福田恆存氏との対談(昭和46年)(一)


お 知 ら せ
福田恆存歿後十年記念―講演とシンポジアム

日 時:平成16年11月20日 午後2時半開演(開場は30分前)
場 所:科学技術館サイエンスホール
    (地下鉄東西線 竹橋駅下車徒歩6分、北の丸公園内)
特別公開:福田恆存 未発表講演テープ「近代人の資格」(昭和48年講演)
講 演:西尾幹二「福田恆存の哲学」
     山田太一「一読者として」
シンポジアム:西尾幹二、由紀草一、佐藤松男
参加費:二千円    
主 催:現代文化会議
(申し込み先 電話03-5261-2753〈午後5時~午後10時〉
メール bunkakaigi@u01.gate01.com〈氏名、住所、電話番号、年齢を明記のこと〉折り返し、受講証をお送りします。)

★ 新刊、『日本人は何に躓いていたのか』10月29日刊青春出版社330ページ ¥1600


日本人は何に躓いていたのか―勝つ国家に変わる7つの提言
 
★ 新刊、ショーペンハウアー『意志と表象としての世界』
 Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ


意志と表象としての世界〈1〉
10月に完結(中公クラシックス)(中央公論社)
旧「世界の名著」シリーズの再版だが、今回は解説をショーペンハウアー学会会長の鎌田康男・関西学院大学教授におねがいした。


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 しばらく愉しんでいただいた「むかし書いた随筆」は後日の再開を約して、いったん中止する。

 11月20日は福田恆存氏のご命日である。この日「福田恆存の哲学」と題した私の講演を目ざしていま勉強しているが、なかなか容易ではない。勉強の途中で、保存していた貴重な文献を発見した。時宜を得ているので、紹介する。

 季刊『日本の将来』昭和46年(1971年)5月30日発行第1号(潮出版社刊)という大型版の雑誌が保存されていた。総特集「原点からの問い――戦後日本の思想状況」と題した一冊で、扱われた思想家は竹内好、埴谷雄高、加藤周一、鶴見俊輔、小田実、福田恆存、花田清輝の七氏である。七氏の思想の原点を問うという企画である。

 七氏にそれぞれ対談相手と解説者がつく。( )内は解説者。竹内好と松本三之介(松本三之介)、埴谷雄高は対談者なし(菊地昌典)、加藤周一と西川潤(西川潤)、鶴見俊輔と本多勝一(樋口謹一)、小田実は対談者なし(前田俊彦)、福田恆存と西尾幹二(西尾幹二)、花田清輝と竹内実(磯田光一)。

 ご覧の通り、福田恆存氏と私と磯田光一氏を除いて、ことごとく左翼である。当時左翼、そして今ではすでにナンセンスと化した極左といっていい人々である。これが33年前の日本の思想界の実態だった。福田氏は当時60歳、功成り名遂げた大家で、私は36歳、自著を三冊出したばかりの新米だった。

 対談は福田思想の原点であるロレンスの
「アポカリプス論」を中心に展開されるが、対談の前に記されている二人の紹介記事を、最初に掲げておく。紹介のされ方が、あゝ、こんな時代であったのか、と感慨深く思って下さる読者もいるであろう。

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 ●ふくだ・つねあり●
大正元年(1912)東京生れ。東京大学英文科卒。卒業論文は『ディー・エッチ・ロレンスに於ける倫理の問題』中学教師、編集者などを経て日本語教育振興会に勤め、
『アポカリプス論』を訳したのは昭和十六年ころである。昭和十一年「作家精神」の同人となり、「横光利一論」「嘉村磯多論」を発表。他に『シェクスピア全集』現代語訳、

『福田恆存著作集』がある。現代演劇協会「雲の会」の推進者でもあり、広範な活動をしている。このほど戯曲「総統いまだ死せず」で日本文学大賞を受けた。

 ●にしお・かんじ●
昭和十年(1936)東京生れ。東京大学文学部ドイツ文学科卒。昭和四十年より四十二年までミュンヘン大学に客員助手として留学。現在は電気通信大学助教授。専攻はニーチェ及びドイツ精神史。著書に
『ヨーロッパの個人主義』(講談社現代新書)
『ヨーロッパ像の転換』(新潮選書)『悲劇人の姿勢』(新潮社)、訳書に
『悲劇の誕生』(中央公論社、世界の名著「ニーチェ」)などがある。

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