坦々塾会員の活躍(三)

 アパグループ主催「第5回真の近現代史観」懸賞論文・優秀賞受賞論文
「日米百五十年戦争と我が国再生への道標」の御紹介(坦々塾会員・中村敏幸)

 

 私は、ある民間会社で40年間一技術屋として勤務してまいりました元会社員ですが、益々国威が低落していく我が国の余りの惨状に、とてもこんなことをしては居られない、自分も日本再生のために何か寄与しなければとの思いにかられ、昨年の3月に自ら職を辞し、「坦々塾」にも入会させて頂き、「余命は日本再生のために微力を尽くす」と決意しました次第です。

 そして、先ず第一に東京裁判史観とGHQによる日本弱体化工作を打破根絶し、その洗脳から脱却しない限り、我が民族が自信と誇りを取り戻し、我が国の真の再生を成し遂げることは出来ないのであり、その為に少しでも寄与出来ればとの思いから、日本を取り巻く近現代史を調べ直して纏めましたのが、今回受賞した論文であり、以下にその要旨を記します。

 昭和史家の多くは先の大戦を満州事変を発端とする「十五年戦争」と捉え、日露戦争の勝利に慢心し、急激に愚かになった昭和の為政者や軍部が、世界の大勢を把握することなく突き進んだ無謀で邪悪な侵略戦争であったと唱えます。しかし、その様な近視眼的でパターン化された見方では「先の大戦の真相と世界史的意義」を明らかにすることは出来ないのであり、日米武力戦争は昭和20年8月15日に終結しましたが、これはボクシングに例えれば、前半戦に於いてワンダウンを受けたに過ぎず、日米戦争はペリー来航以来「日米百五十年戦争」として、今日でもなお、姿と形を変えて継続していることを訴えました。

 アメリカは建国以来、清教徒的理想主義の仮面を被った覇権国家であり、アメリカによる世界一極支配を目指して膨張し続けてきた国ですが、その過程の太平洋に於ける覇権構築にとって最大の障害となったのが、彼等と異なる価値観と民族文化を有し、キリスト教化を受入れない独立主権国家日本でした。また、日本の台頭と日支の協調接近は欧米列強の東洋植民地支配を根底から脅かすものでした。

 そのために、アメリカが長期戦略として英国、ソ連、支那とも巧妙な連携をとって対日包囲網を築き、日本に対する執拗な挑発を続けることによって起こした戦争が先の大戦であったのです。

 所謂親米保守といわれる人達は「日米同盟さえ緊密であれば日本は安泰である」と主張しますが、果たしてそうでしょうか。アメリカは東京裁判史観とGHQによる日本弱体化工作によって日本の精神的基盤を破壊し、サンフランシスコ講和条約発効後も、我が国を自己決定権の持てないアメリカ覇権の手足となる従属国家に仕立てて来ました。更に、1960年代の「日米貿易摩擦」に始まり「プラザ合意」、「日米構造協議」、「日米経済包括協議」、「年次改革要望書」と手を変え品を変えながら、アメリカは日本の金融と経済のしくみや日本的経営の基盤を破壊し続け、日本から富を奪い続けたのであり、日米戦争は姿と形を変え今日も継続しており、連戦連敗の状態が続いているのです。

 アメリカはペリー来航以来、日本に対して真に友好的であったことは一度もありません。そして、アメリカは我が国と周辺諸国との友好を望んでいないのです。領土問題についても、アメリカが真の友好国であるならば、「尖閣も竹島も、北方領土も日本固有の領土である」と主張すべきであり、そうすれば領土問題は一挙にケリがつくのです。しかし、アメリカは「特定の立場はとらない」と言っており、アングロサクソンのdivide and conquer(分割統治)戦略によって、日中、日韓、日露を領土問題で争わせているのです。

 我々真の保守勢力にとって、「親米保守」との決別、更には対決は避けては通れないことであると思います。

 以上のような認識の下に、最後に「日本再生への道標」と題して六つの提言を記しました。
1. 先の大戦で散華された英霊の慰霊と残された遺骨の収拾
2. 正しい歴史教科書の普及
3. 家族家庭の再生(少子化に対する根本対策)
4. グローバリズムとの対決
5. 自主憲法制定
6. 孤独を恐れず、我が国の正しさを正面に掲げて中韓との激論を戦わす

 グローバリズムの波が世界を席巻して居りますが、グローバリズムは「民族国家の個性」を喪失せしめ、世界をボーダレスで無性格な弱肉強食の草刈り場と化し、世界を一極支配しようとする勢力の戦略であり、我が国は押し寄せるグローバリズムの波をうまくかわし、破壊された我が国の精神的な基盤と、社会構造基盤の再生に努めなければなりません。

 我が国は今日なお、GHQによる日本弱体化工作の毒が全身に回っており、全くの虚偽捏造であることが明らかになった「南京大虐殺」についても、それを記載しなければ教科書検定に合格しない自己検閲状態が続き、病膏肓に入っている感があります。

 しかし、潮流は表層が東から西へ流れているようでも、下層では西から東へ流れていることがあるように、底流では我が国再生への流れが次第に勢いを増してきているように思われ、日本が日本を取り戻し、世界に向かって羽ばたくために、孤独を恐れず、宿命としての孤独に耐え、眦を決して戦う秋であると思っております。

 以上が受賞論文の要旨ですが、インターネットで「アパグループ第五回『真の近現代史観』懸賞論文」を検索しますと全文が掲載されておりますので御案内を申し上げます。(文責・中村敏幸) 
                             
 
 
 

「坦々塾会員の活躍(三)」への1件のフィードバック

  1. 有史上有り得ないほどの戦力比で列強の趨勢から取り残され旧式化した外輪船4艘で屈服させられた日本あの李氏朝鮮さえ打ち払ったのに!ぺりー以来150年当時の江戸幕府は非武装国家だったが急転換して近代化した明治日本は奇跡を演出したそしてまた武装解除されて今に至る。衰亡するする最後の竿頭で日本人は目覚め阿部政権を持ち得た。死命を制するのは半年後の参議院議員選挙でしょう。米国の対日本弱体化政策はあれほどの寡兵と貧弱な火力で勇猛果敢に戦った国民に対する畏怖の念からです。米国に責めを負わせるわけにはません。我々がだらしない故です。

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