フロンティアの消滅(四)

 既にそのはしりは見えています。ご存知のように従軍慰安婦問題で韓国寄りの発言をし、靖国参拝で失望したと言って見たりして、徐々に始まっているわけですが、ここからが重要で、我が国は平和でありさえすれば何でも良いという国ですから、これが一番の敵であり我が国の弱点です。そうすると、中国の無理な要求は呑む他ないとアメリカに説得されてしまいます。日本国内もそれに賛成するのではないでしょうか。その様な事態を私は生きているうちに見たくはありません。

 慰安婦や靖国の問題で既に起こっていることは、そのまま更に過激になってくる可能性があります。それはどのようなことか。靖国神社を廃社にしろと言ってくる。歴史教科書に中国共産党が対日戦争に勝利したと書けと、中国共産党の歴史観で歴史教科書を書けと言ってくる。やがては皇室を無くせ、と大キャンペーンを張る。自衛隊の中国軍への従属を求める。このような一連のことに堪えられますか。次の時代に起こってくることはこのようなことではないか、私にはまだまだ悪夢が続くように思えるのです。

 それでも日本人は平和が良いと言います。戦争だけはダメだと、朝日新聞だけではなく産経新聞までそうなるかもしれません。もうすでに産経新聞は徐々に怪しくなっています。

 アメリカが戦争をしたくないのですから、アメリカがウラで操る可能性があります。中国と手を組んで安全であれば良いということになれば、どうしたら良いか、結論は決まっているわけで、戦争をしたくないアメリカと同盟を結んでいて、そのアメリカに我が国の軍隊はがんじがらめに縛られています。ご承知のように、武器弾薬をはじめ情報の伝達から命令系統まで、アメリカに支配されています。私は最大の防衛問題はそこにあると思っています。何よりも平和が大事だという今の日本の精神ムードが延長されればそのようなことになりますし、国民はそのように教育されてきております。これからも更にこの傾向が加速されればよい方向に向いて行きません。

 私はアメリカと中国による日本侵略はこのようにして進むのであって、実際にドンパチがあるということではなく、精神的奴隷化が始まるということです。それが一番恐れていることなんですが、フロンティアというものが無くなってきている世界では、どの国も目の色を変えるわけですから、中国から利益を得られれば日本の運命などどうでもよく、しかしそのことについて今言ったような方向がもし解消されるとしたら、中国経済の衰弱と没落です。他人頼みになってしまいますが、救いはそれしかないのではないかと思います。

つづく

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です