うちのめされて、はじめて自分の「頑張り」とか「現時点の能力」のデフォルトがとんでもなく低いんだって気付くんだよ

    そろそろ道を見つけて世間様の風に当たらないと、お国の不良債権の話の前に、自分が不良債権になっちまいます

    博士が100にんいるむら

    http://www.geocities.jp/dondokodon41412002/index.html

  13. 「完全に『アラシ』だな」

     面白い講釈をありがとう御座いました、てっくさん?(^▽^)

     今後、あなたの書き込みにはいっさいレスをしないのであしからず。。。

    (しかし、人の言葉を引用ばかりして、自分の言葉が少ないよな。。。(‥ゞ)←しかし、レスされる前に先回りしてさらに講釈するというのは、自説に自信がない証拠ではないか?(苦笑)

  14.  これでも、社会学修士号を持っているんだから、大学教員になる資格は十分にあるし、

    地方大学で探せば、非常勤講師の口だってあるんですよ?(割に合わないからやらないけど)

     ただ、不運にも大学にポストが得られないだけで、

    並の大学教授以上の実力はあると自負しているよ、自分の専門領域ではね。。。

    (むしろ、実力がありすぎて、逆に疎んじられて不遇な状態にあったりもする。。。(-皿-))

     

    それは失礼しました

    まわりにMBAはおろか、ドクターを持っている人がゴロゴロいて、

    自身も各種の資格をもっていながら、

    そんなものは使うときと場を求め、得ることがなければ、

    自慢にもならないとビジネスの社会で実感したのは・・・

    どうやら自らの能力不足のようですね

    世の中には、あなたのように実力のある方もおられるようで・・・

    また、比較対象の手段をも知らず、

    己が実力を測れる術を持っていらっしゃる方がいらっしゃったことにも、

    世の中は広いのだなと感じました

    世間の・・・いわゆる他者評価を気にせずに、自己評価のみで生きられるというのも幸せなことです

    そういう方は、当然のことながら、市場原理主義は否定されるのでしょう

    あれ?小泉さんの方向性とちょっと違う・・・

  15. vagabond氏を批判し、氏を説得しようとされている皆様。

     「昭和の戦争」に関する、vagabond氏に対する批判を、6月29日「帰国してみると梅雨(五)」のエントリに投稿しましたので参照してください。

  16. 小泉首相が狂気なら、その前の森、小渕、橋本、村山、宮澤、宇野、中曽根、鈴木、大平、福田、田中首相などは、狂気どころか、それ以上の存在ではないでしょうか?

    村山などは、自民党が政権奪取のために、首相のポストをくれてやったものだが、彼のやった(戦後50周年の終戦記念日にあたっての村山首相談話)のおかげで、現在まで続く、戦争責任の名の下で、卑屈な謝罪外交が永延と続いてしまっています。

    宮沢などは、虚報による教科書書き換え問題で、近隣諸国条項を作り、日本の教科書にも関わらず、近隣の国の歴史認識を日本の子供たちに強制して教える自虐史観を作ってくれた存在です。いまだにこの近隣諸国条項は廃止することもできていません。

    中曽根なども、行政改革を掲げ、国鉄民営化、電電公社民営化など進めましたが、国鉄民営化は、国鉄労組には、反米自主路線の傾向が強かったために、これを潰す目的のために民営化、全職員の解雇、その後従順な職員のみ再雇用するという恣意的な行革が行われ、政府保有株式の売却にもアメリカ枠を設けてくれた戯けです。

    過去数十年のふざけた総理の軌跡を見れば、小泉首相は、ある面、真面目であるといえますし、小泉首相もダメな総理の中に入るのかもしれませんが、微妙なましさがある人ではないでしょうか?

    重要なことは次の総理総裁の人事でしょう。
    保守からの支持が高い安倍氏と、革新、改革反動勢力からの支持の高い福田氏のいずれが、総理になることが日本にとって好ましいのか、この選択が日本の命運の分かれ道にもなることでしょう。

  17. 「保守」さんのコメントを見てちょと考えました。

    私は、どちらかといえば小泉首相に肯定的です。そこで、タイトルの所為でしょうか、西尾先生の「狂気の首相で日本は大丈夫か?」を知ったとき、ちょっと吃驚しました。トップの功罪は、後でないと分からない部分があるので、批判は批判として、決め付けられない部分もあると思っています。小泉さんは、後世に比較的評価されるのではと感じます。

    実際の政策は、確かに都会型で、私もそうですが、田舎に住んでいる者にとって不満は大きいと思います。しかし、それは小泉さんの所為ではなく、これまでの公金配分に縋ってきた地方のあり方と、そうした選択肢しか与えなかった政治の責任だと思っています。つまり、左右の政治勢力を含めて、我儘な国民の責任でしょう。その積弊の一端を破壊したのが評価の一因です。

    やはり、民主政治は、衆愚的な側面を拭えないと感じます。でも、時々軌道修正し、役割を終えたら交替するのですから、いかなる人でも期限付きで、独裁的に振舞えないのが、欠点だらけとはいえ、日本の最も優れた制度の気がします。

    「保守」さんの挙げた歴代総理も、歴史的使命がそれなりにあったということで、その面から功罪を見て欲しい気がします。サービス精神が旺盛で、おしゃべりな方が余り評価されないのは日本の国柄でしょうか。

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