国家崩壊の感覚(二)

 首相の国会演説が「国民」を強調したのはまさに偶然ではない。今度の選挙で民族保守派の議員が多数切り捨てられたことにも必然性がある。この国は恐ろしい勢いで異質の相へ突入しつつある。今まで知られていない、奇妙な国に変貌しつつある。

 それが何処を目指し、行き着く先が何であるかは誰にも分らない。けれども目の前にあるいろいろなものがどんどん壊れていくことに近づく激震が表徴されている。

 たまたま目の前に3冊の新刊の本がある。歌川令三『新聞がなくなる日』(草思社)の表紙には、紙の新聞、宅配の大新聞が消えるのはもはや時間の問題だ、と書かれてある。田原茂行『巨大NHKがなくなる』(草思社)の帯には、肥大化と慢心、事件は起こるべくして起こった、とある。

 NHKの問題というより、テレビというメディアの限界がはっきり意識されだしている。私自身、新聞をあまり読まないし、テレビも見ない。信用していないからである。

 情報の発信元に信頼性がなくなり、情報が拡散し、もやをかぶったように不明になるということは、世界像がもはやわれわれの目に捉えがたくなっていることを意味する。いつの時代にも、自己をとり巻く世界像の崩壊は情報への不信から始まる。

 「大本営発表」は戦争末期に甚だしくなったことを思い出していただきたい。これは意図や策謀ではなく、国家の中枢にいた指導者にも時代がつかめなくなったのである。今の日本の政府や官僚も、本当はどうしてよいか分らなくなっている。

 3冊目の本は浅井隆『最後の2年』(第二海援隊)である。背文字には「2007年からはじまる国家破産時代をどう生き残るか」とあり、帯には「いよいよ財務省内部に預金封鎖特別研究チームが発足し、ハイパーインフレを切望する声も。」

 以上3冊はいずれも2005年9月刊、まさに最新刊で、3冊目は「経済大国」といわれてきたわれわれの国のシステムそのものの瓦解を予告している。この手の威しの本は世に多い、と思う人は、著名な経済学者の中谷巌氏の『プロになるための経済学的思考法』(日本経済新聞社 2005年5月刊)を読むがいい。その第2章にも同じことが書かれてある。

 私は国家は自分を守ってくれるものだとまだ漠然と信じていたし、これからも信じたいのだが、どうもそうではないらしい。「崩壊」は今までは文学的レトリックだったが、これからは現実のテーマである。

 私は不図、最晩年をドイツに亡命する自分を空想した。3冊目の本がニュージーランドへの移住を日本人に奨めているからである。これを読んだとき、氷原を歩いていていきなり足許に大きな裂け目が出来たような眩暈を覚えた。

 小泉氏は自民党を壊したのではなく、国家を壊したのかもしれない。今月号の私の評論「ハイジャックされた漂流国家・日本」(正論)と「郵貯解体は財政破綻・ハイパーインフレへの道だ」(諸君!)は、私のこの、国家と国民が崩壊していく眩暈の感覚に表現を与えたものだといっていい。

「国家崩壊の感覚(二)」への7件のフィードバック

  1. ちょっと余計な感想を。 つまらないところですが、一応読者の注意を喚起しておきます。

    浅井隆氏は、「NTTが核攻撃される日」「アメリカの罠」までは素晴らしい本を書いておりました。 また「日本発世界大恐慌」あたりも良い予測本です。 しかし、1996年以降の本はほぼ「狼少年」に終わっています。 それが10年もつづいているのです。
    だから今度も違うといいたいわけではありません。
    経済社会の基本的理解がヘンだから外すんだと私は思っています。
    浅井隆氏が執拗に日本国債暴落を警告し続けた1990年代後半に、国際トレーダーの藤巻健史氏は国債を買いまくって巨大な利益を出しました。どっちが正しいかは明らかです。

