緊急公告 (四)

 最初にご報告するのは荒間さんの一文である。荒間さんは私のこの「日録」の最初の総合管理人で、当サイトを熱心に、堅実に運営して下さった方である。

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題:空白の時間は確実に存在した   /氏名:荒間宗太郎 /日:2004/08/23(Mon)
18:33 No.1112

夢空廊漫遊

2004年08月21日

トップ怪談
日朝トップ怪談に関して、今回は例外が多いと思う。
一つは国交のない首脳同士の会談が一方の国を舞台に、つまり我が国の首相が二度も訪問すること自体が例外的なこと。
さらに、二度目の今回は二人っきりの会談が設けられていたらしいという漏れ情報が伝わってきたこと。中曽根首相の時代にロンヤス会談としてつとに有名な「二人っきりの会談」は誇らしげにキチンと公表されていたし、それ以外の首相の時も同様だっ
た。もちろん会談の中身自体は公表されない場合が多いが、会談自体がなかったかのごときに隠蔽されることはなかった。
今回だけは何もなかったかのごときにされている、そこがおかしなところだ。当時現場で取材しているはずのどのメディアも何もなかったかのごときに扱っている。それにしては当時の会談終了の際の混乱はなんだったのだろう。メディアにより会談の終
了時間の確認がそれぞれ異なっていて、だいぶ経ってから「公式発表」により会談終了が決定された。そして会談は一時間ちょいと言うことになっている。テーブルを挟んでの日本側と相手側との会談に時間記録さえしていなかったのか?
最後に二人の首脳同士の会談があり、それの終了時間が確認され得なかったからの混乱だとフツーは推測するんだがなぁ。なぜなら、その場面でなら時間記録をする者が同席していないのだから会談時間を計れないから。通常の会談では会談内容を記録す
る者以外に時間計測をする者も同席する(兼ねている場合も多い)というのが定石だろう、その程度の事は誰にでも判るはずなんだがなあ。
何年何月何日何時に始まり何時に終わったという記録のない会談記録では意味を成さないのは外務省以外の省庁では常識です。

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 これは思いがけない視点であった。全体をじっと冷静に見ている人だから、何かがあると直観したのであろう。新聞に書いてあることだけにしか目がいかないのが常なのに、書かれていないことに目が行く――これは秀でた歴史家が資料を調べるときにいつも意識している態度である。凡庸な歴史家は文献にとらわれ、文字面にこだわる。文字に書かれていない外を見ようとしない。荒間さんは複眼で見ている。

 会談終結時間の記録がないのはあの日の慌てぶりを示している。そして「空白の十分間」の実在を暗示している。

 次に日刊ゲンダイの実物が手に入った。大隈誠治という政治ジャーナリストの署名記事であった。(上)(下)に分かれている。「中西輝政非公認ファンサイト」から転載する。

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北朝鮮亡国土下座外交の真相 上 発覚!!小泉金正日 10分間の怪しい密談

 小泉首相の訪朝から1ヶ月弱-。案の定、曽我ひとみさん問題は進展ゼロだ。
 金正日の忍び笑いが聞こえてきそうだが、そんななか、小泉-金正日の、”怪しい密約説”がささやかれている。たった1時間半で終わった首脳会談に、”10分間ものサシの密談”があったというのだ。

 官邸事情通が言う。
 「首脳会談が終わった直後、外務省の藪中局長から官邸の細田官房長官に報告の電話がかかってきた。藪中局長が首脳会談があっさり打ち切られたことを告げると、細田は顔色を変えて『何だって!君たちは一体何をやっていたんだ』と激高した。これに対し、藪中局長は『最後は私たちも外された。総理と総書記の密談になってしまったんです。』と言い訳していました。」

