TVタックルもやっぱり詐偽だった(二)

 

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 船橋西図書館焚書事件は、本日10:30、最高裁によって原判決を破棄、東京高裁へ差し戻すという、事実上「つくる会」勝訴の判決が出された。
午後1:30より、記者会見が行われる。西尾も席に列なることとなった。

関連記事:独断廃棄は著者の利益侵害 最高裁「図書館は意見伝える場」

 7月13日のアクセス数が14000を越えたのに吃驚した。TVタックルの表と裏の違いに多くの人がよほど大きな関心を持った証拠であろう。

 そこで忘れていた発言を追加しておく。

 昭和18年秋の学徒動員の雨中の行進、今でもよくテレビに出る東條首相が檄をとばした日の神宮外苑の学徒出陣壮行会の光景に触れた人があの席にいた。多分佐々さんではなかったかと思う。

 私は今あのシーンだけを持ち出して回顧的にあれこれ言うのはセンチメンタルだと反論した。日本の戦前のエリート、高学歴知識人はとかく国事に背中を向ける傾向があった。なぜ日本の知識人は積極的に国事に関わらなかったのか。

 アメリカでは戦場に出て行った軍人が大統領に選ばれている。なぜ日本ではそうならないのか。知識人は可哀そうな犠牲者だという前提でものを考えるのはおかしいのではないか、という意味のことを語った。勿論これらの言葉もテレビでは無視された。

 知識人の扱い方に対する以上の疑問はじつは日本史の大きなテーマに関わってくる。知的エリートはつねに反権力の弱者の位置にあり、統治者の立場には立たないものとするという大正・昭和初期以来の彼らの自己認識にはマルクス主義的偏向がある。国民皆兵の時代になぜ学徒動員だけが「悲劇」なのか。それは戦後の扱い方によっても一段と強まった一つの見方にすぎない。勿論、ここまで突っこんだ論題がテレビにふさわしいとは思わないが、こういう方面にも私の発言が及んだことを報告しておこう。

 尚、ディレクターとおぼしきテレビ朝日の担当者が収録日に「今日は西尾さんがメインですから、できるだけご発言を尊重します」という意味のことをたしか言った。ただのおだてだったのか。

 私はせめて私の発語の中の、意味のまとまったワンブロックを正確に、ひとかたまりだけでもいいから文脈どおりに再現してほしかった。全発言をテレビでとり上げてくれと我侭を言っているのでは決してないのだ。無理な念願だろうか。

「TVタックルもやっぱり詐偽だった(二)」への8件のフィードバック

  1.  感無量ですね。船橋で勝訴。栃木県では「つくる会」の教科書採択、流れが変わりつつあるのを実感します。ご苦労様でした。あのスペイン没落のお話は裁判官に訴えるものがあったと重います。

  2. 実は、以下の内容は、今日の早朝、携帯から『日録』の方に送ったのだが、不備があり、送信途中に焼失してしまったものだ。もったいないので思い出して書く。

    ・・・昨日は、『スターウォーズ・エピソード3』を観に行ったのだが、人気作であったので、早くに行って並んでいた。
    行列で開場を待っている間、私は、『諸君!(2004/6号)』の西尾幹二連載『江戸のダイナミズム⑱ <音だけの言語世界から誕生した「古事記」>』を読んでいた。
    これは、一言で要約できる内容を持っていないのだが、説明させてもらえば、
    大陸からの漢字の流入と、そして、日本古来からの音声言語。それらが時には音であてはめ合い、時には訓で試しあったりすると言う、日本の文字言語誕生への兼ね合いの様を描いている。
    太安万侶の、現代の我々の目から見たら健気にも思える努力は、想像に難い・・・。

    ▽西尾先生は、『TVタックル』の編集に不満のようだ。
    西尾先生に、「文字の世界だけで活躍してくれ」と言う方がいる。
    だが、私は、それは認められない。
    私は、今回の西尾先生のテレビ出演を良かったと思っている。
    例え、語った内容がブチブチと編集されてしまっていても、その一言、声、音から何かが視聴者に伝わったと思う。
    論理的な言葉が破壊されたとしても、声質から、それを語る表情から、また、討論相手が「西尾先生に一目置く態度」から、何かが伝わるのである。
    テレビは、それが長短でもあるのだが、サウンドがある。そして、ビジョンがある。
    伝わる人には、「おや?」と思わせるだけの説得力を西尾先生の声と外見は持っていた。
    テレビと言うのはそう言うものだ。
    ・・・音声言語にリスクもメリットもある。また、当然、論述文にもリスクとメリットがあるのだ。