    ニュージーランドの不動産とイギリス系ファンドは、長年の商売であることにも注意すべきです(だから悪いというわけではなく、たいへん良いことかもしれません。 ただし「予測への影響」は考慮するべきです)。

    それから浅井氏の「バブル」に関する理解は、チューリップ相場、南海泡沫事件、ローの銀行詐欺事件を含めて、「巨大金融詐欺」という歴史的観点を決定的に欠いており、私はその点でも評価できません。

    注意喚起のためにあえて批判を書きましたが、最初にあげた二冊は金字塔であると改めて強調します。
    こういう本を一冊かければ、ジャーナリスト冥利につきるというものです。

  2. ちょっと私も乱入。
    本日、ある人に言われて「最後の2年」をざっと眺めてみました。
    ・・・めまいがしました。
    その荒唐無稽さに。

    プロローグでいきなり、

    経済財政諮問会議が「最悪の場合、長期金利が6-7%」跳ね上がるかもしれない」というレポートを2005年1月に出している。

    として、そこから

    恐らくあなたの財産は10-20年かけてほとんど消えてしまうことだろう。

    と書き出しています。
    はぁ?と思って奥付のプロフィールを見ると早稲田政経卒・・・その後毎日・・・って、ジャーナリストじゃん、ただの・・・で、やっぱ早稲田かよ、まったく・・・って感じです。
    教科書的に長期金利上昇のデメリットを説くのは結構ですが、デフレ圧力の低下や景気の回復を伴うものであるならば、景気回復の妨げにならないと思いますが。今週号のエコノミストなんかも読んでみてください。
    で・・・家計部門全体では借り入れより預貯金の方が多いので、金利の上昇は負担増よりは利子収入の増加に働くはずですが。変動金利制の短期のローン組んでる人は知りませんが。
    問題は、金融「市場」(また市場だ・・・竹中の好きな)が先読みして、デフレの脱却の実現前に大幅な長期金利の上昇が起こってしまうとキャピタルロスは起こります。ただ、そんなのは金利上昇のリスクヘッジをしてなかった企業のそれこそ「自己責任」です。
    ただ、これを読んでる限りではタメの議論にしか見えませんが。
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2005/

    で、「2007年が国家破綻元年」で「揺らぐ円の信用」として、日銀の自己資本比率が低下してるんで、BISで考えると「民間」だったら「危ない銀行」のレッテルが貼られているところである云々・・・

    バカですか?この浅井って人は・・・
    何%とかいう数字はあくまでも結果論で、日銀資産の健全性を決定的に左右する指標なんかじゃないはずです。
    ドイツのブンデスバンクはどうだったんでしょうか?・・・と、書こうと思ったら、このブログのリンクに窪園さんの「本石町日記」がリンク先にあるので引用します。
    中央銀行の自己資本比率論=数字自体は結果論ではないのか

    結論として私が思うのは、タイトルに掲げたように、何%とかいう数字はあくまでも結果的にそうなったものであり、日銀資産の健全性を決定的に左右する指標ではないような気がする。もちろん、世間的には「自己資本比率」は健全性を表す一つの指標との認識が浸透しているのは事実で、日銀として気にしないよりは気にした方がいいとは思うが、しょせんはその程度で、強くこだわる必要はないのではないか。
     管理通貨制度における通貨の信用は、金本位制のように確固たる裏づけはなく、まさに中央銀行に対する信認が通貨価値を裏付ける。やや極論だが、日銀に対する信認が確固たるものであれば、自己資本比率などどうでもいいのではかろうか。人々は日々お金を使うとき、日銀の自己資本比率を気にしているのか。そうではないだろう。ここで具体例を挙げると、かつてブンデスバンクは為替変動の影響で外貨資産に多額の含み損が発生し、一時債務超過になったことがあるやに聞く。では、それでドイツ国民はマルクを見限ったのか、と言えばそうではない。
     日銀は優先順位としてまずやらないといけないことがある。金融政策しかり、最後の貸し手機能(LLR)の発動しかり。自己資本比率を求める際の分母は確か銀行券残高だったはず(違ったらご指摘を)。この銀行券残高の動きをそもそも日銀はコントロールできないという立場にある。日銀は以前に比べて国債買いきりを増やし、金融政策運営にはイールドカーブをフラット化させる時間軸効果を取り入れている。いずれも自ら金利収入(シニョリッジ)を押し下げる要因であり、そうした中でドル安が進行して保有外貨資産に多額の含み損が発生したらどうするのか。そして銀行券残高がたまたま膨らんでいたら、どうするのか。
     ここで自己資本比率の維持を優先するなら、券の発行をやらないとか、収入を増やして内部留保に回すために時間軸効果を放棄するとか、国債の売り切りオペをやるとか、為替リスクのある外貨資産を売り払うとか、本末転倒の事態が起きるだろう。

