それでは、どういう仕組みでそのような上手なことをやっているのかというと、皆さんは新聞などで、なにかとご存知のことで、私もそんなに詳しいわけではないんですけれど、どういうことがやり方として行われているかを少しく考えてみたいと思います。
黒板はなくても、少し丁寧にことばで説明しますから分ると思います。新聞でも時々書いてありますが、郵便局を四つに分ける。
1.窓口ネットワーク会社
2.郵便事業会社
3.郵便貯金会社
4.郵便保険会社このほかに重要な会社が二つあるんですけど、まぁとにかく四つに分ける。窓口ネットワーク会社というのは、郵便局の窓口のことですね。これは誰にも分り易い。郵便事業会社というのは多分、運搬する仕事、郵便物を運搬していくという、いままでネットワークとして一つだったからうまく機能していたんですよ。お金もこっちで稼いでこっちで使ったりして、国の端っこまで郵便局があったわけです。それをばらばらにするというわけですから、郵便事業会社は郵政省ではなくなって、結局運輸省の仕事になります。運輸省ってのは国土交通省のことですね。つまり管轄がばらばらになっちゃうんですよ。そんなことをしたら、かえってコストがかかり、一度こわせば二度とこのネットワークは元に戻りませんよね。そんなこと分り切った話です。
つまり郵便局の窓口と、郵便を運ぶ会社、窓口ネットワーク会社と郵便事業会社。そのあと、郵便貯金会社、郵便保険会社、前者は郵貯、つまりお金を預かって保管する。郵便保険会社は簡保、簡易保険ですね。つまりこの四つのうち、お金をうんと持っているのは、最後の二つです。最初の方はお金を使うばっかりですよね。お金を使うばっかりですから、これを切り離したら、お金を使う一方のほうが貧乏になることはわかっていますよね。目に見えているんですよね、だからこっちから補うと言っているんですが、それは大嘘で、一兆円補うと言っているんですが、一兆円は二年ももたないと言われています、これを支えていくのに。ですから、意味がお分かりだと思いますが、お金のかゝる会社二つとがっぽりお金を貯めている会社二つが出来上がるわけです。
新しいこの法律によりますと、右のこの四つの会社を子会社とする持ち株会社というのがもう一つ作られるんです。持ち株会社というのを覚えておいてください。1、2、3、4とこれを全部子会社とする持ち株会社。この持ち株会社が巨額を蔵している四つのうちの二つ、3と4の株式を2007年から10年間で、すべて売却し、民営化するということが法律で明確に義務付けられている。持ち株会社にある3と4の株を売っちゃうということです。この株をNTTのときのように日本人は喜んで買うんじゃないかと思うわけです。
そうしてですね、持ち株会社は、その株を三分の一は国が保有するというのです。三分の一と書いてある。当地の議員さんが国会質疑で食らいついのは、この部分なんです。三分の一というのはおかしいじゃないか、と。51%じゃなきゃおかしいと。51%国が保有するというのならば、外資に狙われることはないわけです。議事録をインターネットでとったのがここにあります。竹中大臣に噛み付いています。
つまり三分の一ではですね、皆さん、危ないんですよ。51%にしておかなければ。もしくは20%以上は外資が買うことができないという条件をつけてもいい。20%というのは、これを超えると、買った側が株式会社の管理に参加する、20%超えると管理していいということになりますから、外国人には20%以上持たせないという特約を作ればそれでもいいんです。しかし当地の議員さんがその質問をしてもですね、竹中大臣はぬらりくらりと逃げましてね、やらないと言っているんですよ。まず議員さんは次のように言っている、はっきりと。
