続・つくる会顛末記 (一)

    続・つくる会顛末記     
         
               (一)

 「この指とまれ」の声をかけて、あちこちから勝手に集って来た人が勝手に理事の席について始まったのが「新しい歴史教科書をつくる会」です。言い出しっぺはたしかに四人いました。藤岡信勝、高橋史朗、故・坂本多加雄の三氏と私です。

 平成8年(1996年)12月の赤坂プリンスホテルの記者会見が皮切りでした。その席には小林よしのり氏も、故山本夏彦氏もいました。ずっと参加していた人で、たしか会の名称を発案した岡崎久彦氏が、前日になって突然参加を取り消して来ました。

 「この指とまれ」が最初の信号でしたから、厭ならとまらなければよいだけで、彼を咎める人はいませんでした。そういう自由な集合だったことを言いたいのです。言いだしっぺの四人もそれまでに深い付き合いがあったわけではありません。すでに高橋氏とは私は勉強会の「路の会」の仲間で、その席に平成8年3月に藤岡氏に来ていただき、「自由主義史観とは何か」について話をしてもらいました。氏と機縁ができたのはそれが最初ですから、「つくる会」の創設は付き合いはじめてまだ8ヶ月めの頃です。

 坂本氏が藤岡氏を評して「最初会ったときは田舎の中学校の先生みたいな素朴な人の印象だったが、間もなく断然変わっちゃったからなァ」と言ったのを覚えています。どう変わったかというと、「藤岡さんは次々と人を追及し、弾劾して、あれでは最後には自分以外はひとりもいなくなってしまうよ。」と言っていました。今よりもっと凄かったのです。

 最初の4年半(私の会長時代)に比べれば、今の藤岡さんはずっと穏やかな、場を弁えた紳士です。昔見ていた狼のような猛々しさがむしろ懐かしい。

 善かれ悪しかれこの会は藤岡氏の個性、創意と熱情でもって来ました。ほかにも小林よしのり氏や濤川栄太氏のような個性豊かな巨獣がいて、私はサーカスの猛獣つかいでした。よくやれたものです。

 藤岡氏の存在なくしてこの会はなかった。私はそれをはっきり言っておきます。私自身は「教科書」に基本的に関心がないからです。にも拘らず、藤岡氏の存在がこの会をたえず危くもしてきました。

 ただし藤岡氏は今回なにも咎められるようなことをしていません。むしろ一番、首尾一貫していて、大きく変節したりしない立場を貫いてきました。それでも、辞任していった八木元会長以下いわゆる「四人組」の理事諸氏と宮崎元事務局長の藤岡氏への「憎悪」の情は並大抵のものではありませんでした。

 私も藤岡氏からは何度も煮え湯を呑まされています。その個性の特殊性については「怪メール事件(一)」で詳しく分析しておきました。私以外にも、氏に対し好き嫌いのレベルで複雑な思いを抱く人は少なくないでしょう。ですけれども、それはそのレベルです。好き嫌いは誰に対してでもあります。しかし辞任して行った5人の旧「生長の家」系の理事たちや事務局長の排撃意識は、嫌いとか、いやだとか、そういうレベルの感情ではありません。

 もっと根の深い、イデオローギッシュな、組織的な排除衝動でした。目の前から追い払ってしまうまで止まることのない、説明のできない、差別に発した除去本能です。

 一体何だろう、私には分りません。宮崎氏は最後の自分の辞任と引き換えに藤岡氏を辞めさせようとしたようです。宮崎氏と藤岡氏とでは、立場も違うし、格も違う。こんなことを考える宮崎氏はおかしい。藤岡氏がいなくては教科書の会は成立しないが、宮崎氏がいなくても(そう言っては悪いが)成立する。としたら「刺し違え」はあり得ない。にも拘らず宮崎氏は本気で、真剣に、自分の辞任と引き換えにしたいと思ったらしい。

 4月30日の理事会録によると、内田智理事は「藤岡理事の言動が会の最大の障害であるとして、藤岡理事を解任すれば種子島会長は辞任を思い留まるのかと質問しました」(FAX通信173号)とあります。これまたもの凄い執念ではありませんか。新田均氏の藤岡批判のあくどい言葉の数々は多くの人々の記憶にあるはずです。いったい彼らの心の奥に何があるのでしょう。

 ここまでくると私は藤岡氏が哀れでなりません。保守思想界に身を転じたのは周囲にも迷惑だっただけではなく、ご自身にも不幸だったのではないかと前に書きましたが、今もその所見は変わりません。

