22日午後、共同通信が次のような配信をした。以下に一部引用する。
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古賀氏に一任と判断 人権擁護法案で与謝野氏
自民党の与謝野馨政調会長は22日午前、党本部で平沢勝栄法務部会長と会談し、今国会提出をめぐり党内調整が混乱している人権擁護法案の取り扱いについて、古賀誠人権問題等調査会長(元幹事長)が一任を取り付けたとの判断を示した。これにより、同法案は政調審議会と総務会で了承を求める手続きに入ることになり、国会提出に向け前進した。
(中略)
与謝野氏は平沢氏に「会議の座長は古賀氏だ。古賀氏が仕切ったという形にしてほしい」と述べ、平沢氏は「政調会長がそう言うならやむを得ない」と応じた。これに先立ち、古賀氏は与謝野氏や久間章生総務会長と会談し「21日の合同会議で一任を受けた」と報告、了解を得た。
(以下略)(共同)(04/22 14:26)
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以上は午前中の出来事である。与謝野氏は平沢勝栄法務部会長を呼んで、抵抗をおさえ、裁断を下したそうだ。ところが午後反転した。
古屋圭司、衛藤晟一氏ら反対派グループは午後2:30に平沢勝栄法務部会長に「そんなことではあなたは信用を失いますよ」とつめより、3:00に同グループは与謝野政調会長のもとに出向き直談判した。
時間をかけてこの法案が自由社会の根幹を揺るがす危険があり、認めるわけにいかない旨、詳しく説明した。その結果、与謝野氏は「分った。私が納得しない限り、国会上程を許可しない」と明言し、逆転した。
午後5:00古屋氏が政調会長は法務部会の内部の議論の決着がつくまで上にあげないことを確言したと、記者団に発表した。
25日(月)に党の役員会が開かれそこでも再度、討議にかかる。
26日(火)に法務部会が再度開かれ、そこで最終決着がなされる。古賀議員がどんな手を考えてくるか分らないので、まだ油断はできない。
ただし自民党補選はもう終っていて、それにはついに間に合わず、公明党に尻尾を振ることはできないことになった。
以上は二方面からの情報なのでまず間違いないと思う。
ところで法案推進派は反対派に代案を出せとしきりに言うそうである。そこで人権侵害に苦しんでいる具体例を数多く出せ、その上で議論しようと反論するべきである。
卒業式で国歌斉唱を強いられたのが「人権侵害」だというようなたぐいの事例ばかりではあるまいか。
別件追記
船橋西図書館焚書事件が最高裁で一部見直され、将来、逆転勝訴にもなり得る可能性が出てきた。最高裁上告の一部が受理され、口頭弁論が開かれる異例の決定が出された。詳細は明日以降に「日録」にとり上げる。
我々(主権を有しているはずの)国民は、具体的に何をすればこの狂った法案の可決を阻止することができるのでしょうか。
ネット上のニュース速報を見て真っ暗な気持ちでしたが、こちらで午後の状況を知ることができて言い表せないほどほっといたしました。まだまだ気を抜くには早いでしょうが……西尾先生、ありがとうございます。
古屋・衛藤議員をはじめとする、真にこの国を愛する選良に心からの感謝と敬意を捧げます。面子にこだわらず、聞くべきを聞いて午前中の発言を撤回してくださった与謝野氏にも感謝します。
>るうさま
>昔の学生さま
まったくはらはらの展開ですね。
私は与謝野氏がキーパースンとみて、メールを送りました。
西尾先生、いつも拝読しております。
残念ながら、状況は楽観視できるような物ではありません。
西尾先生の分では、与謝野氏は「一任を撤回した」とありますが、読売の報道は全く違うようです。
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20050422i212.htm
与謝野氏は、法案の扱いは古賀氏に一任されたとの見解は撤回しなかったものの、
「私が十分に納得しない限り法案を政務調査会、総務会に上げない。再度平沢氏とよく相談する」と述べた。
あと、与謝野氏が「一任を承認」したのには次のような策略では? という推測があります。
2ちゃんねるからの引用ではありますが……。
[引用]
正直この流れは伏線のような気すらする。
法案を通すように指示
↓
反対派の意見を「留意」する姿勢を見せる
↓
国籍条項などの法務省の修正案で「納得」 もともと廃案派ではない
↓
提出
って流れをしそうな気がする。これなら両者の意思を尊重するポーズをしめせる。
不気味なのがスケジュールだ。一日のうちに法務部会→政調審議会と連続である。
これは通そうとする姿勢の表れと見ていいかもしれない。何よりも古賀氏への部会の「一任」は取り下げてない。強行で突破してくるかもしれない。
むしろ、お膳立てを整えただけな危険性がある。
この一連の流れはかなり危険な香りがする
・古賀氏は一任のお墨付きは有効なままで、
平沢氏の承認は必ずしも必要ではない
↓
いつでも強行突破可能
・平沢氏は与謝野氏の指示があった為、
折れても一方的に責任を放棄した形にはならない
・与謝野氏は両者に理解をしるす事で全面的な責任を回避しつつ、 法案を通し、郵政関連の味方を付けられる
こう言った既成事実の連鎖で全てを流しかねない。
むしろ、通過の反発を防ぐ流れを作り出しただけかもしれない。
[引用終了]
現段階ではこれを一笑に付すことも出来ません。鵜呑みにも出来ませんが。
なんだか心配ですね。
info@yosano.gr.jp
これは与謝野さんのメルアド
03-3357-6655
これはFAX番号です。
小泉さんの村山談話を今更しゃべるのもおかしいと思うし、なんだかがっかりです。
実に面妖かつ由々しき法案です。
反対します。
私もなんとか人権擁護法案を止めたいと思っています。反対派の議員の方に応援メールを送りましたが...
私が一番危惧するのは、この法案が成立した場合、芸術・文学・言論、といった表現の分野を、政治という異なった力学でねじ伏せるような事態になりかねないということです。
現に異常なまでの言葉狩りや、メディアが特定のテーマに対して取る自粛など、表現の分野が活気を失い、相対的につまらなくなってきているのを感じるだけに、人権擁護法は致命傷になる気がします。
日本の場合、前例がないものは受け入れ難いという空気がある一方、一度成立したものは廃し難い、というのもあるのではないでしょうか。
なんとか、この法案を止めたいですね。