    ほかにもいくらでも「ブンデスバンク 債務超過」でググれば、いろいろと出てくるはずです。

    このように、いろいろと暗い話が出てきて・・・じゃ、どうすりゃいいの?ってことで、最後に資産ポートフォリオの分散と海外ファンドでの運用を進めています。

    実はこの人「ロイヤル投資クラブ」の主宰なんですよ。
    で・・・お勧めがニュージーランド?

    ・・・確かに資源国通貨と言えなくもないですが、モロにアジア経済の影響を受ける国です。今はまだ、時期尚早。
    中国経済が2008年のオリンピック後に落ち込んだりしたら、思いっきり影響受けます。やるんなら、その後に底で買うべき。
    というか、アジア経済自体がアメリカ経済に依存しすぎてるんで今はダメ。

    最後に
    別に西尾先生をけなしてませんので、念のため。
    で、浅井隆さんが反論あるなら受けてたちます。
    (変な人のタメの議論はお断り)
    こっちは経済学者じゃないけれど、すくなくとも浅井さんよりゃ実務経験ありますから。

    読み物としては面白いんでしょうけど・・・おんなじような本出しすぎ。
    ついでに・・・ウォルフレンに、クルーグマン、グレゴリー・クラークもくそ食らえ。毛唐に何がわかるもんかと。

    財政が危機的状態にあることは認めます。
    ただし、だからといってさまざまな破綻本の著者が言うように、日本を見捨てろというのは認められない。

    あまりにも、小泉マンセーのボンクラが多いんで、見捨てたくなる気はわかりますが。

  3. 自分のブログのエントリに書いて、舌足らずだとクレームついたんで補足です。

    浅井さん、こんなことも言ってます。
    「日本国はすでに破綻している」で
    国・地方の借金、政府短期証券含めれば1000兆円超に
    って記事引いて、それにつづいて・・・

    ここで恐ろしいのは、これが加速度的に増加していることである。今はまだ何とか現状を維持しているが、日本国政府にこの借金を返済する力はないということは(大変残念だが)断言できる。

    そして、京大教授で元大蔵官僚の吉田和男さんの意見引いて・・・

    「今日の政府財務はもうすでに解決不可能な状況になっており、いかに問題を少なくするかというアプローチをとらざるを得ない。(吉田-2001年11/17 日経新聞「やさしい経済学」より)」つまり、日本を代表する財政学者が、もはや日本の財政は債権不可能とはっきり断言しているのだ。

    はあ・・・この人って・・・竹中と仲良しで・・・「だから改革が必要」って人ですよね
    で、「政府支出は純粋に消費であり、生産力を増強することはない」・・・なんていう仮定の上に議論を展開していて・・・官(政府)による投資はすべて無駄なんていう考え方の人だったはず。
    政府支出が全て無駄ですかそうですか。
    政府支出の半分くらいは「公的資本形成」としてGDP統計に計上されてるはずなんですけど。