「10数年後に郵便貯金会社が完全民営化されるというわけでありますけれど、それで大臣に私が聞きたいのは、郵政民政化法案では今申し上げましたように、全株を処分する義務というのが課せられておりますけれど、体力が弱って価値が下ってくれば、長期信用銀行、長銀はご承知のように、アメリカに買われたのですが、長銀の例があるように、株を買い占めて手配してしまうということがあるかもしれないと私は考えております。」
「現に郵貯を民営化したニュージーランドの例がございますけれども、結局オーストラリアの資本に買い取られて、国営の金融企業がなくなって、わざわざニュージーランドポストが100%子会社のバンクを設立した例があるかと思います。このような外国の失敗例に学べば、郵貯銀行の株式については、一定の外資規制を設けることが必要ではないかと思います。」
外資規制というのは、外国人は何%以上は買えないという、さっき言った特約で、これは正しいんです。なぜならば、法律上規制が許される、いく種類かの会社が存在するからです。例えば電信電話会社、これは外国人が20%以上だったかな、買えないことになっているんです。あるいは放送会社、これに規制があることはこの間のフジテレビの騒ぎでみなさんもご存知のとおりです。それから航空会社、JALとか、ANAとかああいうところの株も国家が外国人にこれ以上売ってはいけないという規制がかけられているわけです。あたりまえじゃないですか、それは。だったとしたらば、郵便保険会社、郵便貯金会社、これにも規制があって当然だろうということを言ったら、竹中大臣は次のように平然と言ってのけているのでね。。
「外資等々の規制の問題でございますけれども、郵便貯金銀行、郵便保険会社におきましては双方の一般的な規制を活用しまして、それで敵対的買収に対する防衛策を講じることとしているところでございます」。
つまり商法の一般法でやると言っているんです。
「郵便貯金銀行、郵便保険会社に関する直接の外資規制は、ご指摘のように設けておりません。」
ぬけぬけと言っているんです。つまり直接のというのは、さっき言ったように航空会社とか、電話会社とか、放送会社の例のように、国が規制をすることをやらないと言っているんです。平気のへいざでやらないと言っているんです。なぜでしょうか。要するに外国に売ることを目的にしているからに外ならないからなんです。
51%以上は売らないということにするか、もしくは外資規制、外国人には20%以上は持たせないということにするか、どっちかの規制をする必要があると思います。ところが、どちらもやらないんですよ。やらないというのは臭いじゃないですか。まずそこで我々の虎の子、大事な大事なお金をですね、アメリカに売り飛ばすことを予定しているからではないかと、我々国民が猜疑心を持つのは当然じゃないですか。
議会でこれだけ問題になるんだから。他の議員も4人くらいがこのことで噛み付いています。民主党も、共産党も、自民党もみんな言っています。それに小泉さんも竹中さんもちゃんと答えないし、説明しない、説明しないで小泉さんは何を言うかというと、民営化は正しい、民に出来ることをなんで官にやらせる必要があるのか、そんなことばをくりかえし、くりかえし言うばかりで、いつも同じことばの堂々めぐりでございまして、真面目にこうした疑問に答えることはただの一度もないんですよ。
浅学のきわみでよくわからなくて恥ずかしいんですが、「外資が郵政事業を支配するとなぜいけないのか」
を誰か説明願えますかね?