 平成8年の「つくる会」創設の少し前に、噂を聴いて、藤岡氏の上司であった天野郁夫東大教育学部長が――私は当時非常に親しくしていました――私に葉書を寄越した。「西尾さんが組むべき相手ではない。あなたはきっと後悔する。止めなさい」と書いてきました。

 止めておけば良かったのかもしれませんが、しかし私は必ずしも後悔はしておりません。藤岡氏の野性の激しさ、論理の明解さに私は共感もし、同調もしてきたからです。10年という歳月、私と氏は共闘して来ました。その歴史は元へ戻りません。

 昨年の夏から始まった「つくる会」内紛では、藤岡氏は八木氏とその仲間たちよりもはるかに筋が通っていました。だから私は彼を支持したのであり、今も変わっていません。たとえ陰険だとか冷酷だとかいわれても、彼にはもっと激しく、もっと真直に、信念を曲げず、初志貫徹を目指してやってもらいたいと思っています。

 一番いけないのは氏が神妙に妥協的になることです。柄にもない優雅を装い、礼節を演技し、口先の宥和を目指す場合の自分らしさの喪失です。どうか恰好をつけないでほしい。

 たとえ相手が産経でも、おどかされて妥協したらすべてを失いますよ。最近の藤岡氏は、自分が悪役だと思われたくないためにか、おどかされてビビったり、他人に責任を転嫁したり、考えをクルクル変えたりするようになり、私は心配しています。心理的に「躁」の状態と「鬱」の状態の落差が大きくなってきたからです。

 「つくる会」の安定は何といっても藤岡さんの心の安定が鍵です。まずこれは本稿の第一前提とします。

「続・つくる会顛末記 (一)」への8件のフィードバック

  1. 藤岡先生が「変節」したのではない、「心が不安定」なのだ、と仰る西尾先生のご所見ですが、私共東京支部の面々ならびに首都圏評議員有志は首肯できません。
    確かに藤岡先生はある種の躁鬱状態なのかもしれませんが、心の変遷が私の記録にあります。

    1.10池袋会談、1.16理事会、1.31江戸川橋会談までの強気の攻めの姿勢が、2.2執行部会で八木・宮崎側の反撃に遭うや腰砕けになり、周章狼狽したあげく、杉並採択戦で闘った支援者まで猜疑心で見るようになりました。あとは人が変わったように八木体制へ諂うようになり、2・27理事会で周囲の理事の支えが会って辛うじて八木体制を粉砕したかに見えたのも束の間、種子島氏ともどもフジサンケイグループの軍門に下りました。

    3.5関東評議員有志の前での「評議員軽視」の不用意な発言は、すっかり別人となった氏の姿を確認した日でもあります。あくる日の3.6関東ブロック説明会での「八木氏は日本の宝」発言が象徴的です。

    あれほど「八木・宮崎・事務局員」の支那詣でを非難しておきながら、その後の理事会でも深追いしない(会則20条違反として徹底糾弾しない)のは、我らにとって「変節」以外のなにものでもありません。

    このことが明確にならない限り、東京支部は新体制を支持できません。(裏返せば、八木体制の残滓を刷新していただけるものと信じています)
    中途半端な妥協は「支那の容喙、干渉」を招く原因となります。「つくる会会長中国反日の本丸に乗り込む」という、我らの思潮と相容れないキャンペーンを張ったフジサンケイグループとも距離を置くことも辞さない覚悟で当たっていただきたい。ダメなものはダメと。
    理事の皆様には別途意見書をお送りします。

    藤岡先生には、我ら支援者を値踏みするようなことはなさらず、虚心坦懐にあの夏の戦いの頃を思い出しながら、またお付き合いいただきたくお願いします。
    幸い新理事の方々は、心の広い方ばかりです。どうか協力を仰いで、目標を高く掲げて新体制を確立してください。

  2. 「乱暴で大ざっぱな議論が多いけどね」

     以前に、キリスト教に対する「偏見」を述べた方がいたのですがね。。。

    > [キリスト教社会では、偶像崇拝というは嚴に戒められて
    >いて、人間を崇拝することは、単に幼稚なだけでなく、崇拝
    >する側にもされる側にも人間性を損なうものとして危険であ
    >るとされていますよね。]
     
     このOzekiさんの言葉に対して、、、

    > その代表例、典型的例がキリスト教だろ。人間崇拝(イエ
    >スに対する崇拝)を途方もないスケールで実践しているのが
    >当のキリスト教だよ。
    > だから簡単に異教徒を無視し殺戮できたんだよ。日本の神
    >社なんて可愛いもんだよ。