    西尾先生は、「十」言ったことの「二」ぐらいしか使われてないとご不満のようだが、「二」使われたことが大きいのである。
    それに、それでも、番組では西尾先生が一番時間を割かれていた^^

    ましてや、あの番組、保守派の大攻勢の番組でもあった。
    左翼局・テレビ朝日とは思えない番組作りをしていた。
    『TVタックル』は、保守はもちろん、左翼の啓蒙番組でもない。
    政治思想的なテーマを、面白ければ何でもすると言う態度の番組だ。
    西尾先生の発言カットは、それ程の左翼的詐欺テクニックあってのものじゃないだろう。

    ▽中国共産党の反日プロパガンダを嬉々として語る高野孟・・・。
    対して西尾先生、【うそ臭いなあ】と少年のようにニヤリとする。
    それは、映画『第三の男』で、隠れていたのだが知り合いに見つかってしまって苦笑いするオーソン・ウェルズを彷彿とさせた。
    茶目っ気が感じられる可愛い表情なのである。

    西尾先生、「自分の意見が通ってない」と不満爆発だ。
    この方、いつまでたっても「ガキ大将」だ・・・(怒られるかな^^;)。

    しかし、その【熱血】こそが、つくる会教科書の公立中学校での採択を可能にさせ(栃木・大田原地区)、また、船橋の図書館の保守的書籍廃棄処分事件の逆転勝訴に繋がったのだ。

    ここらで、更に更に、西尾先生に協力し、もっともっと踏ん張って、勝利(ビクトリー)を大勝利(トライアンフ)にしようぜえ!

  3. >ミッドナイト蘭君へ

    うん、そうですね。
    西尾先生は、「テレビはだめだねぇ、もう出ないよ」などと仰っていましたが、私も蘭君の意見に賛成。
    テレビの巨大な影響力を使わない手はない。

    ましてやテレビというものは、出たいから出られるというものではなくて、向こうから出ませんか?という誘いがなければ出られない。だったら、もし誘いがかかるなら、出たほうがよい。西尾先生、また誘われたら出てください。

    ネットではいろんな発言が記録されていて、いつでも引っ張り出せます。西尾先生の発言はともすると、一般人の常識の2年くらい先を預言者のように突っ走るのです。でも、あの時西尾先生が、ああ言っておられた・・・・というのは、ちゃんと残っていて、なるほど、あの時の意味はこういうことか・・・と分ることが多いのです。

    ビートたけしさんは、西尾先生の言葉を理解したと思います。

  4. 図書館の蔵書を勝手に廃棄した土橋悦子氏ですが、彼女の書いた童話絵本「ぬい針だんなとまち針おくさん」を、彼女の勤める船橋市立図書館が35冊も購入していることが蔵書検索で判明しました。

    http://www2.lib.city.funabashi.chiba.jp/cgi-bin/detail?biblioid=250183217&type=0&count=10&before=select

    確かに市立図書館が9ヵ所(移動図書館を含む)に分散しているとはいえ、同一の書籍を35冊も買うのは「通常行われていること」なのでしょうか。35冊の内訳ですが、中央図書館に8冊、北図書館に10冊も配本しています。さらに北図書館に配本された10冊は共同書庫や閉架書庫に収蔵されており、閲覧するには職員に申し出る必要があるとのこと。

    確かに、長年に渡って親しまれている定番の作品であれば複数購入しても不思議ではないでしょうが、本日検索した限りでは、この土橋氏の童話絵本35冊のうち、貸し出し中のものは0件、貸し出し予約も0件です。