(1)のトラックバックにもしましたが、お説のとおり、諸外国の郵政民営化にあたって、株まで売った例は少ない。ニュージーランドのことはよくわかりませんが、民営化・一部私有化されたドイツの郵便銀行も63%は政府(郵政省)が所有しているし、51%以上の所有が法律で義務づけられてます。しかも、ドイツの郵便局は郵便事業が主で、貯金は少ないのです。(現在たった18兆円)実際に日本の郵便貯金に相当するのは、地方自治体が運営する公営の貯蓄銀行(129兆円)で、これはまったく民営化されていないし、その予定もない。ドイツは日本とちがって地方分権だから、財源となる公営の貯金銀行は地方政府の管轄なんです。
つまり、こういう内実の違いを言わないで、「民営化」とか「郵便局」という言葉のつながりだけで、「外国の郵便局も民営化している」というのはウソなんです。完全な詐欺です。
実際には「ドイツの公的貯金はまったく民営化されていない」のです。アメリカもされていません。
私も外資が郵便貯金を支配すると、漠然とは危ないのなという感じがしますが、何故危ないのかはっきりとは分かりません。
(1)どなたか抽象的な理論や民営化といいながら外国も民営化していないということでなく、具体例を上げて説明していただけないでしょうか。
(2)また、郵貯を獲得した外資がそのような問題行動をしたとしても、それは完全に合法的行為になり何ら規制できないものなのでしょうか。
(3)それから既に外資に買われた銀行がありますが、それらは何か問題行動を起しているのでしょうか。
宜しくお願いします。
先進国では、ハゲタカファンドも今まで、そこまでひどいことはしてこなかった。
ところが、あの東南アジアの金融危機の時には、アメリカやIMFが、東南アジアの国に金融自由化を押し付け、アメリカのハゲタカファンドが、東南アジアの銀行などを買い占めて、資本占領してしまった。そこでうまい汁を吸うだけ吸った後、通貨が暴落するときには、暴落によりまた儲けようとし、また短期資本は皆、東南アジアから逃げ出して、東南アジアの国民は皆、塗炭の苦しみを味わった。そして、復興もIMFに支配されるはめになり、国益と言うのは、完全に無視されてしまった。
多国籍企業が信じられるなんて、そこまで悪いことはしないだろうなんて、甘すぎまよ。国益を忘れた日本国民の行く末は、あの東南アジアの危機の再現になるかもしれませんね。
国益を重視すべきです。国内企業を優先し、国益を守る企業を育てましょう。
M78さんの話はぜんぜん答えになってないです。
企業は単に利益を求めて行動するだけで、その結果、国がどうなろうと知ったことじゃない。これは内国企業だろうが外国企業だろうがまったく同じです。
外資だから日本を陥れようとかい、内国資本だから日本に貢献しようとかいう考えはないんです。
>外資だから日本を陥れようとかい、内国資本だから日本に貢献しよ>うとかいう考えはないんです。
このやうに断言される根拠はどこにあるのでせうか?
Inoueさんがさういふ方だといふことはよくわかりますが。
日本を陥れようとか、内国資本だから日本に貢献しようとかいふ考への人は存在しますから、企業は人の集合体ですし、そのやうな断言は間違ってをりますよ。
浅学者の特権的断言で徒に混乱を招かず、浅学であるご自覚があるのなら、まづはご自分の力でよくお調べになることです。
企業とは儲ければいいと言うのが、昨今の若者の間違った考え方だ。
日本というインフラのおかげで、企業が発展できたことを忘れ、自分だけでここまで大きくなったと思い込む。まさしく、今の若者の、自分と社会の間の傲慢さと同じ考えを、企業にも持ち込んでいる。
企業とは、顧客の役に立ち、社員の給料をちゃんと払い、企業の存在する社会に貢献して、初めて存在することが許されるものである。
国益はどうでもいい、儲けるのが会社だというなら、日本にそんな会社はいらない。出て行ってくれ。
こちらのコメントでした。間違ったところにも、入れてしまいました。すいません。
今度の騒ぎで本当に語学ができたらなあ・・・と思いました。
インターネットに接続しているんだから、山のように本当の情報も嘘の情報も見えているのに、手にすることができないんです。
さて、海外の企業が日本の郵貯銀行を支配すると困った事が起こるか?との質問ですが。
有力な援軍もないようですし、一人の生活人として主婦として、どのように理解しているか説明したいと思います。
私が理解するところではお百姓さんが自分の田んぼから稲ができていないのに水を抜くかどうかってイメージですけれど。
人の田んぼから、水を盗む人は居ても、自分の田んぼの水をぬく人は居ないでしょ?
