年末に皇位継承を考えるための懇話会が新設されたニュースがあった。メンバーには専門知識をもつ人が一人いるかいないかで、心もとない。女性天皇を認めるという簡単な答えで決着をつけようという官僚サイドの戦略が最初から見え見えである。
万世一系の天皇の系譜を維持するには男系でなくてはならない。11宮家を復活して、将来に備える必要はたしかにある。そう正論を唱える人を私は支持するつもりだが、しかしすべては遅すぎるのではないか。
11宮家を廃したのはたしかGHQだが、今上陛下が民間人と結婚なされたとき、旧宮家・旧華族は憤慨した。そして、皇太子殿下が東大出・ハーバード大出の学歴エリートと結婚なされたときには、旧宮家・旧華族は沈黙するのみで、もう反発の声さえなかった。11宮家を廃絶したのはGHQでは必ずしもない。天皇家自身が万世一系の天皇制度を無力にする行為を繰返してきたのである。
そしてそれを諌める者は今まで誰もいなかった。なにしろ園遊会で日の丸・君が代の普及への努力を進言する者に、ネガティブなご発言をなさる陛下である。何かを恐れておられる。しかしそれが陛下のご意志だとなればどうにもならない。われわれの手に負えるものではない時間の空白が横たわっている。
これもまた戦後60年を迎えた今年あらためて胸に迫ってくる空白の歴史の一つの帰結であるというほかないだろう。
藩屏なき皇室はあり得ない、と私は言ってきたし、書きもした。しかしこういう言葉も、取り返しのつかない時間が経過した今、ないものねだりの強弁だったかもしれないとの思いも一方では募ってくる。
西尾先生のような発言は保守的な側からもよく聞かれる。しかし、それでどうしようとされるのだろうか。皇室なき日本とはどのような日本なのだろうか。グローバリズムとやらに飲み込まれ、英語を国語とし、神話もすべての慣習も文化も投げ捨てるのだろうか(そうなりつつある。小渕内閣時のエリート達の勧告を見よ。)。こんな皇室ならいらないなど、極端な発言をする方すらおられる。決まって保守エリートであって、ご自分は亡命してもやっていけそうな人である。西尾先生が愛国者であることは疑わないが、あの圧倒的な占領軍の力を背景として天皇家で何ができたろう。私は硫黄島に両陛下行幸の際のお言葉を思い出す。「・・祖国のために精魂こめて戦った人々のことを思い、・・今日の日本がこのような多くの犠牲の上に築かれたものであることに深く思いをいたします。・・」もし、先生が真の愛国者なら陛下の片言隻句をとらえて批判なさるべきではない。それはこの日本をひっくり返そうとする連中(他ならぬ全体主義指向者)を喜ばせ、保守主義者に皇室に対する疑念を抱かせるだけである。いったいこの50年の間、我々は皇室と日本を考えたことがあるのだろうか。今になって今にも中国の属国になろうかという間際であわてているだけではないだろうか。
>11宮家を廃絶したのはGHQでは必ずしもない。天皇家自身が万世一系の天皇制度を無力にする行為を繰返してきたのである
これはいかなる根拠に基づいてのことでしょうか。明らかに西尾先生の誤解と思います。
GHQ指令には直接には宮家皇族削減指令はなかったのは事実でありますが、ほぼそれと同時期の皇室財産の解体により、皇族全体の財政が窮迫しています。各宮家も財産税納付のためほとんどの財産を手放しています。1946年4月にはGHQから14宮家の財産上の特権の廃止、皇族歳費、賜金の停止、課税免除の停止などの指令が出されていますから、いわば兵糧責めにあっているわけです。1946年1月には非公式ながら皇族は直宮家に限定して認める旨伝えられています(木下道雄、側近日誌p97)。
新憲法の規定により皇族予算はすべて大蔵省のペン先で左右されることとなりました。このため現在に至るも陛下は相続税を納める始末です。11宮家の臣籍降下は新皇室典範改正(1947年1月)後半年後であり、日本側が一致して予算確保を行えばあるいは維持出来たかもしれません。
ご本家たる天皇家ご自身が生き延びるのに必死の時期で、かつ、政府がなんらそれをバックアップしないのに天皇お一人がそれを主張できるものでしょうか。現に政府は皇室尊重の行為は何一つしていません。単に法律の規定をそのまま行っているだけです。現在でも皇室経費はここ30年ほどほとんど伸びていません(伸び率1.4倍、30年ですよ)。
皇室の藩屏たる華族廃止はGHQ指令にありましたが、昭和天皇は「堂上華族だけは残す訳にはいかないか」(芦田均日記、46年3月5日)と述べ、心を配っておられます。GHQは華族を一代に限り認めて良いとしたが、司法大臣岩田宙造が反対し、廃止となったという(側近日誌、p359)。
このような経過から、あらかたはGHQ指令に基づくが、それに悪乗りする日本側勢力があったために、皇室はいわば丸裸にされてしまったのです。その反皇室勢力は依然として、現在にいたるも維持されているといわなくてはなりません。
西尾先生のおっしゃることは保守的な人達にとってはすべて事実ないしは正論と受け取られると思います。先生の批判はこれら反皇室側にむけられるべきであり、矛先の向け方が誤っていると思います。身の程知らずかもしれませんが、あえて苦言を呈しました。
小生は、不敬にも今上を批判した。知人の右翼等の前で。彼等は、小生を諫めなかった。
