宮崎正弘氏を囲む――中国反日暴動の裏側(二)

● 反日デモの背景(2)    宮崎正弘

  共産主義がなくなってから、中国共産党が今やっていることは、ナショナリズムという非常に危険なものを持ち出してきて、政権の維持をやっている。このためには、常に自分達が正しくて、日本が降参しなくてはいけないというイメージを情報操作で作っている。それは人民日報も中国青年報もあらゆるテレビもみんなそうですけれど、そうやって情報操作をやってきた以上、途中で今までの情報操作と矛盾するようなニュースの配信はできないというシステムになっております。

  文革世代は今回の反日デモを完全に冷笑しているんですね。また若い人が、何かの犠牲になるのではないかと、もう一回揺れ返しがあるのではないか、というような恐れを抱きながら、非常に距離を二歩も三歩もおいて見ていたというのが、特徴であったと思います。

  二番目の特徴ですが、権力抗争が中軸にあって、交替したとはいえ、江沢民の「上海閥」と胡錦濤のいわば「共産主義青年団閥」との確執がまだ完全に終わっていない。

  というよりも上海に関して言えば、胡錦濤に対する反発まだ非常に強く残っているというふうな印象がございます。

  地図を御覧頂きたいのですが、胡錦濤派が今抑えているのは、内モンゴル、江蘇省、遼寧、河北、山西、河南、福建、貴州、四川、青海、広東、チベット、ウイグル、まぁこの辺の省長もしくは書記をとっている。

  逆に胡が抑えていないのは、山東省や折江省など。

  最初にデモが起きたところから見てまいりますと、全部胡錦濤が抑えている地域で起きています。それが最後に上海にくるわけですが、上海は今までにより以上に過激なことをやっていたというのは、ここがどうも説明がつかないのです。

  江沢民派というのは、それまでにもどちらかというと、反日デモに冷笑的で、特に江沢民の右腕と呼ばれている曾慶紅は幹部会議の中で、反対をしたという話が伝わってきております。もうひとつは今商務大臣になりました、前の遼寧省長の薄キ来(薄一波の息子)も反日デモなんか、やるべきではないといってた。ということは共産党の中も一枚岩で反日デモをやったという形跡は今のところ、ないような気がします。

● 中国の新世代とバーチャルな反日

  それは後でもういっぺん、詳しくいきさつを見て参りたいと思いますが、その前にもう一つ、デモに参加した人達について分析をしたいと思います。非常に若い人たち、愛国教育を受けた人たち、ですから、過去13年間に受けたとなると、12歳で13年間ということで、25歳以下の人たちが、圧倒的に日本が悪いということで頭の中が染まっているんですが、しかし、全体がそうかというと、おそらく90パーセントの若い人たちはこういうことに興味がないという傾向もはっきりしているんですね。

  それは1979年に、中国が一人っ子政策を導入しました。ですから、今の年齢でいいますと、25歳以下、大学生以下は全員が「一人っ子」です。

  一人っ子はご承知のように、兄弟げんかを知りませんし、克己心がない、ずーっと生れた時からテレビづけ、ハリウッド映画のことは非常によく知っておりますね。それから、何かわけのわからないやかましい音楽についても、よく知っているし、日本のアニメもよく知っている。そして、ここ数年に入ってきたのがインターネットと携帯電話です。

  そうしますと、少なくとも都会にいる中国の若者は、非常に多様化した価値観を持っている。それから中華風の伝統というものに対して、距離感がある。どちらかというと、無国籍です。ここに、新しい種族がどんどん出てまいります。それはDINKS(ダブルインカム、ノーキッド)結婚はするけれども子供は作らないという夫婦が上海、北京その他の都会部には多い。この三年ほどで出てまいりましたのは、BOBO族といってブルジョアジーのBOとボヘミアンのBOを掛け合わせて、これ私がつけたんじゃありません。BOBO族といって、ちゃんと中国でそういう本も売っております。

国家とか、愛国とかそんなことはどうでもいい、自分が生きたいように生きればいいということを書いた小説『第三の路』も、大ベストセラーになっております。去年あたりから出てきたのは、これに加えて「傍老族」です。

  自分が老いて行くことを傍観できるといいますか、人生に対する積極性が何もないと、これはちょっと日本人と似ているんですけれど、こういう種族が出てきた。ついで日本なみの「ニート」ですね。

  今中国には3300の大学、正確に言いますと、1900の公立大学があります。それからプライベート及び、カレッジ、資格がもらえるカレッジを含めて3300の大学があります。

  今年の6月には340万人の新卒が出ます。自分が行きたい職業に就ける人は今50パーセントしかいません。40パーセントはアルバイトかフリーターでしのぐけれども、10パーセントは全く職がない。それは日本でいうところのニートですね。ただ、こういう人たちもいきなり失業者の群れに投じているのではなくて、朝からインターネットカフェに出入りしたり、ジャズ喫茶に出入りしたり、というぐらいの所得はある。ですから、すねかじりが成り立つような若者が、今の中国の都会に増えているのです。

  もうひとつは文学の頽廃現象です。

  日本文学はほぼ全部翻訳されて出ています。村上春樹、吉本ばなな、山田詠美、あらゆる文学が出ておりますが、日本文豪というコーナーで紹介されているのが渡辺淳一先生で、去年の6月、上海にサイン会に行ったんですね、渡辺さんが。そうすると、600人が列を作っていたんです。日本より人気があるようです。

  もう一つ、若者達の特質というのは、やはり自分の国を出たい。

  一番行きたいのはアメリカなんですけれど、アメリカに行くことができなければ、日本でもいい、とにかく国を出たいというのが、中国の青年達の合言葉です。

  そういう雰囲気の中で今の反日というのは何かなと考えますと、今の若い人たちは直接日本軍のことを知っているわけでもないし、いわば教科書という仮想空間の中で、知育されている通りのことを模範解答で、学校で書いているだけなんです。実態としての日本に対する憎しみというのは、殆ど無いと考えられると思います。

宮崎正弘氏を囲む――中国反日暴動の裏側(一)

 4月26日の「路の会」では宮崎正弘氏を囲んで、中国情勢を話し合った。

 まず、氏が「中国反日暴動の裏側」と題して豊富な体験と情報に基くスピーチをして下さった。そのあと会員が活発に意見を交しあった。

 出席者は小田村四郎、石井公一郎、大島陽一、尾崎護、呉善花、三好範英、東中野修道、大塚海夫、山口洋一、片岡鉄也、木下博生、大澤正道、田中英道、萩野貞樹、真部栄一(扶桑社)、力石幸一(徳間)、西尾幹二。

 なお、宮崎と西尾以外の発言は声で識別できないのでABCで表す。また、聞き取れなかった言葉は○じるしで示す。

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 中国反日暴動の裏側    宮崎正弘

● 米国亡命知識人のコメント

  アメリカに亡命した中国の知識人がどう言っているかというところから入りたいと思います。「北京之春」を書いた胡平という日本以外では非常に有名な人です。彼が言いますには、「中国共産党は抗日戦争の主体でもなければ、8カ国連合軍の一員でもなかった」。はっきりと言っているんです。