海外の企業は、日本の金融市場でお金の価値が下がって大インフレ(お金が紙の様になってしまうこと)になっても気にしないで
しょう?自分が起こすインフレの前には日本の資産を売って海外のお金にしていればいいんですもの。
日本の資産の価値が下がっても、日本の預金者がお金を大量に引き出そうとして取り付け騒ぎになっても自殺者がいくらでようと
自分の所じゃないんです。
一方日本の企業は違います。日常的な儲けは日本の資産から出ているのですから。社員も(違うかもしれないけれど)日本人だし
多量の不動産も日本にあります。もちろんお得意様も日本(だけではないけれど)に居ます。
日本の企業がそれをすると、自分の会社が潰れます。
日本の国債を沢山持つ郵貯銀行(できない事を祈っているけれど)が海外の資本に支配されたら上記のような行いをすることが可
能になります。
それをネタに脅されたら、今の政府では簡単にポストハーベストたっぷりの農作物の輸入も、狂牛病の牛も、工業品も輸入自由化もなると思いますよ。流通市場が栄えたらそれだけ日本の為になるんだともろ手をふって賛成する人も出てくるのかもしれない。
もちろん、日本の企業がしないという保証はありません。倒産させる目的でちびっちゃい会社を作ってその会社に買収をさせると
いう可能性はあります。だから、「海外資産の20%(国内には日本国債以外何百兆もの値段の金融商品ってないものね。)を持
ってはならない」とか「三位一体(郵便、郵貯、簡保)の民営化」とか日本の国を守るために努力している政治家が造反組と呼ば
れているんです。
国会議事録を読めば造反組といわれた政治家だけではなく、沢山の議員さんが反対していたことが分かりますよ。
「郵政民営化に関する特別委員会」
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/162/0146/main.html
具体的に現実に起きた事、起こっている事をお知りになりたければ
「副島隆彦の学問道場」というHPがありますよ
http://www.snsi-j.jp/boyakif/wd200508.html#1401
このページでは「新生銀行」の資金を使って海外で作られた民間銀行が何を行おうとしているのか?とか色々書かれています。
副島先生は本業ですから。そちらのページで同じ質問をなさったら如何でしょうか?
ちびが寝たのでゆっくりネットできるようになりました。
Watanabeさん M78さん すみません。
9月5日になんて答えようかずっと考えていたもので。頼もしい援軍が現れていることに気づきませんでした。お許しくださいませ。
「郵政民営化に関する特別委員会」
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/162/0146/main.html
「副島隆彦の学問道場」
http://www.snsi-j.jp/boyakif/wd200508.html#1401
>自分が起こすインフレの前には日本の資産を売って海外のお金にしていればいいんですもの。
これはまた随分とおかしな考えですね。
たかだか一企業が、どうして一国の通貨価値を上げ下げできるというのでしょうか?物価上昇率や為替を操作できるんだったら、みんな大もうけしています。
金融商品の価格操作はできないし(一部の株では可能だが法律で禁止されている)というのは常識化と思いますが。
依然として、誰も「外資だったらこんな問題が出る」という事例を出さないんですね。
>Inoueさん
新生銀行の一件をご存知ですか?
中国=中共といふ隣国をご存知ですか?
プラザ合意をご存知ですか?
クリントン政権時代のことはご記憶に新しいですよね?
私としては、余計な体力を使ひたくないのです。
あなたは、一方で浅学であると謙遜しながら、西尾先生に向かっては無知だと言ひ放つ。
それは、日本国を憂ふ者ではなく、エゴイストであるといふことです。
したがつて、このブログにはふさはしくない、問題はInoueさんの内面にあります。
これ以上、何も言ふことはありません。勉強して下さい。
アメリカの多国籍企業一社で、発展途上国なら、どうとでもできるくらいの資金はある。日本となると難しいが、何社かで共謀すればできないことではない。
アメリカの多国籍企業が、儲けるために、東南アジアや中南米で、経済危機を引き起こしたことを知らないのであれば、確かに浅学であり、聞く耳を持たないのであれば、傲慢なのであろう。東南アジアと中南米の危機に関して、詳しく書いた本を読んでから、また投稿すべきである。
>新生銀行の一件をご存知ですか?