先生の云はれるような事を、どういう訳か発言した事が、少し後ろめたい気分がある。どうにもならんと同感であるからである。
近衛兵が護らず、警察が護る元首とは、國の形として奇異である。
承久の変があっても、藩ペイは無くならなかった。今、国体を言う政治家は、たった一人だ。
如何にして、天皇を日本の元首に戻しうるのか?憲法の最大の問題は、国体護持をもってポツダムとなったのに、国体は踏みにじられた事だ。そして、ほったらかしにして、平成も17年である。満州国よりも長い年月となった。文字通り、平成の世ではある。
>まつさんへ
はじめまして、こんにちは。
今日の日録はまつさんがお書きになっているような、皇室否定ではないと思います。女系の天皇を認めよという昨今の風潮への批判ではないでしょうか。
つくる会現会長が『「女性天皇容認論」を排す』という本を昨年末におだしになりました。直接その内容を先生から噛み砕いて聞く機会もありましたが、愛子天皇がいけないというのではなく、女系になってしまったら、今の日本の長く間続いた男系の万世一系の系譜が崩れるから、男系で存続していく方法を模索しなくてはならない・・・・という話でした。
西尾先生の今日の日録もそれに関連するものだと思います。日本から皇室がなくなってもいいとは思ってもおられないし、そう書かれてもおられないと私は読みました。
大切なことを忘れていたことに気がつきました。
つくる会現会長は八木秀次先生です。
西尾先生の本日の日録を拝読して、私は即座にエリザベス・グレイ・ヴァイニング女史Elizabeth Gray Vining (1902-1999)を連想しました。
「天皇と私」や作る会ボイスリレーにもある工藤美代子氏の「ジミーと呼ばれた日 若き日の明仁天皇」を読んだ時に興味が募り、嵩じて「皇太子の窓」Windows for the Crown Prince(絶版)を読んでしまった時、その中に今上天皇の人格批判があるのを見て驚きました。
そして、自我の完成していない12歳の子供にクリスチャン、しかもクエーカー教徒の家庭教師をつけるとは、GHQのウォーギルト・インフォメーション・プログラムが天皇家にも及んでいたのかと。
私見ながら、もし女史の本を読んでいない方がいらっしゃって、これから読もうとされるならば、「天皇と私」よりも「皇太子の窓」の方を強くお薦めします。
研究社版もありますが、文藝春秋社の方が訳文がまともです。こちらの図書館で閲覧できます。http://webcat.nii.ac.jp/cgi-bin/shsproc?id=BN06429417
新装版はこちらでhttp://webcat.nii.ac.jp/cgi-bin/shsproc?id=BN03425373
私のような浅学の若輩者が、恐れ多くも今上陛下の人格形成に触れるやも知れぬ部分についてこの場所で言及するのは力不足は否めませんので、今回はリンクや検索で拾ったキャッシュページのご紹介にとどめます。(以下の分類はあくまでも私の主観に基づきます)
A.比較的しっかりとした資料に基づき且つ中立の範疇に属すると思われるサイト
先ずは萬晩報(よろずばんぽう)という、通信社の現役デスクである主筆を中心に内外に65人の通信員を抱え、分野を超えたコラムを発信するジャーナリズムサイトを標榜するところより
萬晩報趣意書http://www.yorozubp.com/link/about.htm
通信員名簿と規定http://www.yorozubp.com/link/member.htm
当該箇所のリンク
http://www.yorozubp.com/0408/040807.htm
http://www.yorozubp.com/0408/040818.htm
http://www.yorozubp.com/0408/040829.htm
B.キリスト教関係者サイドのサイト
元ICU図書館長 松村たねさんに聞く-ヴァイニング夫人との思い出
http://subsite.icu.ac.jp/prc/bird/bird-song/72.html
木村恵子著『河井道の生涯――光に歩んだ人』
http://www.google.co.jp/search?q=cache:gJzp2MYFAq0J:www.k-doumei.or.jp/np/2003_03/06_02.htm+%E6%B2%B3%E4%BA%95%E3%81%BF%E3%81%A1&hl=ja
『陛下をお救いなさいまし――河井道とボナー・フェラーズ』
http://theology.doshisha.ac.jp:8008/kkohara/works.nsf/0/30cfafad238f1ced49256c0100484816?OpenDocument
天皇家とキリスト教など
http://tak0719.hp.infoseek.co.jp/qanda/empp.htm
-(宗)キリスト公会 相模大野教会
http://www.sagamiono-ch.or.jp/sermon/ecclesiastes/ecclesiastes.09.13-18.htm
C.判断のつきかねるサイト
学研△ー7月号より転載。裏の日本史/天皇家はクエーカー教徒だったのか?