 「強烈な劣等意識が、過度の反日歴史改竄となっている。政治の暗黒、官僚の腐敗、困窮する農民、失業にあえぐ労働者、庶民は開発ブームにも乗れず、満足な家にも住めず、子供を学校にやることさえ出来ない。『反日』なんぞ、一体彼等となんの関係があるのか?」と。これ日本の新聞にはぜんぜん出てきません。

  次に呉国光、趙紫陽のブレインだった人です。やっぱりアメリカに亡命しました。

 「中国共産党が愛国を吹聴する資格などあろうか?マルクスは労働者に国境はない、と国際的共産主義を説いたように、共産党は外国製であり、しかも共産主義が中国においてすら破産した事実は明白である。これを庶民や青年の間に、特に強い民族的情緒や愛国主義なるものに訴えて誤魔化し、庶民を利用しようとしているが、合理的でもない。彼らは共産党利益のために、愛国とか民族の利益とかを利用できるものを手段化し、利用しているにすぎない。彼らの言う愛国は偽物である。選挙もなければ、表現の自由ももたない中国の民衆はいずれ、党の鼓吹する「愛国」にはなんらの価値がないことを知るべきである。」と、こういうことを言っているんです。

● 反日デモの背景(1)

  反日デモの背景を振り返ります。これは「大紀元」というメディアに依りますが、中国共産党が一番恐いのは、天安門事件、16年前の6月4日の再評価をされることだろうと。そのガス抜きの装置が常に必要なので、反日を今度仕掛けてみたというのが実態だろう。

  数年来、気功集団の法輪功は弾圧をされ続けておりまして、既に拷問で亡くなった方が1200人と言われています。それから、精神病院に入れられて、精神病院で死んだ人が400数十人、ということを言っております。この数字は信憑性があるかどうか分りませんが、アメリカの議会ではそういう表現が次々と出ておりますので、それに近いことではないかと思います。

  よく言われることですが、江沢民が愛国教育を仕掛けたと、93年から始まったということですが、江沢民の父は江世俊と言って、昔、江蘇省で日本の特務機関に協力をしていた。ですから、江沢民本人は上海交通大学出身と言っていますが、その直前は南京の中央大学で日本語を専攻していたのです。ですから抗日分子とされた伯父さんの江上青の養子になって、うまうまと出自を誤魔化しているところがある。江沢民は酔っ払うと「海ゆかば」も「炭坑節」も日本語でちゃんとやれるそうです(笑)。

  台湾の辜振甫さんが(今年の1月に亡くなりましたけれど)、APECでも何回か、江沢民に会って、日本の新聞ではギター弾いて、ロカビリーを江沢民が歌ったと、そういう話がありましたけれど、そのあと江沢民の方から寄ってきて、「いや、俺だって日本語できるよ」と、日本語で言ってきたと言っていました。

  江沢民がやった愛国教育ですが、先般の町村外務大臣の答弁によりますと、中国全土に203箇所、反日教育拠点を作った。そのうち、本当に反日に特科されているのは10ぐらいでありまして、あとは愛国教育基地です。御三家が北京、瀋陽、南京です。どういう展示をしているかというと、最初から「田中上奏文」で始まる。

  要するに最初から贋物なんです。展示してある写真は、先般、東中野先生がお作りになった本の贋物の写真ばかりが並んでいますから、それを教育しているということは、非常に恐ろしいんですけれど、大体誰も見に来ても、みんな強制動員ですからね。公務員です。警察、軍隊、みんな一日だけ、参観日を作って、それから高校生、小学生遠足で、来ています。

  連中の参観風景を見ておりますと、みんなぺちゃくちゃお喋りばかり。まじめに展示を見ている人は殆どいないです。「このつまらない見学が終わったら、今日どこへ行って遊ぼうか」という話をしておりますので、どの程度に効果があるのかと非常に疑問です。展示内容そのものは、シオンの議定書もどき謀略構造になっている。

東中野修道氏の偉業を讃える

 東中野氏は静かな寡黙な人だが、情熱を内に秘めた、心の勁(つよ)い方である。誹謗中傷や孤立無援に耐えて、困難な課題を黙ってやり遂げる人だと、非常に早い時期に私は直観していた。

 南京事件に取り組んだ当初、多分、こんな大きな暗い、長い、出口のない洞窟の中を歩きつづけることになろうとはご自身も思っていなかったろう。

 他のテーマに転じたいと何度も心は誘惑されたに違いない。

 けれどもテーマが氏を掴まえて離さなかった。というより、テーマが氏に襲来したのだ、そう言った方が正確な所だろう。

 「路の会」で最初にスピーカーをお願いしたとき、日本史の古い時代のお話をなさりたい様子があった。「勿論、それでもいいのですよ」と私は言った。氏はもともと東ドイツの研究家で、私は氏の『国家破産 東ドイツ社会主義の45年』展転社(1992年)を自分の仕事で参考にさせていただいたこともある。

 「あの本のつながりのお話でもよいのですが。」と申し上げると、暫く考えていて、「いや、やっぱり南京事件について話させていただきます。」ときっぱり仰言った。

  『新・地球日本史』(産経連載だった)にご執筆いたゞくときも、私が題は「南京虐殺は存在せず」でいきたいと考え、そう申し上げた処、少しも迷わずそれでいきますと仰有った。決めたタイトルを替えたいと言ってこられる人の多い中で、氏に迷いはなかったし、あり得るはずもなかった。

 今度、氏の念願の一つが実った。『南京事件「証拠写真」を検証する』(草思社¥1500)は、表紙帯に、「『証拠写真』143枚の初の総括的検証」とあり、その上に、「合成、演出、ひそかな転載、キャンプション改竄。証拠として通用する写真は一枚もなかった。」と書かれている。3年の歳月をかけ、当時の写真雑誌に出た写真3万5000枚以上を点検した結論である。

 この本の出版を引き受けて下さった草思社も偉いが、ソフトカバーにして値段を安くし、初版3万部でスタートした英断は効を奏し、現在8万部のベストセラーとなり、問題の普及に役立った。

 3月30日の「路の会」で、東中野修道氏は143枚の画像を投射して、会員に次々と説明してくださったが、ここでは著作権の関係があるので限られた枚数を氏に選んでもらって掲載することにした。

 選ばれたものは、私が誰にでも分り易く、面白い例をあげて下さいと頼んだ結果として選ばれた。

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 南京事件「中国側証拠写真」を検証する  東中野修道

●A 爆撃跡で泣き叫ぶ幼児?

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●B 遭難後の父子

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●C 運ばれる幼児

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この場面は色々な人がとりあげていますが、本書では次のように言っています。
 日本軍の爆撃を受けて破壊された上海南市の停車場で幼児がひとり取り残され泣き叫んでいる写真は、見る者の心を揺さぶらずにはおきません。ところが写真Cから、男性が幼児を抱えて線路に移動して撮影していたことがわかります。写真Aでは幼児だけが撮影されています。

●D 斬首後の首を提げた「兵士」?

