村山秀太郎の選んだ西尾幹二のアフォリズム(第十九回)

(8-21)予定通りうまく行くと思った合理的プランが裏切られる例は、人類の歴史に無数にある。マルクスは経済的不平等さえ取り除けば、人間は平等になると考えたが、経済的不平等がなくなると、人間はかえって新しい別の「人間分類」の欲求を抱き始めるものらしい。

(8-22)人間は自分で自分を教育する以外にない、・・・教えが誤っていようが正しかろうが、どのみちたいして影響はなく、他人の授ける教育とは関係のないところで、人間は教育され、成人として行くという意味でもある。

(8-23)知識や技術を超えたもの、すなわち教育家が最も教えたがっている人生の主要問題が、どこそこの学校の何々先生の教えといったきわめて偶然に与えられるものによって左右されるのだとしたら、これはかえって困ったことだと言えはしまいか。

(8-24)教育はつまるところ自己教育である。学校はそのための手援(だす)けをする以上のことはなし得ないし、またすべきでもない。

(8-25)落第してもこの国では人生の決定的ダメージにはならない……(中略)ドイツの社会は多様性に富む。学者の国であると同時に職人の国でもある。能力を発揮する可能性はいろいろあるのである。

出展 全集第8巻 教育文明論 
(8-21) P50 下段より 「日本の教育 ドイツの教育」を書く前に私が教育について考えていたこと
(8-22) p94 上段より 日本の教育ドイツの教育
(8-23) p94 下段より
(8-24) p94 下段より
(8-25) P114 上段より

「村山秀太郎の選んだ西尾幹二のアフォリズム(第十九回)」への1件のフィードバック

  1. 永住権取得条件について。

    ヨーロッパでも比較的移民受け入れに厳しかったデン
    マークですが、さすがに移民人口が8%になり危機感が生
    じ、2010年に在留資格や永住権の取得の条件がさらに厳
    しくなりました。例えば、デンマーク人を配偶者に持つ
    外国人でも、永住権取得の主要条件として下記のものを
    クリアーする必要があります。

    1) 7年以上在留している。
    2) 高難易度のデンマーク語試験合格
    3) デンマーク語での面接
    4) 150万円の納付
    5) 社会奉仕活動の経験
    6) 就労している。(妻の場合でも)

    移民の流入には制限がかかるようになりましたが、それ
    でもすでに高出生率イスラム人口を爆弾として抱えてい
    ます。

    漢族や南朝鮮族による人口侵略の圧力が上昇中の日本な
    ので、在留資格や永住権の取得条件をデンマーク並みに
    すべきです。今の内なら、その他の方策を含めた包括的
    な防御戦略を立案、施行すれば、悲惨な状況の回避が可
    能です。

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