長谷川真美
4月4日、市ヶ谷グランドヒルホテルの三階瑠璃の間で夕方6時半から、西尾先生のための「江戸のダイナミズム出版記念会」が開催された。
東京は桜が満開とはいえ、予報では真冬並みの寒気団が下りて来ると聞いていたので、広島の家を出るときに私はスプリングコートにするか、冬用のコートにするかぎりぎりまで迷っていた。結局冬用のコートで出かけたが、その選択は東京にいる間、何度となく間違っていなかったと感じるほど、4日の東京は寒かった。
当日私と娘はスタッフとしてお手伝いすることになっていた。ホテルを出る頃には、雲行きがあやしくなり、雷もなりはじめ、タクシーを待つ間、冷たい雨が容赦なく斜めにふきつけ、雨はだんだんにみぞれになっていった。あれだけの天候だったから、出席をあきらめた人も大勢おられたのではないだろうか。
5時前にホテルに到着し、エスカレーターで階上に上っていると、下りのエスカレーターに乗っておられた西尾先生と奥様にすれちがった。スタッフと同じように、もう到着しておられたのだ。
私と娘は出版記念会が終った翌日は、おのぼりさんのように「はとバス」で東京見物をしたので、昨晩遅く新幹線で帰宅した。感想はゆっくり書けばいいと思っていたのに、山崎行太郎ブログやオフィス松永のブログ(現役雑誌記者によるブログ日記)に、もう出版記念会の様子が書いてあったので、ぼやぼやしていてはいけないと今キーボードをたたいている。
現役記者「その他」さんも書いておられるとおり、その日の出席者は400名弱(380くらい?)で会場はぎっしり満員、どこに誰がいるのか近くの人しか解らないような混雑であった。受付や、雑用をして出たり入ったりしていたので、祝辞の内容も今詳しく書くことはできないが、そのあたりは全部の情報が集まってからひとつずつ報告していきたい。
とりあえずは、私個人の目と耳が接した範囲での感想にとどめることにする。
受付では、国会議員でも、どんな偉い人でも記帳をしていただき、会費を徴収し用意した小冊子を配布した。受付が一段落して私が会場に入った時は、中は薄暗く、ひな壇に向かって右手に大きなスクリーンが下ろされ、何かが写され(左手にいたので良く見ることができなかった)、遠藤浩一さんが「江戸のダイナミズム」の一節を朗読しておられた。 遠藤さんのめりはりの利いた声は、まるでお芝居の長い台詞のようであり、西尾先生の文章はどこを切り取ってもそのまま「台詞」として通用する、リズムのあるものだからなのだと感心もした。
詳しくは続きで書いて行くが、全体の印象として保守的な政治集会でもないし、かといってジャーナリストばかりの会でもなく、いろいろなジャンルの学者の方々が西尾先生のコネクションで集まった重厚な顔ぶれの集まりであったように思った。
つづく
長谷川様へ
先日は本当にお疲れさまでした。お花を頂きありがとうございました。家内も大変よろこんでおります。
一昨年の名古屋では西尾先生の御講演を拝聴に伺いながら挨拶も申し上げず、洵に失礼いたしましたが、今回はようやく約束を果たすことができました。貴重な機会をいただけ、感激の極みです。
恩師は缺席されておられたようで、帰国の挨拶を申し上げることもできませんでしたが、福井から来られた来賓の先生(実は、小生の尺八の師匠のそのまた先生にあたられる方です)には初めて御目にかかることができ、師匠の近況をお伝えすることができました。あらためて西尾先生の人脈の豊かさに驚くとともに、小生の貧しい人間関係とも何通りものルートでつながっていることに「縁」というものを感じている次第です。