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●E 海軍水兵の制服 

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 写真Eの海軍陸戦隊(水兵)の制服を見ていただきたい。写真Dは、襟の白線が広すぎます。日本の海軍陸戦隊の制服とは明らかに違うのです。

●F 「わが同胞を生き埋めにする」兵士?
(中国の歴史教科書に出ている写真です)

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 黒い部分(写真右上)と、その前の盛り土の手前の黒い部分を影だとすれば、その影を作った物体があるはずですが、それが存在しません。生き埋めにされようとしている5人と、穴の大きさが合わず、白いシャツで後ろ手に縛られている人の身体は、その後方で見物している兵士に比べて小さく、遠近感が合いません。複数の写真を一つにした「合成写真」のように考えられます。

●G 南京における公開処刑?

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●H 公開処刑の日照角度

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 見物人の服装が矛盾しています。彼らは夏に近い服装をしていますが、南京陥落は12月13日、冬でした。しかも陥落から2ヵ月もすると、南京は平穏な生活に戻っており、南京の欧米人の日記などにも公開処刑の記録はいっさい出てきません。写真Hの兵士の右足の踵に注目してください。靴の真下に影が生じています。角度Θは約78度でした。南京事件の冬の12月頃をみてみると、この角度Θが少なくとも45度以下でなければならないのです。

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 143枚を見終えて会員が懇談したが、黄文雄さんが、「中国人は古代の昔から贋物づくりの名手で、伝統でもあるので、これは普通のことです。私は若い頃から戦場をめぐる写真贋造の話は噂できいていて、実物を見たこともあり、今日見せていただいたのとよく似ていたので、あゝあの手の種類だなと思い出します。」と仰言ったのが私には印象的だった。

中国人留学生からの質問

 あるサイトに中国人から日本人に向けた、大変に興味深い歴史や政治に関する質問が出されているのを人に教えられた。読んでみると、日本人の複数の回答を含めて面白いし、今後の展開が期待されるので紹介する。

 今の若い中国人が何を考えているか、日本人の反論にどう対応しどう変化するか、関心を呼ぶだろう。

 ことの発端は「一人中国留学生の声」、留学生4月26日(18時45分)の一文である。論議が混乱しないためにいち早く司会役が登場し、日本側からの複数の反論も出された。

 当の留学生はまじめに考えたいからまず日本人の意見を聞かせてほしいと言っている。そういう応答があった。

 中国人留学生の最初の発言を日本語として分り易くリライトする人も現われた。日本人のいくつもの質問に当の留学生がどう答えるかが待たれている。

 当該サイト(桃太郎掲示板)の管理人の許可を得たので、4月26日から4月28日までの全文をここにかかげる。読者のみなさんも考え、かつ参加してみてはどうか。

 4月29日より以後の論争は元の掲示板にもどる。

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一人中国留学生の声 投稿者:留学生 投稿日:04/26(火) 18:45

たくさんの日本人は普段テレビ、新聞で中国のことを知ります。
テレビは放送している画面はもちろん真実です、しかし全面の真実ではありません、一部の真実です。カットされた画面はけっこう多いです。マスコミの特徴は伝えたくないもの、面白くないもの絶対流さないと思います。
例えば今回の反日デモについて放送は日本の大使館、企業、さらに日本学生の被害を一方的に受けあけて語る。テレビから見て、石の投げる、車の壊す、中国警察の無関心、日本国旗の燃やすの画面をくり返して放送しています。この結果、日中二つの国あいだはもと誤解、民族習慣、考え方が違うの上にわだかまりがだんだん深くなります。
日本のマスコミ視野はもっと広く、放送はもっと全面的になってほしいです。
一番大切なことは普通の中国人本当に何を考えますか?これを日本人に伝えないといけません。しかしたくさんの日本人全く知りません。ただ単純に中国人乱暴して、考え方あまい、昔のことを固執して悟らない、あほうみたいと思わないで下さい!
中国人は日本人に対して一番聞きたいことは何で日中戦争のことをよく疑問して、検討して、ちょっとずつ変わっていく?
例えば南京大虐殺の人数を疑問する、30万人ではない、20万人、10万人、さらに5万人です。何十万人の人を殺されて、多分もうはっきり数えないかもしれませんけど、日本人はこの時、残酷なことをやりました、悪いことをしたは変えない事実です。じゃ殺された人数少なくなったら、心は軽くなれます?犯罪感も薄くなれますの?日本人はいつもこのことを議論して、研究して、反論して、いったい何を考えていますか?自分の罪を隠したいの?
じゃもし中国、韓国、アメリカの教科書は広島、長崎の原子爆弾によって死んだ人の数は12万と8万人ではない6万と4万人です、さらに検討も要りますと書いたら、日本人はどう思います? また中国の教科書は天安門事件も書いていないという人もいるかもしれない、これは中国内部のことだから、日本と関係ありません。書くと書かない自分が決めれます。日本江戸時代のこと何か書いてないとか中国人絶対言わないです、言う権利ありません。他の国と関係あることは慎重に考えない、教科書を好みで書いていけません!中国だけではない韓国の慰安婦問題もそうだし。教科書は大事なものだから、子孫に何を教えていく、皆日本を見ています。ドイツは二戦の時何百万人のユダヤ人を殺した、しかしドイツは教科書の問題ありますか?日本人はやる胆力があります、承認する胆力がありません。
靖国神社の参拝もそうだし、中国人の目の中の日本人は少し反省の気持ちもない、さらに一所懸命罪を隠す、別に中国人は日本に補償する要求もないし、ただ認めてくれてほしい!これでもできない国は安理会の常任理事国になる資格はありません。
中国人はこれを日本に言いたいだから、デモを起こりました。
日本のマスコミによって中国に対して印象はすでに民主国家ではない、北朝鮮と仲良い、偽ものを造る技術上手い、在日犯罪者が多い、農産物の農薬が多い、飛行機が安全ではない、国防費が高い、経済発展して日本を追い越せる恐ろしい国になりました。中国はもちろんいろいろな問題があります、しかしそんな可笑しい国ではありません、日中現在の対立は完全にお互い理解していない、考え方、民族習慣の違いですから、私今目の中の日本と私まだ日本に来ていない時思っている日本の様子まったく違います。同じようにたくさん日本人は思っている中国と現実の中国もかなり違います。
2万人のデモ者の中に激しい人は200人しか超えません、この200人もし本当の日本が了解したら、乱暴しないと思います。たくさんの中国人は日本に対して意見を述べたい時どうすればいいですか?分からないです。一部の激しい人に影響されて、乱暴をしました。激しくしないと、日本人に注目されないと思いますから。でも関係ないの日本人学生に乱暴して本当にバカです。私からの望みは日本人今全体の中国人皆そうですと思わないで下さい!毎日テレビを見てそうおもい易いです。 また心配することはそのまま続いて日中関係にきっと悪い影響になります。私の声が小さいけど、日中仲良くになってほしいです。
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論議の開始について 投稿者:平蔵 投稿日:04/26(火) 22:20

留学生さん、いらっしゃい。
それでは、論議を始めたい。

日本人の参加者からの自由な質疑に、留学生さんは、率直に答えてくださるだろうか?
まず、そこから確かめよう。
当然、留学生さんには答えにくい質問も多数予想される。
そこに正対する覚悟はお有りだろうか?