 新聞は全く報じていないが、首脳会談の金正日総書記と小泉総理は通訳だけを介して向き合っていたのである。一体、何が話し合われたのか。

 「小泉首相は首脳会談の冒頭で、食糧、医薬品支援を約束し、経済制裁を発動しないことも表明した。最初にカードを切ってしまったものだから、あとは終始金正日ペースでした。安否不明の10人の拉致被害者についても『解決済み』という金正日総書記に対して、小泉総理が必死に食い下がり、再調査の口約束を引き出したのが精いっぱい。さっさと席を立とうとする金正日を押しとどめて、密談になったのです。そんなムードだから、密談の中味は想像に難くない。小泉は外務省高官に聞かれたくない譲歩や支援のカードを切ったんでしょう」(外務省事情通)

 金正日が欲していた経済援助は1500億円規模だったとされる。金正日は政府間交渉の段階から援助の無心を繰り返していた。食糧支援は当初15万トンの予定だったが、小泉の指示で急きょ、10万トン上積みされた。しかし、それでも1500億円には程遠い。その穴埋めの話だったのか。

 北朝鮮の経済支援のために在日商工人による経済ミッション派遣構想もささやかれている。

 亡国の土下座外交だったことが次第に明らかになりつつある。

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 細田氏と薮中氏との対話のような内容は、つくり話では書けない。会談が終って金正日を送りだした小泉首相の放心したような顔が思い出される。よほどの無理難題を吹きかけられた直後だったのだと思う。無理難題を日本が解決しない限り、10人の安否情報は出てこないだろう。「解決スミ」と相手は言っているのだから。

 人をさらっておいて、情報を小出しに出して、そのつど援助を求め、援助額を次第に釣り上げていく。謀略家には方法論があるのに、最初から交渉をしないで、交渉のカードを捨ててしまったわが首相には、なんの方策もない。頭を垂れて、どだい無理な要求を黙って聞くしかなかったのだろう。あるいはそれ以上の、なにかほかのわが国に致命的な密約もあったかもしれない。

 次はつづきの(下)をお読みいただきたい。

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北朝鮮亡国土下座外交の真相 下曽我さん一家仰天再会シナリオ

 曽我ひとみさんと家族の面会場所はスッタモンダの末、インドネシアのバリ島で落ち着きそうだ。政府は二女の誕生日である7月23日までの会談実現を目指し、その後一家は長期滞在し、事態の打開策を探ることになる。

 しかし、小泉首相が再訪朝を焦らなければ、「曽我問題」はとっくに解決していたかもしれない。自民党関係者がこんな内幕を暴露する。

 「外務官僚の一部はカンカンでしょうね。というのも、当初、小泉再訪朝は6月中旬の予定で、曽我さん問題でもウルトラCの解決策を練っていたのです。まず、外務省が米側と交渉、ジェンキンス問題での裏決着を取り付ける。その上で、曽我さん一家をスイスで会わせ、その後、ジェンキンス氏をドイツに移送。同国内の米軍基地には軍判事が常駐しており、そこで軍事法廷にかけ、病気を理由に即釈放させるというシナリオです。米側がこれを了承したかどうかは今となっては分からないが、このプランを詰め切れないうちに、自身の年金問題に焦った首相が再訪朝前倒しをしてしまった。それで予定は狂ってしまったんです。」

 再訪朝前倒しが動き出したのは5月14日だ。夜もまだ明けぬ午前3時過ぎに北朝鮮から「訪朝受け入れ」の連絡が入った。喜び勇んだ飯島勲秘書官は、細田官房長官に電話で政府専用機の用意を迫る。「いきなり無理だ」と渋る細田に飯島が「訪朝の前倒し」を告げると「そんなことは聞いてないぞ」と仰天したという。

 飯島がかくも訪朝を急いだのは、翌週の週刊誌に小泉の年金未納問題が報じられることが分かっていたからだ。つまり、再訪朝は疑惑隠しだった。別の政界関係者は述懐する。
 「官邸が気にしていたのは総理の国民年金未納問題だけではない。実は勤務実態のない企業に厚生年金を肩代わりさせていた問題の方がはるかに深刻だった。似たような議員が党内には大勢いるからね。これは形を変えた献金だ。うっかりミスでは済まない。幽霊社員の問題に火がつけば、内閣が持たないと官邸は再訪朝を焦ったんだ」