    浅井さん自身による論理展開がなくて、引用ばっかだったんで俎上にあげさせてもらいました・・・

    で、次に「100年返済でも返せない」なんていうシミュレーションして、江戸幕府末期と引き比べるに至っては・・・もう、なんだかなあと・・・

    ここでドーマーの定理とかもちだすのはめんどくさいんで、簡単に、乱暴に説明。

    国債の金利より成長率(GDPの増え方)の方が上回っている時には、国家の財政は永遠に破綻しない

    以上です。

    というと、誤解を招くので・・・ここでも見てください。
    http://blog.livedoor.jp/sheep0713/archives/7904578.html

    要するに、借金が増えつづけるのはまずいけど、無理やりゼロにする必要があるのか?他のマイナス要因を無視してまでってことです。

    ま、こいつは諸刃の刃になりかねないんで・・・あんまり説明したくない。

    ただ、ひとつ言っておきたいのは、人間の寿命は有限なんで借金の「返済期限」というのがありますが、国は基本的には無限の期間存在することができるわけですから-現在もかなりそういった状況にあるわけですけれども-いわゆる借換債を発行することによって、将来に債務を先送りすることは可能です。

    先送りというと、すぐに「次世代に借金を残すな」とか「世代間の不公平」なんて言い出す人がいるけど、ちょっと待ってほしい。

    つまり、財政赤字を出して、出たお金は必ず国債、あるいは地方債を持っている人に償還されるわけで、その時点で言えば負担は現実的にかかってない。
    国債を最初に買った人と、それから最後に国債を償還する時に持っている人との間で世代が違うということになると、その時点その時点で政府は常に再分配をしているわけで、政府から見れば、財源を調達する限りにおいて何の負担もないわけです。
    その国債を持っている側から見ると、最初に国債を持っている人と、それから将来その国債の償還のために、税金を納める人が違う場合には、そこで異なる時点間を、政府が再分配政策をしているという形になります。
    だから、年金なんかで言う世代間負担の不公平とは、ちと違うはず。

    バロー=リカードの中立命題が成立する条件云々なんてのは、ここではうっちゃっておきます。

    ちなみに中谷厳さんって・・・「痛快!経済学」で思いっきりひきました。順序は逆ですけど、「eエコノミーの衝撃」で脱力。
    そりゃ、偉大なる経済「学者」さんなんでしょうけど、もうモロに構造改革派なんですよ、竹中とおんなじ。

    で、クルーグマンみたいに、インタゲ(インフレ・ターゲット)の導入とかの具体的な提言があるわけでもないし、構造改革の断行なんてのは、確かに提言といや提言なんでしょうけど、クルーグマン曰くの、それは極めて先に実現されるかもしれない「長期的な目標」であって、現在の状況に対する具体的な提案ではないってことです。

    構造改革をが不可欠といっても、それがデフレを加速するんだったら、一体ぜんたいなんのことやら・・・

    で、この人は尊敬する盛田さんのソニーをぐちゃぐちゃにした出井によけいなこと吹き込んでたりするんで・・・評価の対象外です。

    はっきり言ってこれから心配すべきは国家破綻より国による我々の資産の没収だと思います、徴税という名を借りた。
    結果の平等とか、富の再分配なんてくそくらえです、社民党じゃあるまいし。
    キャピタル・フライトを願ってるのか、小泉たちは・・・それこそ国家破綻の道なのに。

    批判はいいから対案を出せ、なんていう聞きなれた突っ込みが入る前に・・・
    私、積極財政派です
    http://www.tek.co.jp/p/index.html
    対案はここに・・・

    ま、小泉ボンクラーズのおかげで議員の賛同者が軒並み悲惨な目にあった会ではありますが・・・

  4. てっくさーん。 私ぐらいの批判で止めておきなさいよ(笑)。 彼はジャーナリストなんだから。 クルーグマン氏と並べてはいけません。 「アメリカの罠」は読んで下さいね。 私はこれだけでも浅井氏を高く評価します。