また、他の参加者に対して要請する。
留学生さんに対する誹謗中傷や差別を目的とする発言を厳に控えていただきたい。

要は、ここで大切なのは、事実に対する論理的な評価の問題である。
それを、留学生さんも、他の参加者も肝に銘じていただきたい。

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ここで取り上げる歴史的事実 投稿者:平蔵 投稿日:04/26(火) 22:26

本掲示板では、日中関係を論ずるにあたり
日本と中国の関係に止まらず、日本国内の事象、中国国内の事象にわたり、広く取り上げたい。

たとえば
・日清戦争
・日中戦争
・中国内戦
・朝鮮戦争
・文化大革命
・大躍進政策
・日中国交正常化
・円借款
・中国の核開発・軍備増強
・天安門事件
・民族問題
こういった、内外の事象に対する評価も含め、論議をしていきたい。

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なお 投稿者:平蔵 投稿日:04/26(火) 22:27

本論議においては
平蔵は、あくまでも、「総括管理人」として振る舞う。
参加各位の活発な論議を期待する。

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論議開始の条件は 投稿者:平蔵 投稿日:04/26(火) 22:35

>日本人の参加者からの自由な質疑に、留学生さんは、率直に答えてくださるだろうか?

に対して、留学生さんが受諾を表明した時点をもって、論議開始とする。
本投稿から72時間を経て回答がない場合は、留学生さんは論議を忌避したものとみなす。

開始、又は忌避が判明するまで、他の参加者は、本話題に関する発言を控えていただきたく、これに反する如何なる投稿も、直ちに削除する。

また、留学生さんのIPアドレスはすでに確認しているので、他のホストからの接続はご遠慮いただきたい。
これは、複数人による、同一ハンドルでの投稿又は、同一人による複数ハンドルによる投稿を禁ずる本サイトの運営上の要請である。

では、参加者各位、留学生さんからの回答を、刮目して待て。

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はじめまして 投稿者:留学生 投稿日:04/27(水) 17:03

まず私書いた文章について皆の本気の感想を聞きたい。
それに皆は中国についての問題もできるだけ答えます。

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はじめまして、皆さん。留学生さん。 投稿者:大学生 投稿日:04/27(水) 18:30

みなさん、はじめまして。
今回の反日デモから日中関係に興味を持った一大学生です。今回、この掲示板の論議にぜひ参加させていただきたいと思います。至らぬ点もあるかと思いますがよろしくお願いします。

まず始めに、私は感情的にならず、留学生さんの意見を真摯に受け取り、決して誹謗中傷などしないことを誓います。

本題です。
留学生さんの文章についての感想です。
>日本のマスコミ視野はもっと広く、放送はもっと全面的になってほしいです。
 同意できます。ただ、放送時間が有限であるかぎり、際立った一部分を切り取った物になってしまうのは仕方ないことだとも思います。
>ただ単純に中国人乱暴して、考え方あまい、昔のことを固執して悟らない、あほうみたいと思わないで下さい!
 私は決してそんな風に思っていません。私の大学には中国からの留学生もたくさんいますし、皆良い人だと思います。留学生さんも、「日本人みんなが中国人の事をあほうみたいに思ってる」と思わないで下さい。お願いします。
>南京大虐殺
 確かに人数の事を議論するのに意味は無いかもしれません。ただ、大虐殺が本当にあったかどうかを議論するとなれば話は別です。通常の戦闘を民間の虐殺に置き換えられて断罪を叫ばれては反論しなくてはなりません。実際に無かったという一級品の状況証拠もあります。例えば蒋介石の日記には南京での死者数は6千人と書かれているそうです。これは戦闘の規模から考えると少なすぎるほどの数で、もちろん虐殺ではありません。こういう証拠があるからこそ議論になるのです。
>靖国神社の参拝もそうだし、中国人の目の中の日本人は少し反省の気持ちもない
 これはとんでもありません。私には「靖国神社に参拝する⇒反省していない」がまず理解できません。よろしければなぜそうなるのかを教えてください、多分何か誤解していらっしゃるのだと思います。また日本は、謝罪も公式の場で30回以上も行っていますし、多額のODAを中国に対し行っています。その事実を留学生さんが知らないだけではないでしょうか。
>教科書問題
 この問題は今回のデモをうけて「中国の教育が反日的なのでは?」という疑問が沸いた事で最近活発になっているのだと思います。いくら中国国内の問題と言っても、勝手に悪者にされてはたまりませんから。「天安門事件が記述されてないのは、虐殺をしたのは日本だけにしておきたいからでは?」という疑問があるから天安門やチベットの問題があがるのだと思います。今は関係ないかも知れませんが、そもそも他国の教科書に文句を言い始めたのは中国が先ですよ。日本がやりかえしたからって「国内の問題だから関わるな!」というのはさすがに勝手だと思います。

最後に、留学生さんは「日本が絶対に悪い」という前提で全ての問題を見ているような気がします。まずは「日本も中国も悪い事がある」という前提でもう一度見直していただけませんか。どちらかが絶対に悪いなどということは複雑な歴史ではありえない事でしょう。

長文失礼いたしました。皆さんの意見をお待ちしております。

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論議を開始致す。 投稿者:平蔵 投稿日:04/27(水) 20:52

『論議の開始について 投稿者:平蔵 投稿日:04/26(火) 22:20』
『ここで取り上げる歴史的事実 投稿者:平蔵 投稿日:04/26(火) 22:26』
『なお 投稿者:平蔵 投稿日:04/26(火) 22:27』
『論議開始の条件は 投稿者:平蔵 投稿日:04/26(火) 22:35』

上記の主旨に則り、

『はじめまして 投稿者:留学生 投稿日:04/27(水) 17:03』

を論議受諾の表示と認め、平成17年4月27日17時3分をもって論議を開始する。

本論議を、総括管理人長谷川平蔵3705が主宰・進行する。
本論議のテーマは、
「『一人中国留学生の声 投稿者:留学生 投稿日:04/26(火) 18:45』及びその他の事象を題材とした、日中関係の問題点と将来」とする。

第1段階として、各自の立場と意見の発表及び質疑を一週間(4月27日水~5月3日火)実施する。
その後、参加者は、第1段階の総括を5月5日木の18時までに投稿されたい。
総括の内容は、以下の通りとする。
1 自らの当初の立場・意見
2 他者の意見で印象に残った事項
3 第1段階終了時点での立場・意見
4 更に論じたい事項

第2段階の要領は、その時点で示す。

その他、長谷亭運営規定及び論議運営細則に準拠する。
参加者各位の正々堂々とした発言を強く期待する。

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いくつかの簡単な質問。 投稿者:たこのす 投稿日:04/28(木) 04:05

留学生様

日本語で投稿ありがとう。あなたの文章の意味は完全に分かります。

>私の声が小さいけど、日中仲良くになってほしいです。

同感です。話題を分け、簡単に質問をしながら進めたいと思います。よろしくお願いします。
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 中国人は自己主張がとても上手ですね。日本人は下手です。でも、日本人にも主張があります。
 それをこれから書きます。あなたも日本人になったつもりで読んでください。