     なんて意見がありました。。。

     まあ、一面の真理を語ってはいるかもしれないけど、あくまでも一面的で大ざっぱな見解だと思いますね。。。

     イエス・キリストは、私を信じることは「神に通じる道である」と語っているのであり、自分を崇拝しろとは一言も言っていないのですね。。。
     イエスに「形式的に」崇拝する「儀式」を行っているだけで、イエスの言葉を通して「神の存在を感じる」行為を怠っているのであり、怠けて堕落した結果、イエスの言葉を都合良く勝手に解釈して増長する人間が出てくるということでしょう。。。(N尾先生の言葉を通して、「哲学的な思考を発展させる」のではなく、勝手に持ち上げてその言葉を自分に都合良く解釈して増長する「信奉者」がいるのと同じコトですね)

     また、よくある単純なキリスト教批判に、「宗教戦争をくり返している」という定番の指摘もありますが。。。

     これもね、(キリストの教えとは無関係な)「会派同士の主導権争い」が「国家間の主権争い」と連動して争いが大きくなったということじゃないですか?(キリストの「汝、殺す事なかれ」という言葉のように、「人殺し」を奨励する教えなんてありませんからね)←宗教ではなく「人間の非寛容さ」が引き起こした争いであり、聖書の教えから完全に逸脱した行為ですね。。。

     例えばね、内紛をくり返しているつくる会の「歴史」を後から振り返って、「教科書改善運動で争ってばかりいるということは、教科書改善運動自体が間違った教え(?)である」と主張するようなものですよ?

     そして、「キリスト教そのもの」を非難するというのならば、戦前の「天皇崇拝」で増長した軍部の行動はどうなるのでしょうか?

     天皇陛下の名の下に、随分と横暴で勝手な行動をして、「統帥権干犯」とかで暴走を始めたんですよね?
     これも、一方の見方では、「天皇制度」自体が問題だ、だから軍部が増長して日本が無謀な戦争を起こしたんだという批判も出来るんじゃないですか?(サヨクの批判と全く同じだな(苦笑))

     乱暴で大ざっぱな、あるいはいいかげんな批判に便乗しているとね、いつの間にかサヨクの無責任な日本批判の論理と大差なくなってきたりするので、少し気をつけた方が良いと思いますね。。。(「保守論壇」自体が、サヨクを揶揄するだけで世渡り出来て、精神的に堕落しているので、批判自体にも鋭さが見られないからね)

     確かにね、カソリック教会自体がかなり堕落しているからね(反日的な言動は、明らかに世論(世俗)にすり寄っている行為だと思うし)、キリスト教自体も厳しい目で見られても仕方ないところはありますけどね。。。

     キリストの教え(聖書の教え)そのもの、聖書の教えの原点に戻って信仰を学ぼうとしている幕屋の中にも、聞いた話では「つくる会の運動は、幕屋によって成り立っているようなモノだ」なんてうそぶいている人がいるといいますからね。。。

     これが「増長した信仰」というものです。。。

     謙虚に信仰心を育てている人なら、「神のお仕組みで、つくる会が立ち上がって成功を収めているのであり、そのような日本再建という創立者の手島郁郎先生の悲願である活動に参加させていただけることを神に感謝します」と言えなければ本物ではないですね。。。

    (宗教心とは、人知を越えた偉大な存在を感知できる心を持てることであり、そのことによって、人間は不完全な存在であるという謙虚な姿勢を持てる(それ故に精神の向上に励む)ようになるんじゃないのでしょうか?)←これは、教育基本法改正で焦点になっている宗教的情操教育につながる話だから、「教育改善運動」に関わる人間だったら「当然」心得ておくべき事柄だと思いますがね。。。

  3. 「保守派に必要な『柔軟な』視点」

     以前に、猪口少子化・男女共同参画大臣に対する分析を、このブログで十数回連載されていましたよね?

     分析の切り口自体が、だいたい予想できるし、久しぶりに覗いたら、いきなり「え!十回以上もかよ!?」と思って、さわりに少し目を通しただけなんですけどね。。。

     「保守論壇」全体に見られる「硬直した(ステレオタイプの)」視点以外からの分析というものを行ったのが以下の記述です。。。

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    「『男女共同参画とジェンフリは無関係』と猪口大臣が発言」

    (「自民党かながわ学生部勉強会」の様子を尊野ジョーイさんがレポートしてくださいました。また、鋭い質問もしてくださいました。ジョーイさん、ホントにありがとうございました。(*^_^*))