http://www.google.co.jp/search?q=cache:AWZQ9MCvLi0J:www.asyura.com/sora/bd7/msg/601.html+%E7%9A%87%E5%A4%AA%E5%AD%90%E3%81%AE%E7%AA%93&hl=ja
最後に私の気づいたこと
寺崎英成氏の名前を上記リンクや当時の資料の中に散見することが出来ます。
http://nishio.main.jp/terasaki.html
あの「昭和天皇独白録」の寺崎氏ですが、奇しくも以下の宣戦布告公文書手交のエピソード中の人物と同一人物です。(寺崎英成一等書記官の送別会を開くなど、・・・の箇所)
そして、ワイオミング州キャスパー。
ここに一人の女性が日本国名誉領事官を勤める傍らで、ひたすら世界平和を願う講演を続けています・・・そう、ある種反日的な講演を。
彼女の名前は「マリコ・テラサキ・ミラー」・・・娘さんです。
自らも熱心なカトリックでフリーメーソンの信奉者であり、ニューディラーによって日本国民の「精神の武装解除」をウォーギルト・インフォメーションプログラムまで作って徹底的に実行したダグラス・マッカーサー、熱心なクエーカー教徒であったその懐刀で秘書のボナー・F・フェラーズ・・・寺崎氏の細君の叔母、ベッツィー・ハロルドはフェラーズの祖母でもあります・・・ある種の妄想が膨らんでしまいます。
-”反左翼徒然草”より引用-
真珠湾の真相-1・外務省の怠慢
日本は1941年12月8日未明(日本時間)全く無警戒の真珠湾を奇襲攻撃したとして末代までトレチャラス・アタック(騙まし討ち)、卑劣な国だとの烙印を押されてしまった。
アメリカはそれを理由に予てより参戦意欲の無いメリカ国民を奮起させ第二次世界大戦に参戦した。
事実はどうか。
当然日本は当時の国際法に則り真珠湾攻撃直前に間に合べく正規の宣戦布告を行うよう在ワシントン日本大使館に暗号電文を送っている。
11月26日のハルノートで交渉継続の望みは全く無くなり、将に風雲急を告げる状況下にもかかわらず現地大使館では特別勤務体制も取らず、ある館員に至っては東京で新築した家用の家具を探す事に血眼だったとか、寺崎英成一等書記官の送別会を開くなど、緊張感が全く見られなかった。こういう中に東京側は重要な暗号電文を送信。以下時間はワシントン時間。
12月6日午前6時30分:901号電発信 内容は「ハルノートに対する対米覚書を別電902号で送る。
長文なので14部に分ける。極秘。アメリカ側通告時間は追って指示。
いつでも手交しうるよう準備せよ」、通称パイロットメッセージ。
時間不明 :「機密漏洩防止の為覚書作成にはタイピストを使わぬ事」の指示。
12月6日午前6時30分:902号電1部目発信、
12月6日午後0時30分:902号電13部目発信、
12月7日午前2時00分:902号電14部目発信
12月7日午前2時30分:904号電発信 内容は「7日午後1時に野村大使よりハル国務長官に
本件対米覚書を直接手交せよ」
この最後の904号電が大使館に配達(なんと、長閑な事か!!)されたのは7日の午前7時頃。
電信員が解読してタイプが終わったのが午前10時30分、902号電14部目が午前11時30分。
13部目までの公文書作成が終わっていれば最後の14部目の公文書化を担当していた奥村一等書記官のタイプ能力でもせいぜい20分もあれば充分で(プロなら2,3分)1時の指定時間には問題無く間に合った。
現実は悲惨であった。
暗号文の解読・清書(タイプの事もある)は電信員6人が手分けをして行った。
13部全部の解読・清書は未完であった6日の午後8時頃公文書作成担当の奥村一等書記官ともども寺崎一等書記官の送別会に出席。午後9時半頃帰館し解読を再開。13部全部の解読が終わったのは7日午前3時頃。奥村書記官も一緒に帰ったが公文書作成作業をどうしたかは不明。
兎に角904号電(1時までに手交せよ)の解読が終わった午前10時半には13部の公文書タイプは終わって無かったので大使館はパニック状態。