一 日本の近代史認識

 アヘン戦争に中国が敗れたとき、日本人は驚きました。このままでは、日本も植民地になってしまう。それから、日本は軍事力の強化に頑張って日露戦争にも勝利した。最初、西洋に対して、日本は中国、朝鮮と一緒に戦おうとしました。でも、頑張れたのは日本だけで、朝鮮も中国も国は乱れ、団結できなかった。仕方なく、日本は朝鮮を併合し、満州国を建国してアジアの力をまとめて西洋に対抗しようとした。ところが、西洋は日本が強くなりすぎたと感じて経済封鎖をしてきました。石油と鉄が無ければ、日本の軍事力は無力化される。そう考えた日本人は武力で資源のある西洋の植民地を占領しようと戦争を起こしました。しかし、この大戦争には負けてしまい、この戦争を起こした責任者はA級戦犯として処刑されました。

質問 1-1 あなたは今まで、このような歴史認識を考えたことがありますか? y/n
   1-2 A級戦犯とされた人たちが処刑されたのは当然と思いますか? y/n
   1-3 日本人は A、罪を犯したと考えますか? それとも、B、頑張ったと思ってくれますか? A/B

二 日中の戦後史

 戦争が終わって、講和会議が開かれ、蒋介石が賠償を放棄した時、日本人は心の底から感謝したものです。日本人は戦争で中国に迷惑をかけたと感じたので、国交正常化以降、政府、企業、民間の各レベルで中国の発展のために尽力してきました。多額のODA、最新鋭の技術協力、中国を緑化するため生涯をかけてゴビ砂漠に植林をしている人も居ます。
 ですが、私たちは最近このような日本の努力が中国側から全く評価されていないのに気が付きました。当たり前だと思われているのです。別に私たちは感謝されたいと思っているのではありません。友好を築く土台になればよいのです。しかし、事態は友好とは逆の方向に進んでいます。もう、中国に経済的な支援をするのは止めた方がいいと考える人も増え始めています。

質問 2-1 あなたは日本の官民にわたる経済支援を知っていますか? y/n
   2-2 日本は経済支援を続けるべきだと思いますか? y/n
   2-3 日本の経済支援についてあなたの感想を聞かせてください。 
 
三  中国の近代史

 清朝末の混乱、軍閥の跋扈、辛亥革命、日中戦争、国共内戦、大躍進政策、文化大革命。ここまでの中国の歴史は困難を極めました。中国国務院は日中戦争の犠牲者を1000万人以上としてます。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik3/2004-11- 04/faq12_01.html (しかし、極東軍事裁判では180万人と自己申告しているようです。) それでも多くの人が死んだのは事実です。そして、その後も困難は続きます。国共内戦の犠牲者は分かりませんでしたが、大躍進政策の餓死者、文化大革命の犠牲者は合わせて2000万人から6500万人との報告もあります。 http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/kak2/1209301.htm これらに比べれば、天安門事件など小さな事件です。
 多くの人が死んだ苦難の中国史において、多くの悲惨な出来事が起きていたと思います。その中の一体どれだけが日本の責任でしょうか?日中戦争の間であっても日本軍を称した中国人の残虐行為だってあったはずです。日本の歴史の中であまり日本人は残酷な行為をしていません。中国政府は記念館などで日本軍の残虐行為を展示していますが、普通の日本人には出来ないことです。

質問 3-1 上記のような中国苦難の歴史をあなたはどう学校で学習しましたか?   
    3-2 大躍進政策、文化大革命がもたらした悲惨な事態を知っていますか? y/n 
    3-3 日本人以外に近代の中国で残酷な行為をした人を知っていますか? y/n

四 ”侵略”について

 日本の戦争を”侵略戦争”だと非難する人が居ます。侵略とは他の民族が住んでいる土地を自分のものにすることだそうです。中国もこのように表現していますが、中国政府自身、戦後すぐ満州を自分のものにしました。その後、チベットにも軍事侵攻して世界を驚かせました。
 万里の長城は知っていますか?この長城は外敵から中国を守るために建設されましたね。場所は満州との境です。これは、満州(中国北東部)が本来の中国ではない何よりの証拠です。
 
質問 4-1 満州やチベットは中国本来の領土だと思いますか? y/n
    4-2 上記の質問が y ならその理由は何ですか?
    4-3 中国政府は日本の戦争を侵略戦争だとして非難しても良いと考えますか? y/n

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日日翻訳 投稿者:日本語ネイティヴ 投稿日:04/28(木) 09:24

多くの日本人は普段、テレビ・新聞で中国のことを知ります。
テレビで放送している画面はもちろん真実です、しかし、それが全ての真実ではありません、一部の真実です。
カットされた画面はけっこう多いです。
マスコミの特徴として、伝えたくないもの、面白くないものは絶対流さないと思います。

例えば今回の反日デモについて、放送は日本の大使館・企業、さらに日本人留学生の被害を一方的に受け取って語っている。
テレビを見ていると、石を投げる、車を壊す、中国警察の無関心、日本を国旗の燃やす映像をくり返し放送しています。
この結果、日中二つの国あいだは、もともと誤解や民族的習慣・考え方が違う上に、更にわだかまりが深くなります。
日本のマスコミは視野をもっと広く、放送は状況を全体的に伝えるようにしてほしいと思います。

一番大切なことは「普通の中国人が本当に考えている事は何か?」です。
これを日本人に伝えないといけないと思います。
しかし、多くの日本人はこれを全く知りません。
ただ単純に、中国人は乱暴で、無思慮で、過去を口実に現に自分が行っている暴行の悪を悟らない、そういう阿呆だと思わないで下さい!

中国人が日本人に対して一番聞きたいことは、なぜ日本人は日中戦争の歴史に疑問をもち、再検討して、少しずつ認識を改めて行くのか?です。

例えば南京大虐殺の犠牲者の人数に疑問を持って、30万人ではない、20万人、10万人、さらに5万人と認識を改めて行く。
何十万人の人が殺されたか、多分、現在ではハッキリした数を確定できないかも知れません。

しかし、兎も角、日本人は南京事件で残酷なことをやりました、つまり、日本が悪いことをしたことは争えない事実です。
もし殺された犠牲者の数が少なくなったら、日本人の心は軽くなりますか?
罪悪感も少なくなりますか?

日本人が南京事件を熱心に議論し、研究し、中国に反論して、一体どうするつもりですか?
自分の本当の罪悪を隠したいのですか?

では、もし中国・韓国・アメリカの教科書が広島・長崎での原子爆弾の犠牲者数は12万と8万人ではなく、6万と4万人です、さらに検討を要しますと書いたら、日本人はどう思うでしょうか? 

また「中国の教科書は「天安門事件」も書いていないという人もいるかも知れません。
が、これは中国内部のことだから、日本からトヤカク言われる筋合いはありません。
「書く、書かない」は中国人が自分で決める問題です。

日本の江戸時代のことについて、何が書いてないとか中国人は絶対言わないです、言う権利がありませんから。
他の国と関係あることは慎重に考えねばならず、教科書を自分の都合に合わせて書いてはいけません!