  5.  船橋焚書事件の最高裁判決(つくる会事実上勝訴)、その前には栃木県大田原市での『新しい歴史教科書』の採択その他全国私立中学校での採択表明、つくる会の運気が上昇している感があります。この件に関する船橋や栃木の集会に参加した事が思い出されます。我が事のように嬉しいです。
     西尾先生のTVタックル出演については、ミッドナイト蘭さんや長谷川さんのご意見に賛同します。
     TVタックルを見た翌日に日録で西尾先生の文章を拝読したときは衝撃を受けましたが、逆に「日録」の意味・価値を再確認しました。13日のアクセス数が14000を超えたのは、やはりテレビの影響が大きく、その実情や真意を知りたいという欲求が高かったという表れでしょう。テレビの視聴者はテレビで全てが語られていない、と気付いているのです。
     「日録」は雑誌や著書より早く、西尾先生の日々の生の声を(文章で)伝えてくれるという意味・価値がありますが、映像や音声で伝え切れなかった(編集でカットされたのですが)事を補完する役割も持っているのだ、と認識しました。
     ミッドナイト蘭さんも仰っているように、音声と映像(サウンドとビジョン)の持つ説得力もあります。文章だけより会って話したら分かった、という事も多々あります。それはその人の持つ気迫や情熱が、受け手の魂に響いたということでしょう。
     なにより西尾先生ファンにとっては、魑魅魍魎を相手に先生が闘っているお姿を拝見出来るだけで、励ましになるのです。
    「先生があんなに頑張っていらっしゃるのだから、私も、」というように。
     長谷川さんの仰るように、ビートたけしさんは西尾先生の言葉を理解したと私も感じました(ビートたけしは、まともな事を言ったかな、と思うとはぐらかしますが、それは「お笑い」を生業としているからでしょう)。
     そういうわけで、お体を害さない程度にテレビ出演される事を期待している、西尾先生のファンの意見でした。

  6. >通りすがりさんへ(今度はHNでどうぞ)
    以前、教育委員であったときに、図書館館長も委員会に同席するので質問したことがあります。

    新聞でもちらと書いてあったことで、ベストセラーを複数冊(ふたけた)購入することについてですが、これは市民の要望があるから買うというのです。

    そこで、私はそれは違う、レンタルショップではないのだから、多量に同じ本を買う必要はないと言いました。本を買えないほど貧しくはない日本人の生活において、図書館とはなるべく多くの種類を集めることを目的とし、ベストセラーにおもねって、同じものを多量に収集するのはおかしいと思います。

  7. 放映の前に西尾さんが鎌倉にいらっしゃって講演されましたが、
    自分も会場にうかがいました。
    その節はお疲れさまでございました。
    休憩を挟みながらも三時間近くをお一人で語られて、
    内容は大変濃いものでした。
    自分はその体験の直後にテレビタックルを視聴しました。
    確かに講演で語られたテキストのカケラは使われているのですが、
    視聴者の感情を誘導する音楽が随所に流れ、
    西尾さんのテキストは恣意的に編集されていました。
    つまり娯楽番組の素材として一方的に使われました。
    これでは西尾さんはたまらないだろう、と思いました。
    そもそも西尾さんがテキストの編集権を奪われたという状態について、
    「テレビだから仕方がない」という現状肯定で済ませていいのでしょうか。
    この問題は、発言のフォローがインターネットできるとか、
    サイトのアクセスが増えたとか、そういうメリットで果たして帳消しできることなのかどうか。
    今後のテレビ出演について西尾さんが慎重に判断されることになっても、
    それはそれでご自分の言論にキチンと責任を持って大切にしていく態度の一つのあらわれとして、
    自分は尊重申し上げたいと思いました。
    ちなみに岡崎久彦さんの岡崎研究所のサイトに日本のテレビ批判の文章
    「まったく日本のテレビは!」が掲載されています。
    今回の問題を考える上で参考になるように思われます。

  8. [頑張れ! 松浦芳子杉並区議 <教科書戦争シリーズ・84>]

    ▼いささか旧聞であるが、栃木県・太田原教育学区での、「つくる会」教科書採択が決まった夜のことだ(7/13)。
    NHKニュースでは、しつこい、客観的報道めかした、つくる会教科書への「苦虫を噛み潰した」かのような表現が目立った。
    ザッピングでテレビを見ていたので、確証はないのだが、テレビ朝日『報道ステーション』では、そのニュースはなかったようだ。
    いつもなら「鬼の首を取ったかのような」報道を試みる朝日系列なのに、今回は沈黙したようだ。状況によっては、日和るつもりなのか?
    だが、TBS『筑紫哲也のニュース23』では、剥き出しの「反つくる会」姿勢で特集を組んできた。
    生粋の左翼活動家の、特有の顔と言動、その貧相で浅はかな田中豊子と言う人物を「普通の主婦」として、その草の根の反つくる会活動を長々と紹介していた。
    「私は、左翼でも共産党でもありませ~ん」と、教科書採択戦における<保守VS売国>の思想戦激化する杉並区の駅前でマイク演説していた。
    『ニュース23』での報道は、その言葉に裏打ちされたかのような「普通の主婦が、やむにやまれぬ思いで反つくる会に立ち上がった」かのような演出を施していた。
    しかし、何てことはない。
    この田中豊子、ネットでちょっと調べれば、こんなのが拾える。

