1月29日付記事へのコメント

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西尾幹二先生からのコメントを、この場所に記載します。

 米国が日本経済に依存していたし、今も依存しているのが事柄の前提であることを忘れてはなりません。1971年のニクソンショックでドルの無制限垂れ流しが決まったことと、日米経済同盟が世界のGDPの40%を占めたことがヨーロッパを恐怖させ、EU結成へと歯車を回した。

 EUは結成当初はドイツが中心ではなかった。フランスがドイツを巻き込んだ。今でこそ「ドイツ帝国」などといわれるが、最近のユーロ安がドイツの輸出を有利にした結果にすぎない。

 ドイツがEUを作ってアメリカの攻撃から逃げたのではなく、もともとドイツは対米依存度が日本より小さく、EU圏内国家への依存度が大きかった。他方日本は近隣アジア諸国に購買力のない時代にアメリカがマーケットを開いて、対米依存によって戦後の繁栄を築いだ。こうした前提の相違を忘れてはなりません。

コメント by 西尾幹二

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