中国と関係する事だけなく、韓国の「従軍慰安婦」問題も同様です。
教科書の問題は重要ですから、日本が子孫に何を教えていくか、皆、日本を見ています。

ドイツは第二次大戦中に何百万人ものユダヤ人を殺しました。
しかしドイツには周辺諸国との間に教科書の問題がありますか?
ありません。

日本人は度量のある国民ですが、南京事件や従軍慰安婦問題を承認する度量に欠けています。
靖国神社の参拝もそうです。
中国人の目から見れば日本人は少しの反省の気持ちもなく、更に一所懸命自分の罪を隠す。
別に中国人は日本に補償を要求するつもりもない、ただ罪を認めてほしい!
これさえできない国が安保理の常任理事国になる資格はありません。

中国人は、そのことを日本に言いたかったので、デモを起こしました。
日本のマスコミによって、日本人の中国に対する印象は、民主国家ではない、北朝鮮と仲が良い、偽物を造るのが上手い、在日中国人に犯罪者が多い、農産物に農薬が多い、飛行機が安全ではない、国防費が多い、経済発展して日本を追い越せる恐ろしい国という事になっています。

中国には勿論いろいろな問題があります。
しかし、それ程おかしな国ではありません。
日中の現在の対立は、相互理解の不足、考え方・民族習慣の違いが原因です。
私の現在の日本認識と、来日以前の日本認識とは全く違います。
それと同じように多くの日本人の中国認識と中国と現実の中国もかなり違います。

2万人のデモ隊の中で過激な行動を取った者は200人程度しかいません。
この200人が、もし本当の日本を理解したていたとしたら、デモで乱暴はしなかったと思います。

多くの中国人は、日本に対して意見を表明する適切な方法がわからないのです。
一部の過激な人に影響されて、乱暴をしました。
過激にしないと、日本人に注目されないと思ったからです。

でも無関係な日本人留学生に乱暴した者は本当に愚かです。
私からの望みは、日本人は現在の中国人全体が皆、過激派だと思わないでほしい、ということです。
毎日、テレビの映像を見ていると、そう思う恐れがありますから。

また、私が心配するのは事態がこのまま拡大すると日中関係にきっと悪影響を及ぼすということです。

私の声は小さいけど、日中が仲良くなってほしいです。

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日々翻訳について 投稿者:平蔵 投稿日:04/28(木) 22:50

日本語ネイティヴさん、より読みやすい日本語に推敲していただき有り難う存じ候。
以降の論議の参考と致したい。

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「大学入試センター試験訴訟」のその後

お知らせ

 月刊誌6月号の私の評論は

(1) アメリカとの経済戦争前夜に備えよ
     『正論』(短期集中連載第4回終篇)45枚

(2) 韓国人はガリバーの小人
     『Voice』22枚

 
 (1)は私にしては珍しい経済文明論である。日本の資本主義は何であったか、またこれからどうあるべきか、というこのテーマは今後さらに切り拓いていきたい。さもないとわれわれの現代史は見えない。政治や外交だけがすべてではない。

 6月号各誌をみると、中国暴動への言及が花ざかりである。毎月みんなと同じ声をあげるのも芸がないから、連載の終回はきちっと自分のテーマで締めた。

 (2)は抱腹絶倒篇である。韓国人は怒髪天を突くかもしれない。でも、真実である。

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「大学入試センター試験訴訟」のその後

 平成16年の大学入試センター試験の世界史の問題で「日本統治下の朝鮮」において「第二次大戦中、日本への強制連行が行われた」を唯一の正答とする出題に対し、それは歴史事実に反し、受験生に不当な思想統制を行うものである、という疑問や批判が提出された事件があったことを覚えている人も多いだろう。

 この件では大学一年生になったばかりの7人の学生が同年7月7日、大学入試センターを東京地裁に提訴したところまでお伝えした。拙著『日本がアメリカから見捨てられる日』(徳間書店)所収の「受験生が裁判所に訴え出た大学入試センター試験」に詳しい説明がある。

 その後の状況を報告すると、裁判所では、原告本人の話を聞くことにしたいと3人の在京の学生を6月7日に召喚し、約1時間発言を許すこととなった。近頃の勇気ある学生の行動に拍手し、幸あれと祈りたい。

 「強制連行」は高校のすべての歴史教科書にのっているから出題は違法ではないと被告の大学入試センターは言い張っていたが、「新しい歴史教科書をつくる会」の調査で29冊のうち12冊の高校教科書に「強制連行」の記述のないことが明らかにされていた。

 すると入試センター側は主張を変え、受験生は中学時代にこの事実を教科書で学んでいたはずである、中学の教科書にはすべてのっている、だから自分らに責任はない、というとんでもない詭弁をひねり出してきた。

 悪いのは中学の教科書の検定にあり、国に責任があり、大学入試センターや出題者には責任がないという、これまた笑うべき遁辞を述べ立ててきているそうである。

 教科書が悪いのは検定のせいで、すべて国の検定に責任がある、とはつねづねの私共の主張ではあるが、それを理由に大学入試センターという「公」の機関が責任逃れを言い出すに至っては、小役人を風刺したゴーゴリの『検察官』をも思い出させる喜劇の一幕を見る思いがする。

船橋西図書館・焚書事件 最高裁で逆転勝訴の可能性が見えてきた(二)

 この事件については、私が『正論』平成16年新年号に、「船橋西図書館焚書事件一審判決と『はぐらかし』の病理」を書いている。同論文は昨年出版した拙著
日本がアメリカから見捨てられる日(徳間書店)に「あなたは公立図書館の焚書事件を知っていますか」と改題して、全文を掲載している。

 事件の説明はもとより、第一審の判決文からのかなりの量の引用と分析、裁判所へ提出した私の意見書の全文がこの論文に収録されている。

 私の判決文批判は痛烈である。例えば、「被告船橋市の法的責任が生じないことも前述のとおりである」という判決文に即応して、私は「あっ、いけない。いけない。とんでもない詭弁である。こういうことを言い立てるものを『法匪(ほうひ)』という。法律を操る盗賊のことである。」

 同論文をのせた『正論』新年号は証拠として提出されている。弁護士によると、最高裁の裁判長は必ず読んでいるそうである。

 これは楽しみである。口頭弁論の日が待遠しい。

 ところで当「日録」はこの案件を重視し、平成15年9月18日から全判決文と関連資料(事後報告)を掲示してきた。そしていま過去録の中にこれを収めている。

 詳細はここを見て欲しいが、あらためて簡単に経過をもう一度説明しておきたい。
 
 当件は、千葉県船橋市立西図書館の女性司書が廃棄基準を無視して著書など107冊を処分したため、精神的苦痛を受けたなどして、「新しい歴史教科書をつくる会」と、作家の井沢元彦さんら8人が司書と船橋市に計2700万円の損害賠償を求めた事件である。

 第一審の判決が平成15年9月9日、東京地裁であった。須藤典明裁判長は「蔵書の取り扱いは市の自由裁量。廃棄基準に該当しない書籍を処分しても、著者は法的責任を追及できない」と、請求を棄却した。