リップルウッドに買収されましたが、それがなにか?
>中国=中共といふ隣国をご存知ですか?
中国はIBMのノートPC部門を買収しましたが、それが何か問題が出ましたか?
>プラザ合意をご存知ですか?
為替政策を話し合っただけのことじゃありませんか。決して特定の国が為替政策を勝手に動かしたんじゃありません。WW2終了直後ならともかく、現在では米国といえども、他国との合意なしには何もできないのです。
>クリントン政権時代のことはご記憶に新しいですよね?
クリントンの何を指しているのでしょう。
経済を、政治を、あらかじめ決めたシナリオで動かすことはできません。良い悪いではなく不可能なのです。
Inoueさん・・・勘弁して・・・
タメの議論は疲れますだ・・・
リップルウッドは前にここに引用したHEATさんの言説
残りはここでの議論そのまま転載
今のやり方で郵政民営化したら、官から民どころかその金は、日本国内の経済循環から外れる危険性が大でしょうが・・・
で・・・すでに外資による問題は出てますし、今度のがそれの大幅拡大ってわかるでしょう。
すいません、やっぱ寝起きでボケてました。
ここにも訂正を・・・
外為特会の介入資金枠は2003年度末に79兆円だったんですが、巨額介入で残り少なくなったため、2004年度の当初予算で100兆どころか140兆円に増やされてます。
で・・・ついでに。
我が国の金がドル建て資産に振り替えられちまって、もう日本国内の経済循環には入ってこないって言いましたが、利益が出るならいいじやん、なんて突っ込まれる前に・・・
こんなくだらんオペレーションの結果、我が国の2003年末の外貨準備は8266億ドルと一年間で3000億ドル以上も増えてるんですが・・・
これって世界一の外貨準備です。中国の外貨準備金が巨大になったって言っても4030億ドルです。倍以上の開きがある。
で、実質上アメリカ国債に固定されてしまっているこの巨額の外貨準備は、日本がアメリカ様に差し出した「日米基軸」を示すための冥加金ってわけです。
結果、この巨額の為替介入は、二重、三重の意味で日本へのデフレ圧力となってくるという恐ろしい話。
それじゃ、この外為特会の収支はどうなってるのかと言いますと・・・
上で言ったように、外為特会の介入資金枠は140兆円に増やされてます。
一方、国の長期債務残高は2005年度末に当初予算のように602兆円と見込むと、為替介入関連の政府債務はその1/4まで接近する可能性があるわけです。
これだけ考えても、米・ドル体制とつき合っていて日本の財政がもつはずがないんですが、まだ続きがあります。
外為特会は2001年度に2.2兆円の運用益を上げたとされてます。
財務省の説明によると、1ドル=360円時代からの運用益は26兆円で、そのうち15兆円を一般会計に繰り入れ、11兆円の積立金があるってことです。
でも、隠してる?話があります。
運用益を出す一方で含み損があるんです。やつらの事前試算ではその金額は2004年3月末に1ドル=115円として8兆円。
でも、実際には105円程度だったので14.5兆円程度に膨れ上がっていたはず。
これでは外為特会は債務超過に陥っていたことになります。
(根拠の数字はこの試算を行った、みずほ証券による。『日本経済新聞』2004年3月5日付)
で、「債務超過」を避ける狙いもあってか、2004年3月末にかけて財務省と日銀は1ドル=115円ラインへの「押し下げ介入」を試みたんですが、結局あっという間に押し戻されちまいました。
こうして日銀の2003年上期決算は31年半ぶりの赤字となりました。円高による保有米国債の目減りも大きな要因ではあります。今後も為替差損による目減りは決算の足を引っ張るでしょう。
なんと自己資本比率は8%を割るんで、民間銀行だったらBIS規制で国際業務ができないという水準です。