    批判するなら、ポール・サミュエルソン、マンキュー、スティグリッツの教科書を批判して下さい。

  5. 真名さん、どうも

    私がクルーグマンと引き比べて批判したのは中谷さんですが・・・

    で、浅井さんの許せないのは、結局はわが国の国家財政に対してはあきらめて・・・結論としてはファンドに投資しろと。

    フィナンシャル・リテラシーの低いわが国の国民にファンド・・・コンピュータによる先物ファンドだって?
    しかも、ニュージーランド・・・
    利率がいいのは経済的に弱い国って証拠です。
    利率を高くしないと投資してもらえないから高いだけ、だって弱小国の通貨だし。

    コンピュータによる先物分散ファンド>海外の銀行口座>円資産

    なんていう図式見たときにゃ、殺意が・・・

    ファンドなんて、所詮は結果論でしか見れません。実績は将来を保証するもんじゃない。

    結果的に、積極的に投資しようとすればするほど、「プロ」の領域に入っていくわけです。
    で、入ってくる情報はと言うと、プロと同じなんて質・量ともに望むべくもない。

    大体、普通の素人さんが24時間市場をチェックできるわけがないのに・・・ためしにやってみればいい、細切れにしか寝れない生活を。
    で、一瞬で勝負かける根性もないはず。

    だから私は流行のデイトレなんてのが嫌い。小商いの素人がアクセスだけ増やしてサーバーに負担かけるし。

    十分にお金があるなら、元本保証のプライベートバンクに預けりゃ済むこと。(格付け要チェック)
    後は寝て待ってるだけで利息がついてくる。「投資」がしたけりゃプロにまかせてボンドを組めばいい。

    何がムカつくかって、本を売って脅しておいて、最後に「私のところで投資をどうぞ」なんてのが一番許せん。

    そういう意味では増田俊男なんて過去の人も論外。
    http://groups.msn.com/in4ipor6v0loag9tsem1ask8n7/page63.msnw

    大体、憂国を売り物にして、胡散臭い経済論振りかざして、自分だけ金稼ごうなんてのは非国民。

    竹中平蔵、浅井隆、増田俊男・・・枚挙に暇がない。
    中でも竹中は規模が違って国ごとファンドに持っていこうとしてる・・・

    そういう意味ではおんなじ破綻論でも副島さんの方がマシかも。
    彼も最近は巻末にファンド載せてますけどね・・・
    償還元本100%保証以外は手を出すなと言いたい。

    いいじゃない、別に最初は数%の低い利息でも。
    資産が100万ドル超えたなら元本保証で運用実績10%超える銀行ありますから。資産ポートフォリオの分散なんて、プロにまかせりゃいいのよ。
    なんで、資産運用をジャーナリストごときに聞かなきゃいけないの。

    日本国民はバクチ打ちになっちゃダメダメ

    ただ、この浅井さんの

    恐らくあなたの財産は10-20年かけてほとんど消えてしまうことだろう。

    というのは眉唾としても
    3~5年で半分くらいになるかもしれないね、場合によっては・・・
    でもねそれが「民意」なんだからしょうがない。

    あら・・・真名さんへの返答のつもりが・・・・
    いつの間にやら、またやっちまった・・・・

  6. ありゃ。 また始まった(笑)。
    例えば最近の教科書:スティグリッツ「経済学」を読んで殺意は湧きませんか?
    商売人は放置しておきましょう。

  7. http://blog.melma.com/00042082/20050930223639
    認知度を上げるためには、TVの娯楽番組に出演しなければなりません。
    多少の御不満があろうとも、西尾先生やその周辺の方々は、
    可能な限り「柔らかいメディア」への露出を図るべきです。
    そうしないと、私のように苦しめられている、力の無い保守人の状況が、一向に好転しません。

    どうか、ドイツに逃げるなどと言わないで下さい。

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