    ---------------------------

    題名、「まあ、「勉強会」ということもあるし」  投稿者: 尊野ジョーイ  投稿日:12月12日(月)21時47分53秒

     質問が一つに限られていたので、以下のような結果となりました。

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    題:自民党かながわ学生部勉強会が

      氏名:尊野ジョーイ 日:2005/12/12(Mon) 21:24 No.3164

     横浜でありまして、さっき終わったばかりです(横浜のネットカフェより書き込み)。

     猪口男女共同参画大臣と川口順子参議院議員がパネラーでした。

     けっこう思っていたよりも内容のある勉強会になったなぁ(苦笑)

     お二人とも、やはり大臣になるだけあって、それなりにしっかりとした見識をお持ちでしたね(不満は多々あるとしても)

     特に、猪口大臣には直接質問する機会が巡ってきたので、ここぞとばかりに率直にジェンダーフリー問題について尋ねたのですが、かなり心強い回答を得ることができました。

    ①男女の性差をなくすジェンダーフリーはまったくおかしい。
     男女共同参画とジェンダーフリーは無関係である。

     基本法の改定をするにあたって、男女平等とジェンダーフリーは別であることを明確に文言として書き込むつもりで今精力的に仕事に取り組んでいるとのこと。

    ②少子化対策としては、多様な雇用形態の実現(出産しても働ける)と家族・子育てを支援することが大切。
     家族・子育て支援の予算は少なすぎる。これを増やさなくてはいけないと具体的な数字を出しながらかなり語気を強めて訴えておりました。

     うーん、再雇用支援(多様な労働形態)と子育て支援の充実、この大事な二点をちゃんと押さえているじゃないか。(^へ^)

     バイタリティーもあるし、この言葉どおりのことを実現してくれれば、ジェンフリの混乱も収まるし、少子化対策も効力を発揮するだろう。

     邦子ちゃん、(とりあえず)応援するからがんばって!(^O^)

    (おちょくり塾、http://wolf.accela.jp/cgi-bin/zatudanwa.cgi?)
    ============================

     お二人とも、男女の違いの大切さを認識していたし(川口議員は「女性の特性」を発揮することが大事とまで言ってたな)、猪口大臣も子育ての重要性を自分の経験に照らして訴えておられた。
     また「家族は大切です!!」と声を大にして強調していたな。

     とりあえず猪口大臣には男女共同参画を進めるトップなのだから、どのような見解を持っているのか率直に尋ねてみたわけです。

     例として、男女共同参画センターのトイレの表示が男女同じになっているのはジェンフリ思想の象徴であるが、これをどう思うのか?そして、どのような対策を採っていただけるのかと質問しました。

     猪口大臣は「あなた良くぞ言ってくれた!」という第一声の後、ジェンフリが共同参画に入ってくることは本当におかしい、これは絶対に是正しなくてはいけないと興奮気味に何度も繰り返し訴えておりました。

     子育て支援の重要さも、ここが一番言いたいことだばかりに怒気を発しながら国の経済的支援等の貧弱さを批判していましたね。

     まあ、「ジェンフリ思想の排除」と「子育て支援の充実」をしっかりとやってくれるのなら、とりあえず邦子ちゃんがあのポストにいることに異論はありませんね、私としては。
     バイタリティーもあるし、結果を出してくれるなら、私は応援するつもりです。

    (その後はどうなるか知らないけど(笑))

     そうそう、「夫婦別姓問題」がありますが、これは「民法改正」なので「法務大臣」の職務になりますね。
     男女共同参画大臣であろうと、夫婦別姓推進に直接に加担することはできません(まあ、質問したかったことではあるが(笑))

     あ、あと、女系天皇問題も聞いてみたかったな。(^へ^)ショウガナイ

    (ジェンダーフリー入門・初級HP内「ジェンダーフリー特別編」所収、http://www.tctv.ne.jp/enoku/t29.html)
    ////////////////////////////

     猪口大臣はですね、「思想的」には色々と批判できるのでしょうが、少なくともジェンダーフリー、性差否定という思想は明確に否定しているんですね?

     私は、猪口大臣の「人間性」を確かめたくて、このような質問をしたのですが、それほど「おかしい」わけでもないんですよ、「保守論壇」で叩かれているほどには?(まあ、「立派な」思想を持っているわけでもないんだけどね(苦笑))

     ちょっと軽率な言動をする人だなと感じたので、それで「この後どうなるかは判らない」と書いておいたのですが、案の定、出産費無料化発言で軽率な言動をしましたよね?←(何かやらかすと思っていたよ(苦笑))

     これでだいぶ「政治の厳しさ」を学んだと思います。。。

     それでも、男女共同参画基本法から、少なくとも「性差否定」の表現については、(さすがに「Ph.D取得者」だけあって)自らの手でつぶさに検証して、そういう表現は排除すると力強く訴えていました。。。(学者センセイなら、そういう「机上の」作業には力を発揮するでしょう)←ただし、「男女平等」が「男女の役割の解消」と表現されていて、それも広い意味で男女差否定につながる可能性を認識できない「思考の甘さ」があるけど