 廃棄された書籍は以下の通り。               
     
     氏 名     蔵書数  除籍数
     西部 邁     45   44
     渡部昇一    79   37
     西尾幹二    24   12
     福田和也    38   13
     高橋史朗     3    1
     福田恆存    24    1
     小室直樹    26   11
     長谷川慶太郎 56   14
     岡崎久彦    19    5
     坂本多加雄    8    2
     日下公人   34   11
     谷沢永一  102   17
     つくる会    3    1
     藤岡信勝    4    3
     井沢元彦   54    4   
       
合計蔵書519冊、除籍数176冊
 
 ただし、西部邁氏、渡部昇一氏、福田和也氏は訴訟に参加せず、谷沢永一氏は第一審まで参加し、そのあと降りた。各人の不参加の理由は分らない。船橋市在住者でもある井沢元彦氏が原告団の代表となって訴訟がなされ、今日に至る。

 東京高裁での第一審判決に対する各紙の見出しは以下の通りであった。

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 9月 9日 共同  「つくる会」が全面敗訴市民図書館の著書廃棄訴訟
 9月 9日 時事  「つくる会」の請求棄却=船橋市立図書館の蔵書
            廃棄訴訟―東京地裁
 9月10日 千葉日報 つくる会、全面敗訴、船橋市立図書館の廃棄訴訟
 9月10日 東京   船橋の市立図書館107冊廃棄、賠償請求認めず
           「つくる会」が敗訴
 9月10日 読売   図書館の蔵書廃棄「市の自由裁量」東京地裁判決
 9月10日 日刊スポ「新しい歴史教科書をつくる会」らが敗訴
 9月10日 毎日   蔵書廃棄、市の裁量権内 東京地裁
           「つくる会」側の請求棄却
 9月10日 朝日   藤岡氏らの請求棄却
 9月10日 産経千葉 船橋図書館の大量廃棄訴訟「実質的に勝訴」
 

つくる会千葉田久保支部長 一定の評価示す
「むなしい判決だが、実質的に勝訴だ」
「ここまで踏み込んだ内容ながら、作家らに対する権利侵害がないという理由で棄却される のはむなしい」
「公務員としての不適格を指摘された人物が子供たちに語りなどをしている。処分は形式だけだと言わざるをえない。」

 
9月10日 産経全国 「公務員精神が欠如」船橋西図書館の“焚書”
 

            東京地裁 請求は棄却
 須藤裁判長は、井沢さんらの著書を廃棄した司書の行為について「『つくる会』らを嫌悪し、単独で周到な準備をして計画的に行った。公務員として当然の中立公正や不偏不党の精神が欠如していた」と批判した。
 また、廃棄処分発覚後の一連の船橋市の対応を「廃棄の経緯を明らかにせず、責任の所在があいまいなままで幕を引こうとした」と指摘した。
 船橋市教委・石井英一生涯学習部長の話「正式な判決文を見ていませんが、市側の主張が認められた判決だと思う」
「司書の行為 文化的犯罪」原告側
 原告側弁護団は9日、つくる会などに否定的な女性司書の独断廃棄や、船橋市の対応のまずさを認定した判決に、一定の評価を与えた。
 しかし、船橋市民の井沢さんは「司書の行為は職権乱用で文化的犯罪。このようなことが行われて野放しになるのはおかしい。民主主義のルールをふみにじったまま、押し切られたのは残念」と語った。弁護団長の内田智弁護士は「社会的・文化的な問題を矮小化し、十分な審理を行わなかった裁判所の態度は批判を免れず、表現の自由に対する消極的態度は許されない」と指摘した。

 
9月11日 東京  図書館の本廃棄賠償請求認めず「つくる会」が敗訴

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 その後東京高裁は東京地裁の第一審を支持し、本件を棄却したので、最高裁に上告されていた。この度、上告の一部が受理され、今まで歴史上提訴されたことのない新しい権利侵害に道が開かれようとしている。すなわち公立図書館の政治的意図をもつ本の廃棄処分が著作者の人権を侵害し、憲法違反になるという認定がなされるか否かという問題に外ならない。

船橋西図書館・焚書事件 最高裁で逆転勝訴の可能性が見えてきた(一)

緊急朗報

 4月19日付「日本経済新聞」朝刊は次のように伝えた。

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図書館蔵書廃棄最高裁が弁論へ
「つくる会」の訴訟で

 千葉県船橋市の市立図書館に蔵書を廃棄され表現の自由などの権利を侵害されたとして、「新しい歴史教科書をつくる会」と作家ら7人が同市に計2400万円の損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第一小法廷(横尾和子裁判長)は18日、双方の主張を聞く弁論を6月2日に開くことを決め、関係者に通知した。

 弁論を開くことから「図書館がどのように蔵書を閲覧させるかについて、著作者は請求できない」などとして、同会などの請求を退けた一、二審判決が何らかの形で見直される公算が大きい。

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 同日「産経新聞」も類似の記事を掲げたが、異なるのは次の点である。

====================

 弁論が開かれることから、つくる会側の請求を全面的に退けた一、二審判決が何らかの形で見直される公算が大きい。廃棄を行った司書にも連帯しての支払いを求めていたが、第一小法廷は上告を受理せず、この点についてはつくる会側の敗訴が事実上確定した。

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 つまり、被告は船橋市と図書館土橋司書の両者であったが、最高裁は船橋市に関わる上告受理を決定し、土橋氏に関する上告を棄却して、前者に関する口頭弁論を6月2日に開くという呼び出し状を弁護士に送ってきたわけだ。

 分り易くいえば焚書事件を起こした司書個人はすでに減俸6ヶ月の罰を受けているのでこれ以上追及しない。しかし、船橋市の責任に関しては、審議を見直す必要があるので原告側の意見陳述を許すゆえ、6月2日に出頭せよ、という指示である。

 口頭弁論が開かれたからといって、ただちに勝訴になるとは限らない。けれども原審が覆る可能性は小さくはない。

 最高裁に上告されるほとんどの事件は門前払いである。ないしは審理の結果、原審維持の通達があるのみである。口頭弁論を開いて再審するというのは、よほどのことで、最高裁が憲法違反を訴えた本件の重要性を考慮したからであって、原審が破棄される可能性もきわめて大きい。

 私は弁護士からそういう期待を聞いた。6月2日の口頭弁論には私と作家井沢元彦氏が出頭する予定である。

「人権擁護法」という狂気の法案(その十二)

 26日午前8:00に法務部会が開かれた。今日の出席者は法案推進派は4人、反対派は16人で、明らかに大勢はきまったようだ。

 けれども今日これで終りにするというのではなく、国会会期切れまで反対派は議論をしつづけて、政策審議会に上げさせないようにするということらしい。

 与謝野政調会長は政策審議会に上げるようなことはしないと、25日党幹部に確約したそうだが、これは密室の確認で、正式には法務部会が審議を今後もつづけて、政策審議会に上げさせないように努力しつづけることが大切なのだという。

 昨日と今日とで分ったことは、法務省の中でも人権擁護局がつっ走っているだけで、省内にもかなりの温度差があることである。人権擁護局以外の法務省の幹部は慎重になっている由。