 再訪朝の結果を見たある外務官僚は「外交ルートを無視したんだ。あとは小泉と飯島が勝手にやればいい」と吐き捨てた。外交を疑惑隠しに利用し、悪びれもしない亡国首相は断罪されてしかるべきだ。

(政治ジャーナリスト・大隈誠治)日刊ゲンダイ6月18日・19日の記事より

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 日刊ゲンダイはもともと左のジャーナリズムである。最初にここに漏れたのが、情報が拡大しなかった原因かもしれない。保守系のマスコミは日刊ゲンダイをひごろ信用せず、採用したがらないからだ。他方、左翼系のマスコミは、朝鮮総連に不利になるこのネタは広げたくない。小泉首相の総連への梃入れを守っていきたいのが、テレビ朝日を含む左の論調であった。田原聡一郎氏が小泉首相の北との交渉を賞賛し、弁解にこれつとめたのは記憶に新しい。

 産経新聞が出所は日刊ゲンダイだからといってバカにせずに、いち早く真面目に追及していたら、事態は多分変わっていただろう。

 情報は日刊ゲンダイ以外にあったのかもしれない。

 私と「中西輝政非公認ファンサイト」のこの協同の追及劇は、すでに明らかにしてきた通り、次のような手順を踏んだ。

1)中西氏がテレビ朝日24日、25日、26日のいずれかのテレビ朝日昼のニュース番組と教えてくれたので、この3日間の約4時間30分を、テレビ局から独立した録画保存会社から買い取った。代価は5万8590円であった。保存は約3ヶ月だそうで、5月末はぎりぎりだった。テレビ会社は、一般視聴者には原則として自局の過去録を提供しない。

2)4時間30分に当該内容は存在しなかった。中西氏の日付の記憶違いであったとわかった。人間にはよく起こる間違いである。

3)そこで、調査する日付を一日さかのぼって23日からとし、NHKと在京主要民放の報道番組を全てピックアップして、見出し調査を依頼した。しかし中西さんの記憶にあう内容は見いだされなかった。

4)日付の範囲を試みにさらに広げて、23日から29日までとし、同様にNHKと在京主要民放の報道番組の内容・見出しの検索を依頼した。キーワードは、小泉と拉致であった。しかし、これをしても当該内容は見つらなかった。3)4)の調査は合わせて2万1千円を要した。

5)そこで当「日録」の「緊急公告」(一)で広い範囲に呼びかけて、何か覚えている人がいないかを尋ねることにした。その結果、6月17日という日付とワイドスクランブルという番組名が明確になった。

6)再び録画保存会社に問い合わせ、6月17日のワイドスクランブルに検索対象を特定し、「密談」をキーワードに検索を依頼したところ、11時25分から13時05分の中の3分20秒「日朝首脳会談 10分間の怪しい密談が発覚!?」がついに発見された。早速3分20秒のビデオを取り寄せた。これは調査料とビデオ代金で合わせて1万2705円を要した。

7)ビデオが夕刊の内容紹介であることも分かり、日刊ゲンダイが出所であると判明した。かくて日刊ゲンダイ社におもむき、6月18日付、19日付(発売は17・18日)の新聞のオリジナルを購入した。

 以上の通り、大変に時間と人手と経費のかかる作業であった。関係各位の努力に感謝する。

 私の「応援掲示板」を見ると、この手続きにまだ疑問を持ってごたごた言っている人がいるので、以上順序を追ってできるだけ詳しく明らかにした。個人が近い過去のテレビの記録を手に入れようとしても、闇夜に落とした貨幣を拾うごとく容易ならざる作業であることも人はわからないのであろうか。素人がやればこれが精一杯である。我々はここまで明らかにしたので、ここから先はマスコミと公安警察の仕事である。

 近く出る『正論』10月号の拙文もご一読たまわりたい。 

誤字修正(10/23)

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