これは外為特会の含み損と同根(介入でドル安をくい止められなかった)の問題といっていいです。
こんなふざけた介入の功罪を我々はもっと問うべきです。
介入が金融市場や金融政策にもたらすひずみも、目に余るものになってきた。
日銀当座預金は平均残高が2004年3月、33兆円にまで積み上がってます。
で・・・景気が良くなっても、どうやらこれを修正する気はまったくないみたいで・・・
てことで、郵政民営化なんかでこれやあれやをごまかすなと。
郵政民営化はほうっておけば小さな問題、
しかし、あの法案でやらせたら、我が国の根幹に関わる大問題、国家存亡の危機だと思ってます。
チャンネル桜と同じ事をここにも書いておこう
ちょっと本題から外れますが
私の今の思いは・・・
・こんな形で郵政民営化を進める事が危険であること。
・今の状態を招いている小泉さんに政権は託せない。
・また、そんな小泉さんを諌める事のできない側近の怯懦とメディアに踊らされた国民の熱狂には堪えられない。
これだけです。
ここでもまた、旗幟を鮮明にしておきますと・・・
私は国民に与えられた唯一の機会である投票という行動において、自民党=保守という心理的呪縛にとらわれず、戦略的思考を持って是々非々で判断しようと思っています。
ここにヒトラーの話が出ていますが、ヒトラーもまた、民主的手段でもって選ばれたことが気にかかります。
http://nishio.main.jp/blog/archives/2005/08/post_206.html
また、現在の予想では自民の圧倒的勝利が予想されています。できれば自公に240議席を超えて欲しくはありません。
要するに、小泉さんに総裁任期をこれ以上延長してもらいたくなく、腐ってしまった自民党の諸氏に頭を冷やしてもらいたいのです。
http://tech.ciao.jp/yosou.html
熱狂的自民党信者の方には私の行動が民主に与しているのではないかと訝る人もいますが、誰に何を言われようと小泉・竹中コンビ、そして本来の役人天国にいる高級官僚の暴走を、それがたとえ蟷螂の斧であったとしても阻む姿勢は曲げません。
多分ありえない話だとは思いますが、自公と民主が半々になって政界再編が起こっても、その方がよいと思います。
有数の保守論客である遠藤先生がこのようにおっしゃっています。
http://blog.so-net.ne.jp/endoh-opinion/2005-09-07
さすが先生、お説ごもっとも。
ただし、私は言いたい。
岡田氏の「未熟」は政権を取れる可能性はほとんどないでしょうが、小泉氏の「危険」は非常に可能性が高い。(総裁任期の延長までが悩みの種となります)
私自身が連帯責任を取ることなどやぶさかではないが、このような不可逆性の道を選択しては、子孫に対して責任が取れません。
自分が逆立ちしても取れない責任を取ろうとするのは私にとっては無責任となります。
不幸にも自公が過半数を取ってしまったならば、再度の郵政法案の通過を、参議院の鴻池先生をはじめとする方に阻止していただきたいし、民主の議員の諸氏には自公に個別に引きずり込まれて欲しくない。
また、法案は3年ごとの見直しが盛り込まれていますので、ふざけた改革路線を継承しない自民党総裁に後をついで欲しいとの思いもあります。
ついでに清和会=森派はもうたくさんです。
(小泉政権が継続して、刺客が全部受かったら、森派が最大派閥になってしまいます。しかも猪口が外務大臣などということになれば獅子身中の虫を閣内に入れることになります)
安倍さんでなく、福田さんが出てきたら、それこそ目も当てられません。
とにかく、あきらめません。
こんなリスキーな法案をなんとかするまでは。
小泉・竹中の影が消えるまで戦います。
ちなみに、小泉さんはひょっとするともっと頭の良い誰かにうまく乗せられているのではとは思いますが、それが誰かなど考えても詮無いことです。