 人権擁護局はメンツもあって、いつもそうだが、今回も反論の文書を提出した。反対派からこんなのはダメだと一蹴された。

 人権擁護委員を選ぶ任にある市町村長に対するヒアリングを行っているか、という質疑も出された。

 平沢部会長は鮮明に反対派のサイドに立つようになった。

 特筆すべきは民主党も同法案に反対する会を起ち上げたことだ。

 国会会期ははたしていつ終るか。郵政がもめるので、7月まで会期延長も考えられるので、人権擁護法の反対運動の議員諸氏のご苦労もつづく。

 古賀議員がこのまゝ引き下がるとも思えない。たゞ補選のための公明党への御礼という議論はもう使えない。

 しかし明らかに法案の行方はコーナーを回り、危機は遠ざかりつつあるようにみえる。

 以上は二方面の情報を総合して記述した。

「人権擁護法」という狂気の法案(その十一)

22日午後、共同通信が次のような配信をした。以下に一部引用する。

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古賀氏に一任と判断 人権擁護法案で与謝野氏

 自民党の与謝野馨政調会長は22日午前、党本部で平沢勝栄法務部会長と会談し、今国会提出をめぐり党内調整が混乱している人権擁護法案の取り扱いについて、古賀誠人権問題等調査会長(元幹事長)が一任を取り付けたとの判断を示した。これにより、同法案は政調審議会と総務会で了承を求める手続きに入ることになり、国会提出に向け前進した。
 (中略)
 与謝野氏は平沢氏に「会議の座長は古賀氏だ。古賀氏が仕切ったという形にしてほしい」と述べ、平沢氏は「政調会長がそう言うならやむを得ない」と応じた。これに先立ち、古賀氏は与謝野氏や久間章生総務会長と会談し「21日の合同会議で一任を受けた」と報告、了解を得た。
(以下略)(共同)(04/22 14:26)

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 以上は午前中の出来事である。与謝野氏は平沢勝栄法務部会長を呼んで、抵抗をおさえ、裁断を下したそうだ。ところが午後反転した。

 古屋圭司、衛藤晟一氏ら反対派グループは午後2:30に平沢勝栄法務部会長に「そんなことではあなたは信用を失いますよ」とつめより、3:00に同グループは与謝野政調会長のもとに出向き直談判した。

 時間をかけてこの法案が自由社会の根幹を揺るがす危険があり、認めるわけにいかない旨、詳しく説明した。その結果、与謝野氏は「分った。私が納得しない限り、国会上程を許可しない」と明言し、逆転した。

 午後5:00古屋氏が政調会長は法務部会の内部の議論の決着がつくまで上にあげないことを確言したと、記者団に発表した。

 25日(月)に党の役員会が開かれそこでも再度、討議にかかる。

 26日(火)に法務部会が再度開かれ、そこで最終決着がなされる。古賀議員がどんな手を考えてくるか分らないので、まだ油断はできない。

 ただし自民党補選はもう終っていて、それにはついに間に合わず、公明党に尻尾を振ることはできないことになった。

 以上は二方面からの情報なのでまず間違いないと思う。

 ところで法案推進派は反対派に代案を出せとしきりに言うそうである。そこで人権侵害に苦しんでいる具体例を数多く出せ、その上で議論しようと反論するべきである。

 卒業式で国歌斉唱を強いられたのが「人権侵害」だというようなたぐいの事例ばかりではあるまいか。

別件追記

 船橋西図書館焚書事件が最高裁で一部見直され、将来、逆転勝訴にもなり得る可能性が出てきた。最高裁上告の一部が受理され、口頭弁論が開かれる異例の決定が出された。詳細は明日以降に「日録」にとり上げる。

「人権擁護法」という狂気の法案(その十)

 《緊急掲載》

 本21日午後4:00から開かれた法務部会は古賀議員が法案推進派議員を多数動員して、かなりきわどい場面になった。法案の修正もなされていたが、反対派の強い姿勢をどうすることもできなかった。

 古賀氏がそこで「十分にもう議論を尽くした。一任してほしい」と言ったが、ダメダメという強い反対の声があがり、また時間をへて、もう一度「一任してほしい」の言葉がくりかえされた。それでも反対派のダメダメの怒声が粘りづよくつづき、とりあえず排撃した。

 こうしたことの応酬の後、古賀議員と同調者の法案推進派の大多数が会場を退場した。了承を得た、と言いはるつもりらしい。

 しかし法務部会長の平沢勝栄氏が部屋に残り、反対派の議論をつづけさせた。そしてそのあと平沢氏は記者会見(ブリーフィング)をして、「古賀先生には後で叱られるかもしれないが、本日は了承されたわけではない。」と明言した。

 来週もう一度法務部会が開かれるかどうかは分らない。来週なければ今国会ではもう上程されない見通しとなる。

 以上はA氏から得た情報だが、ところがその後古賀議員は一方的に了承をとりつけた、と言い張っていて、状況は分裂し、二股になったとの追跡情報がB氏から入って、私はびっくりしている。

 平沢勝栄氏は法務部会長、古賀誠氏は人権問題調査会長。後者の方が立場が強いそうである。

 B氏は曰く、分裂は混乱を生み、マスコミの注目を浴びる。混乱は歓迎である。最重要の問題なのに、郵政にばかり目が行って、マスコミがあまり書かないので困っている、と。

 法案には今度若干の修正がなされていたそうだが、人権擁護法案は修正してどうなるものでもない。人権擁護委員という思想統制の取り締まり機関をつくること、そしてこれが政府の権限の及ばない独立機関であることこそが恐ろしいのである。廃案以外に道はないのである。

 同法案は法制局の承認を得ているという。憲法違反ではないという。憲法九条に関しては、何かというと左に味方してうるさいことを言う法制局が、こんなあらさまな民主主義体制の否定に対し寛大で、許容的である。

 これから法務省はあらゆる官庁の中で最も危険な官庁となるかもしれない。B氏も言っていたが、人権擁護法のモデルは韓国の盧武鉉政権にあるのではないか。

 私は『諸君!』5月号で、国家の中に党を置くナチスや旧ソ連の体制の考え方が北朝鮮をへて、韓国、野中広務、公明党へと流入していると観察している。

 以上とは別に、昨日私がある自民党議員から直かに聞いた話では、この件は24日の山崎拓氏の福岡補選に公明党の協力を得るための布石とみられている。法案への協力のいかんで何千票だかが動くのだ、福岡に自民党は敗けてもよいのか、というたぐいのおどしめいた言葉が古賀氏の口から出ていたそうである。

 山崎拓氏の復権と秤りにかけるようなレベルの問題ではあるまい。何を勘違いしているのであろう。

 推進派議員の名前を調べて、どうして自由社会の原則に反するこんなバカげた法案に賛成するのか、問責するべきだろう。(メールなどをしらべる必要がある)

 反対派議員、古屋圭司、衛藤晟一、古川禎久、城内 実、亀井郁夫他多数の方々の努力をねぎらい、ひきつづき支援の声をゆるめないようにしよう。