不可解なのは本来901号電の指示がある以上解読作業同様公文書タイプも書記官が共同で行うべきところだがこれ以前は勿論パニック状況になっても奥村書記官一人にタイプを任せた事だ。
一説によると大使館内の派閥争いから来る人間関係の悪さが原因という。
奥村書記官はタイプに堪能ではなく、完全主義者で一字でもタイプミスがあるとそのページをやり直すという具合だからなかなか進まない。
それでもタイプする前に電信員の清書を書記官・大使が中身を見ているのだから、全14部は間に合わないと分かれば明らかな宣戦布告である第14部だけでも指定時間に手交し詳細はあとから渡すと言えば良かった筈。
それをあろう事か野村大使はわざわざハル国務長官に電話して時間を2時に変更してもらい実際に会えたのは2時20分頃。
勿論現地真珠湾では7日午後1時25分(日本時間8日午前3時25分)攻撃開始で時既に遅し。
おまけにハルはこの日の午前10時40分には904号電も902号電14部までも全てマジックによる解読文を読んでいた。ルーズベルトも米国参戦の口実を作る為にハワイの現地司令官には知らせていなかった事今や常識。
それどころか念のいった事に米政府はキンメル海軍大将・太平洋艦隊司令長官を奇襲攻撃を防止しなかったと長官を解任・降格、翌年3月少将で退任させるという非情な処置をした。
更に言うなら、日本の対米開戦は1940年10月7日付海軍情報部極東課長アーサー・マッカラム少佐作成の「戦争兆発行動8項目覚書」が秘密裏にアメリカ政府戦略として認められ着々と実行した結果日本がアメリカの思惑通りに乗せられたことによることが、99年12月発売のロバート・スティネット著「DAY OF DECEIT:THE TRUTH ABOUT FDR AND PEARL HARBOR」によって明らかになった。
おりしもキンメルの名誉回復を求める声が高くなり、上院が99年5月、下院が2000年10月キンメルの名誉回復決議案を採択した。
-引用ここまで-
参考文献
「外務省50年の過失と怠慢」 保阪正康 文芸春秋 91.12
「東郷家文書が語る12月8日」 東郷茂彦 文芸春秋 91.12
「日本大使館員にも言わせてくれ」 吉田寿一 諸君 92.1
「対米通告遅延の全真相」 八木正男 文芸春秋 95.12
「太平洋戦争は終わっていない」 東郷茂彦 文芸春秋 96.9
「対米開戦外務省緊急電」は存在した」 須藤眞司 文芸春秋 01.1
>年上の長谷川さんへ
私こそ、初めまして。
私のコメントは
>もし、先生が真の愛国者なら陛下の片言隻句をとらえて批判なさるべきではない。
に主点があります。
なるほど、先生は皇室否定論者ではないでしょう。しかし、陛下の批判はなさっておられます。これは一体誰を利するのでしょう。昨今目立つのは保守側からの皇室批判です。ほとんど丸裸同然の皇室への批判はおそらく政府内部(それと最近の憲法改正論議における皇室弱体化の動き)の反皇室勢力を勇気づけるでしょう。ただでさえ、弱体化している皇室の権威はますます低下することになるでしょう。
諫言するなといっているのではありません。公的な場で直接陛下の批判をなさるのは逆の意味、つまり、こうあってほしい皇室(孤立無援で何ができましょう)へ向かうのでなく、むしろ、逆の方向への勢力を勇気づけることになるといっているのです。
皇太子殿下の御発言など、私は皇室の苦痛の表明と受け止め、実に痛ましいと感じました。これを公に批判する方はご自分は正論のつもりなのでしょうが、結果的には引きずりおろす側に回っているのです。
わが皇室は千年以上もの間、なんらの武備もなく、尊崇されてきました。まさしく、世界の奇跡です。これを保持し、次世代に伝えるのはまさに国民の責任です。皇室批判ではなく、むしろ強化のため、なにをすべきか先生のような方の発言が求められているのです。
謹んで新春の喜びを申し上げます。
西尾先生の益々のご活躍をお祈りしております。
>われわれの手に負えるものではない時間の空白が横たわっている。
>空白の歴史の一つの帰結
>取り返しのつかない時間が経過した今、ないものねだりの強弁だったかもしれないとの思い