    126 :名無しさん@6周年:2005/07/14(木) 03:04:20 ID:k3PAo0f40
     田中●子さん
    http://gazo05.chbox.jp/news-movie/src/1121268581134.avi
    杉並親の会 (筑紫23に出た自称普通の主婦が入ってる会)

    http://members.jcom.home.ne.jp/kyoukasyo/htm_05/profile.htm都議選決戦の地平を突破口に「つくる会」教科書絶対阻止せよ
    http://www.zenshin.org/
    http://blog.goo.ne.jp/toyoashihara_mizuho/e/2bca782293cc1a79b5a4a30c6375226a
    呼びかけ人から代表して小笠原恵子さん
    → 杉並区でこの都議会議員の支援者として名前が見えますが、このページのドメインみて腰抜けた(笑)。zenshin.orgってさ、中核派だよ、中核派。ここを見てもらうと分かるけども、中核派がこの活動の実体なんだね。この呼びかけ人を他にもググってみれば 色々出てくると思います。

    【中核派】と言えば、つくる会との絡みで言えば、つくる会事務所に対しての【放火テロ】で有名ですな・・・。

    ▼番組では、いちお、公平な番組作りを建前る為に、つくる会に好意的な「誇りある日本をつくる会」の杉並区議・松浦芳子さんがインタビューに答えていた(以下、発言引用は要旨。ビデオがないので記憶頼りなのです)。

    「自分の国に愛情をもてる教科書を先ず子どもたちには手渡したい。過去の【失敗】を責めずに温かく見守って欲しいものです」

    すると、番組の編集は、間髪入れずに、売国活動を続ける田中豊子の発言を挿入するのだ。

    「過去の【失敗】を美化してどうするのか。反省しないでどうするのか」

    どちらの発言にも、画面上にテロップが流れ、「失敗」と言う負の言葉が強調されている。
    つまり、この「失敗」と言う言葉を媒介に、視聴者はどちらかの言葉が正しいかを判断しろ、とTBSは言っている。

    太陽の下での、活動を好意的に描かれる自称・「普通の主婦」の女。
    薄暗いスタジオインタビューで、「失敗」の受容を訴える女性・・・。

    松浦芳子さんのイメージは劣勢となる。

    ▽この、自局の思想と反対勢力に対する者へのテレビ朝日やTBSのインタビューは、最近、こんなんばっかだ。
    最近では、『スーパーJチャンネル』で、「女帝論否定」発言をする八木秀次のインタビューを薄暗がりのスタジオインタビューで行なっていた。
    八木先生は、明朗健全・爽やかな外見を持つ。そんな<つくる会会長>を、少しでも暗色に塗り込めようとするテレビ朝日スタッフに苦笑した。

    ▼さて、しかし、私は、最近では、そう言った公正・中立めかした左翼メディアのイメージ操作には全く騙されなくなった。
    松浦芳子さんの発言には、もっと多くの削られた言葉が存在しているのがよく理解できた。

    故に、「頑張れ!」の意味を込めて、応援メールを送った。
    たった二行の内容であった。
    私もこうしてホームページを運用していると、メールは嬉しい。一言でも嬉しい。
    私は、松浦区議の行動に「一票」を投じる意味で、短いメールを送った。

    すると、やや長い返信を受け取った^^
    そこには、自分たちの側に不利なセリフだけを抜き取られて使われてしまった^^; と言うような口惜しさが記されていた。

    そんなことはないですよ^^ 松浦さん。
    <自分たちの側>は、あのようなイメージ操作では、もう惑わされはしないのです^^
    最近の左翼メディアのスローガンは【騙せる人は、騙し続ける】です。
    私はこうして文章をしたため、松浦さんは議員活動やテレビ出演を通し、少しでも左翼に「騙され続ける人々」に分かってもらう、という行動を続ければ良いのです。

    ▼7/11には、西尾幹二先生の『TVタックル!』出演があり、7/13には、松浦芳子区議の『ニュース23』出演があった。
    両者とも、テレビでの活動の「壁」を、あらためて経験している。
    私も、この二件を通し、深く、左翼による「テレビ編集」の問題点を考えさせられた。
    でも、二人とも、これで懲りずに、これからもテレビ出演を続けてください。

    PS・松浦区議は、悪法・人権擁護法案の反対活動にも精を出してくれています。
       応援しましょう^^
    (松浦芳子サイト)
       http://www4.ocn.ne.jp/~yoshikom/
                    (2005/7/19)

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