     武部幹事長は、ちょっと軽率な言動をするように見られていますが(これもマスコミの「偏向報道」と、それを鵜呑みにする「知識人(もちろん保守派も含む)」によって創り出されたイメージだが)、その実、先の総選挙では、候補者を選ぶ時には「プラスとマイナス」の効果をちゃんと計算していたそうです。。。(意外と慎重な面もある)←(前回の補選では「油断」して浮かれすぎたが(苦笑))

     少なくとも、「政治家」に関しては、「思想検閲」だけではなく、「現実に」どのような「政治的影響」「政治的効果」があるのかをちゃんと計算して評価するべきだと思います。。。(品行方正で根っからの正直者が総理大臣になれるわけでもないでしょ?)

    (教科書運動にしても、これは運動なんだから、「思想検閲」ではなく、「実行力」で評価する必要もありますね。。。)←何も働かない名前だけ(肩書きが欲しいだけ)の理事は存在価値がない。。。

  4. 尊野さん

     「政治家」に対しては単に「思想」のみを見るのではなく、総合的に判断しなければならないとおっしゃっていることには同意しますが、「何も働かない名前だけの理事は存在価値がない」とはどういう意味でしょうか。どなたか特定の理事の方を指しておっしゃっているのでしょうか。実際には地理的条件その他で動きたくても思うに任せない方々が多いと思いますよ。

     それはともかく、
     
     例の八木訪中問題についての向こう側(中国社会科学院日本研究所)のサイトから、討論会の概略を述べた「中日歴史観座談会紀要」(呉万虹)という文章を見つけました。これから『正論』の方と対比しながら読んでみますが、まず書き出しからして、八木氏らの言い分ではでは「あくまでプライベートな旅行」としていたのに対し、こちらでは「日本の新しい歴史教科書をつくる会訪問団」として会を代表するものとしてとらえており、相当認識が異なっています(「歴史認識」よりまずこちらの認識をどうにかする必要があったのではないか?)。
     

  5. 西尾先生サピオ拝見しました。
    内容については、ここでは反論申し上げることは避けますが、「四人組」の「出自」についての記述で訂正していただきたく事実関係だけお伝えいたします。

    新田均元理事は早稲田大学の「国史研究会」所属です。
    勝岡寛次元理事は早稲田大学の「教育問題研究会」所属です。
    内田智元理事が、「ニューソート研究会」に所属していたかどうかは、わかりません。何しろ私が在学中は、司法試験浪人をされていたと聞いていましたので、運動の上での親交はありませんでした。

    お三方は、全国の文化会議運動の嚆矢として「早稲田大学学生文化会議」をつくり、講演会活動や新聞発行など、共に活動されていましたが、三人とも「ニューソート研究会」に所属していたというのは間違いです。

    これまた混乱されるかもしれませんが、「ニューソート研究会」と、生長の家教団の監督下にあって、明確な信徒集団である「早稲田大学生長の家学生会」というものは、メンバー構成が重複する部分があるものの、運動上、組織上、別のものです。

    つまり「生長の家」・「生学連」の下部組織は「生長の家学生会」であって、「ニューソート研究会」ではありません。まして「国史研究会」は異なります。ただし早稲田大学においては、「学生会」と「研究会」は同一の部室を使用していました。

    敢えて書くまでもないかとも思いましたが、本にされるとのことですので、ご訂正下さい。

    因みに、私事ですが、私は学内で民族派学生運動をしていることをもって「生長の家教団」側の追及と咎めを受け、「学生会」部室への出入り禁止となった「ニューソート研究会」最後の幹事長でした。

  6. 西尾先生、長谷川さん連続投稿失礼します。
    先日の西尾先生のブログで、私が「日本会議」の事務局職員ではないかとの推理を開陳されていました。西尾先生が、いかなる事情でそのような推理に至ったか、わかりません。
    私自身、実名と身分を公表して議論すべきかとも考えましたが、勝手を言えば、永田町・霞ヶ関周辺、また保守系出版社・新聞社、種々の宗教団体を取材し、そして何よりも日共、新左翼、過激派はもとより反つくる会の市民運動、教科書採択の妨害活動、国立追悼施設建設などの市民団体の会合の逆取材、レポを実名で出入りしていることがあり、運動上の行動が制約されることから、実名・身分の公表は控えたく思いますのでご理解下さい。
    あ、まして公安関係ではありません。ただの道楽者です。

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