番匠幸一郎氏を囲んで (五)

○○:独自な情報網というのはあるのですか?自衛隊独自の。

番匠:えぇ、まぁ詳細はお許しいただきたいんですけれど、我々自身でもいろんなことを・・・卑近な例で言えば、我々が使う現地の人たちがたくさんおります。通訳もおりますし、現地雇用の警備を補助してもらう人たちとか、いろんな人がおりますけれど、そういう人たちから聞く話はやはり有益なんですね。例えばですね、最初のころ、ハッと思ったのは、銃声がしょっちゅう聞こえるんです。毎日のように。バリバリと。最初の頃は、そのつど、ハッとこう、緊張していたんですけれども、だんだん教えてくれるんですね。今日はどこどこの村で葬式をやるので、何時ぐらいから銃を撃つから、と教えてくれるんです。

西尾:ほぉ~、それは空砲を撃つんですね。

番匠:空砲じゃありません、彼らは。実弾を使うんです。

西尾:でも、空へ撃つわけですね。

番匠:まぁ、空へ撃つこともあるでしょうし、どこへ撃つかわからないこともあるんです。
でも大体ですね、セレブレーションファイアーっていうのは、空へ撃ちます。それに曳光弾が入っているときは夜に撃ち、そのときは、ピンピンと何発かに一発くらいは見えるんです。彼らは冠婚葬祭には銃を撃ちます。

西尾:嫌だねえ。
(笑い)

番匠:そういうのは、大体わかっています。それと、魚とりで、手榴弾使ったりするんですね。突然、ドッーと音がして、ドドーンと爆発音がして、榴弾とか、砲弾とかの破裂音というのは、一種の雰囲気がありますので。と、あれは今日は魚採っているんじゃないかと。

西尾他:(笑い)いやぁ~

番匠:そういう、なんて言うんでしょうか、あまり緊張しなくていい銃声と、あとそういうものの網にひっかからない銃声があるわけですね。これは、だんだん分ってきたのは、そのセレブレーションファイヤーの類とか、あと、定期的に何時頃に撃つ銃ってのは、どこかの警備の交換の時に、武器のチェックのために○○ですとか、そういうもの。あと銃声とか、砲弾の音のあれで、訓練のやつとか、不発弾処理をしている音とか、そういうことで、だんだん消していって、それにひっかからないものは、非常にやはり怪しい、というようなことを察知するようになりました。ですから、やはりデーターの蓄積。

西尾:自衛隊も音を出すことはあるんですか?

番匠:勿論です。我々も射撃訓練をしておりますし、さっきの映像の中でですね、ピシピシっと、音が入っておりましたでしょ。あれは実はサマワなんです。これをお伝えしますが、私は隊員達にですね、全部持ち帰るなといいました。標的を。自衛隊は結構上手なんですよ。射撃訓練が終ったら標的がぼろぼろになるんです。このぐらいの標的が。それをわざわざ置いてくるんです。

(大笑い)

番匠:見ていますから。薬莢拾いにくるんです。子供達とか。これまた自衛隊はですね、100パーセント全部というほどじゃありませんが、薬莢撃ったやつをちゃんと拾って帰るんです。彼らは集まらないわけですけど、何かパーッとやってくるんです。薬莢を拾おうと思って。○○○○遠くで見ているわけですから。射撃を、自衛隊がやるやつを。真ん中にばさばさ入ってくるんです、それを見せると。自衛隊結構撃つし、当るぞと。と思わせようという・・・・。

西尾:いいことですね。

○○:情報というのはやはりアメリカとか、イギリスとか、オランダとかとの関連で、○○ですか?

番匠:そりゃもう、ありとあらゆる所からいただくし、我々自身も 集めるし。

○○:分析して。

番匠:そうですね。

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