私はこれらの言葉に、先生の胸の内のジレンマが篭もっているのを感じました。
天皇(皇室)が日本国の象徴であるなら、万世一系の天皇制度を無力にする行為が繰返されたことに象徴される現在の「何か」があるということでしょう。
それは天皇(皇室)という、もはや個単位の力ではどうにもならない力(歴史の空白)によるもので、その力学に我々とて例外なく従っている 、という風に私は読ませていただきました。
その力の中にあって、誰もそこから自由にはなれないという事実をまずは自認すること、それが西尾先生の警告でもあると思います。
「さて、ではどうするか」は、先に自己認識あってのことですから。
私の世代は皇室のことを大切にしなくてはならない・・・という教育はありませんでした。だから、「てんちゃん」とか平気で言ったりしても何も思わない時期が長くありました。
皇室を軽んじることがカッコいいような風潮だったのです。
結局日本という国柄の最大の特徴は、ずっとずっと続いている皇室があるということなんですよね。全世界のどこにもこんな国はないのに、それをこの平成の現代につぶそうとしている内閣があるなんて、ぞっとします。
今までの日本に暮らしたすべての日本人に対して、今、現代に生きている私達の判断が間違えば、修復のきかない過ちを犯すことになります。
日本の伝統と、文化の象徴である皇室が今危機に瀕しています。
>今上陛下が民間人と結婚なされたとき、旧宮家・旧華族は憤慨した。そして、皇太子殿下が東大出・ハーバード大出の学歴エリートと結婚なされたときには、旧宮家・旧華族は沈黙するのみで、もう反発の声さえなかった。
皇族は狭い皇族の範囲内だけで結婚すべしという事でしょうか?今の時代にそれは無茶な話だと思います。
男系を守るために、皇太子殿下に側女を認めて男子を期待して….と主張をする人はいません。「今の時代に、それは無茶な話」ですよね。引用で挙げた事柄についても同様に、無茶だと私は思います。
先日、この1月3日付けの書き込みができなかったので、最近々の日付で書き込みました。本日は可能のようなので、再度お送りします。
西尾幹二先生、まつ、閑人、年上の長谷川さん等各皆様
日本の根幹と皇統につき、真剣な思いと、かくあるべき理解をされておられる方々に
お会いでき、誠に嬉しく思っています。
私は、皇室は日本の根幹であり、万世一系、即ち、男系を保つことは、何にもまして大事なことと考えています。
そのように考えている日本人は、草の根でも多いと思うのですが、今般の政府による皇室典範改正の動きに対し、意外にその声が浮上してこないと思います。その一つの原因に、西尾先生のご指摘になる「今上陛下のご意志」と称される一連の流れがあるのかもしれません。
しかし、私はこの点については、次のように考えます。
「天皇陛下はじめ御皇族が、万世一系の重要性を御存じないということは有り得ない。また、天皇陛下や御皇族が、下々(シモジモ)のように、孫がかわいいとか、直系を守りたいという次元で、皇統についてお考えになるということも有り得ない」。
陛下や皇室の真意はこのようであると考え、その御心が実現するように努力するということです。国を思い、皇統の万世一系を願う国民として、この問題についての対処の仕方は、これ意外にないと信じます。その意味で、「まつ」さんのご意見に賛成です。
この基本をしっかりとたてれば、新皇室典範は、男系を原則とし、女性天皇や女性宮家は、その範囲内とすること(天皇家や宮家に男子の後継者がおらず、女性皇族が皇統に連なる男子と婚姻された場合に限り、皇位や宮家の継承者になる)に、自然に収斂します。皇室から民間に下った旧宮家の方々のうち、志があり、修養を積まれた方に時間を掛けて皇室に戻っていただくことによって、万世一系は保たれます。「年上の長谷川」さんのおっしゃるとうりです。
西尾先生にお願い致します。
先生の持つ影響力を、前向きに駆使されて、この日本の危機に立ち向かっていただきたい。皇室を、単なる文化の守り手にしてしまって良いとお考えなのでしょうか。
大和之人
私儀、東京在住。50歳を越える男性。日本の国内外、国際問題について、それなりの経験を積んだ者です。