宮崎正弘氏を囲む――中国反日暴動の裏側(十四)

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 宮崎正弘氏を囲む――中国反日暴動の裏側(十四)

西尾:今のような内閣のやり方だと、靖国と教科書だけが悪ものになって、総理が靖国に行かない、教科書は採択させない、なんていうのがカードになって、その分だけ教育委員がびびっちゃって、採択をしない教育委員は大人だという気分になりかねない。いままでの日本の国内の空気では、教科書はどうも中国や韓国が悪いんだから、日本人は自分達の道をまっすぐ行けばいいんだと思っていた。だけど、そこは風圧が烈しくなれ、教育委員たちも、事後責任を感じるような、心理においこまれてですね、マイナスイメージになるんじゃないかと、私はそこをしきりに心配しています。

B:小泉氏があそこでまた村山談話をいいましたね、やはり影響をちょっと心配しているんです。私は村山と、河野談話を早く廃棄してもらわなければ困ると思っているのです。なかなか、やりにくくなりましたよね。むしろ村山談話に沿っているのは他の教科書ですから。

宮崎:あの人はおかしいですね。頭が。

C:どの人?

宮崎:小泉さん。

B:ないんだからしょうがないんですからね。

A:彼のやり方は、全部そうなんだけれど、憲法は私の在任中はやりませんということでやっていてね、なんでこそこそやるのか。どうして国民に語りかけて、ふつうの国になるんだからと言ったらいいんですよ。そうしたらもっと・・・・、口を開くたんびに謝罪、哀悼。

D:宮崎さんのメールマガジンに読者の方が、バンドンの会議で謝罪の話をしたのは、何も中韓に対してではなくて、欧米諸国の、元植民地国家の前で一般論を言ったことは非常にいいという論説をのせておられる方がいたと記憶していますが。村山元総理があの談話を言ったのは、社会党だからということで許せていたんですが、政府も外務省も含めて保守の小泉総理がまたあれを繰返して踏襲したというのは困ったことで、つまり一切政府の人間は、もうこれ以上言えなくなってしまっているということになると思うんですね。以前は、せめてもの言い訳は政府が言ったといっても、あれは社会党だったわけで。

B:あの件は閣議決定をしているのです。閣議決定というのはのちのちの内閣までね、ずっと縛り付けるんですよ。だから今役人は何も言えないわけなんですよ、あれに関することはね。ただ、ですが、強いて村山談話をひっぱりだす必要はないんですよ。町村さんにしても向うに行って村山談話と変らない・・・・

西尾:先に言いましたね。町村さんが。

宮崎:あの論理はね、高坂正堯みたいな人がいるんで、なんでも是認するわけですよ。いい方に、外務省の見解をみんなプラスに変えていくでしょ。高坂正堯が甦ったかと。

 年内のことよりも、もうちょっとスパンを広げて金融危機の問題はさっき申し上げました。今度はエネルギーの問題ですが、中国が今毎日240万バーレル石油を輸入しているんですけれども、おそらく10年くらいで一日500万バーレル輸入になるでしょう。それで、早め早めというのはいいんですけれども、国内的には新疆ウイグルから上海まで、4200キロのパイプラインを引きましたね。そのパイプラインを次にカザフスタンにまで伸ばしているんですが、これが1900キロ、それから、ロシアのシベリアの途中から分捕る。とうとう中国の方が先に工事をしますから、・・・

西尾:日本はそれにお金を払うんですか?

宮崎:いえ、先にするのなら日本はそこまでお金を払わない。それからサハリンのガスも一本は中国向けです。それから、イランにですね、イランには総額2000億ドルの投資をしているんですよ、中国は。それからブラジル、インドネシア、あらゆる所に投資をするんですけれど、これは日本の大東亜戦争の資源を求める戦線の拡大と同様に、ものすごく危険じゃないかと思うのです。一つは、金銭的にもうアホができなくなるんですよ。2000億だの1000億だののプロジェクトを、ぼんぼんぼんぼんやっているわけだから。そのエネルギー投資の破綻がおそらく、三年から五年くらいで出てくるだろうと思うのです。

 もう一つは国内的に、今発電所をものすごく作っているんです。今でも発電は石炭が72パーセントです。五年以内に原子力発電を30基くらい作ると。今もさかんに作っています。水力発電もそこらじゅうにダムを作っています。ダムなんですが、今22000箇所ダムがあるんですが、実際に2000くらいは機能していないんです。水力発電が壊れているんです。山峡ダムも今2mくらい亀裂が入っています・・・・(笑い)

 山峡ダムは軍が反対したんですよ。あれ破裂したら100万くらい流域が水没します。原子力にいたっては、日本製をまだ入れていませんので、ロシア製でしょ。これはチェルノブイリの二の舞があるんじゃないでしょうか。あれぐらいの原子力のレベルでは。ですから大変なことになるんですよ。そういう意味でね、次の問題は水もさりながら、このエネルギーに対する無謀な投資がどこかで破綻をきたすような気がします。

西尾:ちょっとお伺いしますが、日本の10倍の人口があるから、そんなにエネルギーを確保する必要があるのですか。日本は中東から順調に安定した輸入があるから、賄われているんですか。日本のエネルギーの何倍くらい、中国は必要としているのですか。

宮崎:石油消費でいえば、中国は世界第二位です。日本を越しましたから。

西尾:同じくらいなんでしょ。

宮崎:人口比から言えば、よくこんなものですんでいるなという気がするんです。

西尾:でもとんとん、同じぐらいなんでしょ。なんでそんなに・・・・

宮崎:今申し上げますが、今までは国内にあったんですよ。大慶油田があったし、勝利油田があった。大慶油田が今枯渇しています。それから勝利油田も今生産を拡大できない。ですから東シナ海も日本と衝突おこしてまでしてむちゃくちゃ開発をする。ベトナム、フィリピン、マレーシアともそうで、石油からガス重視に移管しているんですよ。ガスの契約が多いですよね。石炭はだからといって、急に壊せないんですよ。廃坑、安全基準を満たしていない炭坑を次々に廃坑を命じているんですけれど、その廃坑を温州の資本が入って、また営業をやって、ひそかに石炭を取っている。

 それからこれは我々の常識では考えられないのですが、エネルギーを盗むやつがいるんです。しかもこれがまた凄い盗み方なんです。例えば石炭を、20輌の貨物列車が通りますよね、その列車ごと全部盗んじゃうんです。その規模の強盗事件がそうとう起きています。それからガスも盗むんです。途中からパイプラインを引いて。

(笑)
C:盗んでどうするんですか?

宮崎:闇で売るんです。

西尾:でもどこかにいったん貯蔵しなくちゃならんでしょ。

宮崎:それはタンクローリーを盗むんですから。何台も盗みますから。それから漏電、漏水の問題があります。水道管が悪いんですよね。40パーセント漏水だっていうんですよ。その無駄遣いがあるでしょ、電力もおそらく30パーセントくらい無駄になっているんです。それプラス電力を盗む奴がいますからね。このエネルギーをもうちょっと日本なみに締めるとですね、漏水、漏電をなくして、省エネを図ればいいんです。石炭の電力発電のところは、公害装置を取り付ける。日本はこれで成功したから、消費がこれですんでいる。中国は目先の消費と、バクチ性があるから、儲かると思ったらそっちへ入り込んでくる。収拾がとれなくなっているんでしょう。

 

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