コラム「正論」(その一)

 足立誠之さんから以下のようなお励ましのおことばを頂戴しました。
感謝して掲示させていただきます。

西尾幹二先生

 前略、本日のコラム「正論」拝読いたしました。
 
 雑誌「正論」6月号で鋭くご指摘されたと同様、北朝鮮問題の本質を鋭くご指摘されたことで目を覚ます日本人もでてくると信じます。
 
 残念なことに、今日本が北朝鮮の核施設を破壊しなければ米国も中国もなにもしないで時を過ごし、核を搭載したノドンの前に日本が屈服するかたちに追い込まれるということを、政治家の誰一人口にしないのです。議員の一人としてそうした声を発するものがいなければ、アメリカも中国も北の核武装解除に動くはずはないのにです。こうしたことすら口にしない議員しかいないのは残念です。

 5月13日のコラム「正論」では岡崎久彦氏が、日朝国交正常化を日米共通の武器として対北交渉に当たれと論じました。その翌日名前は忘れましたがどこかの教授が、保守主義者に現実的になれと述べていました。これを読んで産経新聞はもう終わりだと思った次第です。
 
 特に岡崎氏にはあれほどアメリカに裏切られながら、日本の貴重な外交カードを裏切って間もないアメリカと日朝国交正常化を持ち出すという神経では、もう岡崎さんもおしまいだと思いました。

 先生の論文が世論を動かし、議会を動かし、政府を動かし、日本を動かすように我々も努力しなければならないと思います。
                                       足立誠之拝

 足立さん、ありがとうございました。
 本日のコラム「正論」の大意は10日ほど前にこの日録に書きました。丁寧に論を整えて先々週の終末に新聞社に渡しましたが、なかなかのせません。
 
 最初ゲラについていた見出しは「覚悟なき北制裁継続こそ危険」で、まあいいと思っていました。そして、昨日核実験の報道があったので、新聞社はやっとのせてくれました。

 ただし、見出しは承諾なしに変更されていました。
 
 新聞でご覧のとうり、「敵基地調査が必要ではないか」になっています。私の趣旨は、経済制裁はすでに日本の宣戦布告に等しく、明日ノドンを打ち込まれても不思議はない、日本人の大量核爆死を防ぐには敵基地破壊のほかに方法はなく、アメリカや国連に期待する時期はおわりつつあり、覚悟なき経済制裁はかえって危険である、したがって敵基地調査が必要であり、専門筋から知りえた限りでは、自衛隊の戦闘爆撃機で十分に対応できる、というものです。
 
 「専門筋」とは田母神さんのことです。
 
 足立さんがご推察のとうり、産経新聞は見出しの表現をわざとずらして、やっとのせてくれたのです。
 
 経済制裁は戦争行為という思想はパリ不戦条約の発案者からきています。私の論理を新聞で確認してください。
 

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